KMCT/古河電工の銅管事業を投資ファンドへ売却【銅管事業再編】

KMCT(コベルコマテリアル銅管)_古河電工資材業務について
スポンサーリンク

 

こんにちは、コロスケです。

今日は、KMCT(コベルコマテリアル銅管)と古河電工の銅管事業が、投資ファンドへ売却されるニュースについてまとめていきます。

 

2019年9月27日にKMCTと古河電工の銅管事業が日本産業パートナーズに売却されることが発表されました。

 

https://jipinc.com/wp/wp-content/uploads/20190927_Press-Release_final.pdf

 

UACJ銅管の売却に続き、日本の銅管メーカーの再編が急速に進んでいます。

今回の事業再編はどういった意味を持つのでしょうか。

 

資材歴10年の現役資材部員の僕が、以下の情報を提供していきます。

 

・今回の売却の概要を知りたい

・KMCT、古河電工の売却の意図を知りたい

・今後、KMCTと古河電工の銅管事業がどうなるのかを知りたい

・今回のニュースを受けて、資材調達・設計部門がすべきことは何か?

 

スポンサーリンク

KMCT/古河電工の銅管事業を投資ファンドへ売却【銅管業界再編】

銅管事業売却

 

結論です。

 

・今回の売却で日本国内の銅管メーカーは2社体制に集約(旧UACJとKMCT+古河)

・新会社は、日本産業パートナーズ90%、神戸製鋼10%の持ち分比率

・神戸製鋼、三菱マテリアル、古河電工は銅管事業から撤退

・新会社は今後事業再編の実施と、海外事業へ注力

 

今回の事業再編により、銅管業界の寡占化が進みます。

KMCTと古河電工の合併の概要と、合併による影響を詳しく解説していきます。

 

日本国内の銅管メーカーは2社体制に集約(旧UACJとKMCT+古河)

今回の再編で国内の銅管メーカーは2社体制になります。

そもそもコベルコマテリアル銅管(KMCT)は2004年に神戸製鋼と三菱マテリアルの銅管事業を統合して設立された会社です。

(神戸製鋼55%、三菱マテリアル45%)

 

以下が売却のイメージ図です。

KMCTコベルコマテリアル銅管、古河電工銅管事業売却図

 

上図の通り、神戸製鋼、三菱マテリアルに加えて、古河電工の銅管銅板事業を、それぞれ日本産業パートナーズへ売却します。

(神戸製鋼は10%を継続保有)

今後は日本産業パートナーズが3社の銅管事業を一体運営していきます。

 

KMCT、古河電工の売却の意図

今回の売却により、神戸製鋼、三菱マテリアル、古河電工は銅管事業から撤退します。(神戸製鋼のみ10%分を継続保有)

今回の3社の売却の意図は以下の通りです。

 

・成熟市場である国内の銅管事業を手放し、自社の注力事業への投資を加速したい

 

銅管が使われる分野は主にエアコンです。

日本のエアコンの市場は成熟しており、今後大きな成長は望めない市場となっています。

 

エアコンの需要推移
日本冷凍空調工業会 地域別世界のエアコン需要 https://www.jraia.or.jp/download/pdf/we2019.pdf

 

上図の通り、日本の市場は年間1,000万台と横ばいで推移しております。

恐らく人口減もあり今後大きな成長は望めない市場となっております。

事業として大きな成長が望めない銅管分野よりも他の事業へ経営資源を投資したいという判断だったのだろうと推測されます。

 

新会社の方針(国内事業再編と海外事業への注力)

プレスリリースでも発表されている新会社の方針は以下の2点です。

 

・国内工場の再編(古河電工尼崎工場の閉鎖)

・KMCTタイと古河電工タイの連携による海外事業注力

 

国内工場の再編(古河電工尼崎工場の閉鎖)

今回のプレスリリースで古河電工の尼崎工場の閉鎖が発表されています。

 

尼崎工場で行う銅管製品の製造を、2年程度の準備期間を経てKMCT秦野工場に集約することで、より効率的な生産体制の構築を目指します。

(中略)

前述の2年程度の準備期間経過後に新会社の銅板関連事業の生産を終了し、それに伴い尼崎工場を閉鎖する予定です。

https://jipinc.com/wp/wp-content/uploads/20190927_Press-Release_final.pdf

 

2社の統合で、現状の生産体制を維持していたのでは効率化は望めません。

日本産業パートナーズ主導で工場再編による生産性向上を図っていくことになります。

 

KMCTタイと古河電工タイの連携による海外事業注力

先ほどのエアコンの市場推移を見ると、日本・中国を除くアジアが堅調に市場規模が拡大してきております。

今回の合併により、海外事業に注力していくことが予想されます。 

 

海外においては、KMCT ThailandとFMTの連携により世界で増加するエアコン需要に対応し、一段の事業成長を目指します。

https://jipinc.com/wp/wp-content/uploads/20190927_Press-Release_final.pdf

 

今回の再編で資材・設計部門がすべきことは何か?

今回の再編で国内銅管市場は寡占化します。

特に新会社が尼崎工場の閉鎖を発表しており、今後供給がタイトになる可能性があります。

 

調達部門としては、新会社との関係構築による必要数量の確保が必要となってきます。

また、長期的には海外メーカーの認定など、BCP対策が必要となる見込みです。 

 

日本産業パートナーズとはどのような会社か?

日本産業パートナーズは、企業再編目的のファンドの管理運営業務及びその関連業務を行う投資会社です。

国内のカーブアウトを行う投資会社です。

 

カーブアウトとは、企業が事業部門の一部や子会社を切り離し、ベンチャー企業として独立させ、収益の改善や事業の成長を図る経営戦略のひとつです。

https://bizhint.jp/keyword/72198

 

日本産業パートナーズが手掛けたカーブアウト事例をいくつかご紹介していきます。

 

・㈱日立国際電気をKKRと共同で非公開化の後、映像・通信ソリューション事業をカーブアウト。

・NECトーキン㈱のメカニカルリレー事業部門のカーブアウト

・三井グループ傘下でアルミ素材事業を手掛ける九州三井アルミニウム工業㈱のカーブアウト

・ソニー㈱のPC事業(VAIO)のカーブアウト

 

僕も知らなかったのですが、カーブアウトの実績は豊富です。

今後、日本産業パートナーズの手で2社の銅管事業がどのように再成長していくのでしょうか。

 

まとめ

まとめです。

 

・日本市場の成熟に合わせて、銅管事業の再編が進んでいる

・国内銅管メーカーは2社へと寡占化。今後BCP対策が必要となる

・日本の成熟メーカーでは、今後カーブアウトの事例が増えてくる見込み

 

銅管事業の再編により、銅管の調達環境は厳しくなってくる可能性があります。

資材調達部門は、メーカーとの関係構築による数量確保などを行うとともに、BCP対策として、海外メーカーの検討もしていく必要があります。

今後も新会社の動向に注目していきたいと思います。

 

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。

 

◆BCP対策について

コメント

タイトルとURLをコピーしました