【VEL】VEリーダーとは何か?資格を取るべきかを資材部員が解説

【VEL】VEリーダーとは何か? 資材業務について
スポンサーリンク

  

この記事では、VEの資格であるVEL(VEリーダー)について解説していきます。

   

この記事を読めば、VE資格(VEL)を取る必要があるのかが分かります。

  

会社からVEL(VEリーダー)という資格を取れって言われたけど、取る意味あるの?

   

資材部門で働く人の中には、会社からVELを取るように言われたことがあるかもしれません。

でも実際のところ、VELを取る意味があるのか気になりますよね。

  

今回は資材歴10年で、実際にVELの資格を取得している著者が「VELとは何か?」「VELを取る意味があるの?」について解説します。

   

・資材部員でVELに興味がある

・転職対策でVELを取ろうか迷っている

   

上記疑問を解決します。

   

スポンサーリンク

【VEL】VEリーダーとは何か?資格を取るべきかを資材部員が解説

    

VELとは何なのでしょうか。取る必要あるのでしょうか?

   

・VEL(VEリーダー)とは、日本VE協会が作ったVEの資格

・資材購買部員は、VEの概念をきちんと理解しておくべき

・しかしVEL資格は、取っても何の役にも立たない

   

VEは、原価低減を進める上で重要な概念です。

しかしVELという資格は、実務にも昇進・転職にも役立ちません。

基本は取る必要の無い趣味資格です。

 

詳しく解説します。

   

VE(バリューエンジニアリング)とは何か?

そもそもVE(バリューエンジニアリング)とは、どういう概念なのでしょうか?

  

VE(Value Engineering)とは、製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、 システム化された手順によって「価値」の向上をはかる手法です。

https://www.sjve.org/vecan/ve

   

VEとは、製品の「機能と価格」に着目して、価値向上を図る概念です。

 

VEの考え方を知ると、資材調達の実務に生かせる

資材部員は、購入品が高いか、安いかで、価値を判断する傾向にあります。

しかしVEでは、モノの本質的な機能という視点でとらえます。

 

そのため、部品単体では思いつかないような改善案が浮かびやすいのが特徴です。

  

例えば、電子部品単体で考えると、今の部品より安い同等品は無いか?を探すだけになります。

しかし、実装基板全体の機能で考えると、ICによる周辺機能取り込みなど、新しい発想が出てきます。

   

・ICで周辺機能取り込み

・部品点数削減

・実装工数の削減

⇒機能は維持しつつ、実装基板トータルで値下げを実現

   

製品が持つ機能であるべき姿を考えると、視野が広がります。

VEを通じて原価低減の可能性が広がるので、一度は勉強する価値がある考え方だと思います。

  

VEL(VEリーダー)とは何か?

VEリーダーとは、日本VE協会が認定する資格です。

  

VEリーダーの資格は、職場やグループでの活動において、VE活動のリーダーを務めるために必要な基礎知識をもっている人材であることを日本VE協会が認定するものです。

https://www.sjve.org/certify/vel

  

試験は、プロメトリック社が運営する試験会場で行います。

パソコン画面を見ながら、選択肢に答えていく方式です。

  

90分の試験時間で、その場で合否が分かります。

  

VELの資格は全く取る必要がありません⇒利権です

VEリーダーという資格を持っていると、VEの基礎知識を備えた人として認定されます。

しかし、ぶっちゃけVELの資格を取っても何の意味もありません

  

取ろうかな?と思っている人は、取る必要はありません。

 

じゃあ何でコロスケはVELを取ったの?

  

それは会社の指示だったからです。

僕の場合、会社のお金で、出勤日に出張という形で取得しました。

  

会社のお金なら個人の損は無いので、取っても良いかなというレベルです。

どうしてVELを取る必要が無いかも説明致します。

   

資材・購買部員がVEL(VEリーダー)を取る必要が無い理由

  

資材部員がVEL資格を取る必要が無い理由は以下の通りです。

  

・資格を取っても、資材部員として生かす機会がほぼゼロだから

  

僕の経験ですが、VELをとっても今後の資材部員として生かす機会は、ほぼゼロです。

そう判断した根拠を説明致します。

   

試験が本質と離れているから

VELの試験では、VEの本質とは関係の無い知識を勉強する必要があります。

合格のためには、いわゆる試験のための勉強が必要になります。

  

そのため、試験勉強をしてもVEのスキルはあまり身に付きません

また実務にも役立ちませんでした。

これは、資材部員として実際にVELを取った僕が感じた感想です。

   

VELは、試験費用が高い&資格維持にもお金がかかる

VELの試験費用は、1回20,000円です。(学生の方は10,000円)

物凄い値段が高いです。

 

また資格を持ち続けるためには、更新費用を払う必要があります。

  

Aコース(更新費用:10,000円【消費税別】)

Bコース(更新費用:2,000円【消費税別】)

https://www.sjve.org/certify/vel/velrecertify

   

2万円という費用は大金です。

そんなお金をかけて取得するほどの価値はありません。

   

また更新のために追加費用を取る意味が分からないですよね。

いかにも利権っぽい制度だなと感じました。

   

VELは社内昇進の役に立たない(一部例外あり)

これは会社によるかもしれませんが、基本的にVEの資格は社内昇進の役には立ちません

みんな「VELと実務は別」と分かっているからです。

  

実際、僕もVELの資格を取っても給料は1円も上がらないですし、評価もされていません。

実務で、VEに取り組む機会が増える訳でも無いです。

 

正直、社内にVEL資格者が1名増えただけで終わりました。

 

しかし、大きい組織では、VEを推進する部門があったりするので、そこでポジションを取るためには、VELが役立つ可能性もあります。

(そこでも本当に限られた分野なので、汎用性は低いと思います)

   

VELは転職の役にも立たない

VELを取得する価値が無い一番の理由は、「転職で使えない」からです。

「VEL取っています」と言っても、資材部門の転職で有利にはなりません

  

その理由は、何度も言っているように「実務で役に立たないから」です。

資材部門として大切なのは、VEの考え方であって、VELではありません

 

そしてVEの考え方は、上司・先輩のOJTや、社内講座で十分理解出来ます。

  

転職したいから、VE取ろうかな?と思っている方はムダなのでやめましょう。

それよりTOEICを勉強した方が、100倍役に立つと思います。

  

まとめ:VE資格(VEL)を取る必要はありません。

本記事のまとめです。

   

・VEの概念は、資材部員にとって非常に重要

・しかし、VELという資格そのものには、何の価値も無い

   

会社でVELを受けろと言われるのは、ぶっちゃけ利権です。

VELの試験を通じて、会社からVE協会へお金が流れています。

  

僕はVELが役に立ったことはありませんし、後輩にも勧めていません。

こういう試験にお金を使うくらいなら、もっと他の有効なことにお金を使ってほしいと思っています。

  

ちょっと偏った意見かもしれませんが、資材歴10年の僕がVELに対して感じたことは以上になります。

  

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

  

良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。

     

コメント