韓国への輸出管理見直しに伴う資材/購買部門への影響を解説

資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日は韓国への輸出管理見直しに関する記事をまとめていきます。

 

本日以下の通り、韓国への輸出管理が見直されるとの発表がされました。

 

韓国への輸出管理見直し 半導体製造品目など ホワイト国から初の除外 徴用工問題で対抗措置
経済産業省は1日午前、軍事転用が容易とされる「リスト規制品」の韓国への輸出管理体制を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化…

  

関係省庁で検討を行った結果、日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況です。 こうした中で、大韓民国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加え、大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したことも あり、輸出管理を適切に実施する観点から、下記のとおり、厳格な制度の運用を行うこ ととします。

経済産業省通達 https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/190701_gaiyo.pdf

   

なんだか由々しき事態になってきましたね。今回の日韓の問題がどのような影響を及ぼすのでしょうか。

今回は資材歴10年の現役資材部員の僕が、資材部門の視点で韓国への輸出管理見直しについて解説していきます。

日々の生活のどういった影響があるの?資材部門に影響はあるの?といった疑問について答えていきます。

 

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韓国への輸出管理見直しと資材/購買部門への影響【ホワイト国除外】

 

本日、経済産業省が韓国への輸出管理を見直すことを発表しました。

 

(1)特定品目の包括許可から個別許可への切替え

フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3品目について、大韓民国向け輸出及びこれらの関連技術の移転を一般包括許可及び特別一般包括許可の制度の対象から外し、 個別許可申請を求め、輸出審査を行うこととします。

https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/190701_gaiyo.pdf

 

この輸出管理の見直しにより資材部門は以下の対応が迫られます。

 

影響

       

・韓国原産品への影響調査

・調達方針の見直し

        

    

僕たち資材部門にも結構影響が出てきそうです。一つずつ詳しく解説していきます。

 

韓国への輸出管理の見直しでどんな影響が出るのか?

今回の見直しでは、 一般包括許可及び特別一般包括許可の制度の対象から外し、 個別許可申請を求め、輸出審査を行うことになりました。

要は、今後は輸出に当たっては個別に輸出審査を行うから、勝手に韓国へ輸出してはいけない、ということです。これによって具体的にどんな影響が出るのでしょうか。

     

・日本から韓国への輸出が出来ない or 難しくなる

→日本の材料を使って韓国の企業がモノ作り出来なくなる

→韓国製の製品(韓国原産品)が出荷できない

→韓国原産品の製品が購入できなくなる

 

ということで、モノを買う仕事をしている資材部門にとって今回の問題は、まさに調達に直結する大きな問題です。

今回の輸出管理ではピンポイントで輸出規制される製品が決まっております。

 

規制対象品目

・フッ化ポリイミド→ テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー

・レジスト→半導体

・ エッチングガス(高純度フッ化水素) →半導体

   

韓国の主要産業を狙い撃ちです。サムスン、LGなどの半導体や電機メーカにかなりの影響が出そうです。

これら韓国メーカがBCP対策として他の国の材料を使えるのかがポイントになってきますが、いずれも日本のシェアが高い製品ですので、韓国メーカは苦労しそうです。

 

米中だけかと思ったけど、日韓でも貿易問題になりつつあるね・・・

 

韓国原産品への影響調査が必要になる

このように韓国原産品を輸入している企業は影響が出そうでそうですので、調査が必要となります。

 

具体的に何を調べれば良いのかな?

   

まずは、今買っている製品が「韓国原産品」かどうかを調査しましょう。

そしてこの調査はとても大変です。なぜなら取引先が日本の企業であっても、そこが韓国製品を使っている可能性があるためです。(サプライチェーンを遡っていくことが必要)

   

そんな大変な事出来ないよ・・・何かいい方法は無いかな?

 

購入している全ての製品のサプライチェーンを遡ることは不可能です。基本的には怪しそうな取引先・製品にあたりをつけて調査するのが一般的です。今回の場合は、

 

電子機器(半導体やディスプレーが使われる可能性大)

 

が調査対象になりそうですね。

 

韓国原産品があった場合は、要注意だね。

 

調達方針の見直し

資材部門として次にやるべきことは、調達方針の見直しです。

韓国原産品で影響がありそうな品目があった場合、同じ製品を作っている他社情報を調べ、代替として相応しいメーカーを調査・認定していきます。

この動きは資材部門だけでなく、設計部門などと連携して行う必要があります。

代替メーカーを選定後は、具体的なスケジュールを含めて切り替え検討を行っていきます。

  

今回の日韓の問題はこんなに大変なことだったんだね・・・

 

まとめ

今回の輸出規制は韓国企業に大きい影響を与える可能性があります。そのため、韓国原産品を(間接含めて)輸入している場合は、要注意です。

後手後手に回ると、部材の調達が滞る可能性があるなど、資材部門にとっては忙しくなりそうです。

一方で、資材部門がリーダーシップを発揮できるチャンスでもありますので、積極的に情報を収集して対策を進めていきましょう。

また今回の問題は改めてBCP対策の重要性を教えてくれました。以下の記事でBCP対策をまとめていますので、気になる方は参考にしてください。

 

 

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