銅・アルミ価格が変動する要因を現役バイヤーが解説【LME相場】

銅相場 資材業務について
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この記事は、以下の事が知りたい人向けの記事です。

・なんで銅・アルミの値段って変動するの?

・LMEって何?

・今後銅やアルミの値段は上がるの?

 

こんにちは、コロスケです。

今日は、銅やアルミの値段についてまとめていきます。

 

 

たまにテレビやネットのニュースで、銅やアルミの値段が上がった、下がったという話を耳にすると思います。

    

ふーん、と思ってみんな聞き流していると思いますが、でもどうして銅やアルミの値段が上がったり、下がったりするか知っていますか?

 

銅やアルミの値段なんて僕たちの生活に関係無いから良く知らないよ

 

確かに僕たちは普段銅やアルミを買うことはありません。

でも身の回りの物をよーく見て見ると、実は僕たちの周りには銅やアルミの製品が沢山あるんです。

 

・エアコン

・冷蔵庫

・自動車

・スマホ などなど

 

僕たちは実は間接的に銅やアルミの値上げ・値下げの影響を受けているのです。

最近値上がりした製品も実は銅やアルミの値上がりが原因かもしれません。

 

今回は、僕たちの生活にも間接的に影響がある銅・アルミの値段が変動する原因について詳しく解説していきます。

 

銅・アルミ価格が変動する要因を知りたい!、LMEって何?、今後銅アルミの値段は上がるの?といった皆さんの疑問を解決していきます。

 

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銅・アルミ価格が変動する要因を現役バイヤーが解説【LME相場】

 

銅やアルミの値段が変動する原因

 

銅・アルミは常に時価で取引されているからです!

 

 

銅・アルミは時価で取引されているので、価格が変動しているのです。

 

それだけじゃ良く分からないから、もっと詳しく教えてほしいな

 

それでは、一つずつ詳しく解説していきます。

 

そもそも時価って何?

時価でイメージするのが「高級店のお寿司屋さん」です。

メニューを見ても「時価」と書いてあるのをテレビで見たりしたことがありませんか?

 

時価とは、「値段が日々変動している商品の、その時の値段のこと」を言います。

例えば、昨日は90円だった商品が、今日は100円になったりするケースでは、今日の時価は100円になります。

 

なんだか難しそうですが、僕たちの身の回りには沢山の時価の商品があります。

 

・野菜やお肉

・家電

 

これらの商品は日々価格が変動しています。

スーパーで野菜を毎日見ていると、日々価格が変動していることに気が付くと思います。

これは野菜の価格が時価で、日によって仕入れの値段が変わるからです。

 

どうして同じモノなのに値段が日によって違うの?

 

価格は需要と供給のバランスで決まります。

沢山モノが欲しい人がいれば値段は上がります。一方、欲しい人が少ない場合は値段が下がります。(需要側の事情)

また、市場への供給量が減れば値段が上がりますし、沢山モノが市場に出回れば値段は下がります。(供給側の事情)

これは、市場の基本ルールですね。

 

銅やアルミも野菜や家電と同じです。

銅が沢山ほしい!という人がいれば値段が上がり、銅が欲しい人が少ない場合は値段が下がります。

 

銅も野菜も同じ仕組みなんだね

 

銅とアルミの価格を決めるLMEとは何か?

銅やアルミの売り買いは、LMEという取引所で行われています。

LMEとは、London Metal Exchangeの略で「ロンドン金属取引所」のことを言います。

 

銅やアルミなど非鉄金属の価格は、LMEでの取引価格がそのまま市場の相場となります。

 

銅やアルミの取引を行っているのはLMEだけなの?

 

銅やアルミの取引は、中国の上海や、アメリカのニューヨークでも行われています。

ただ、流通量や取引のし易さなどからLMEが市場の主流となっており、銅・アルミ価格=LME価格となっております。

 

余談ですが、LMEでの取引は結構アナログチックです。

丸く囲われたソファーに取引人が座り色々口頭でやり取りをしています。見ていて結構面白いです。

両方の耳に電話を当てているのは、買いと売りのタイミングを一致させるためです。電話を掛けたりしている間に値段が変わらないようにしています。

 

 

どういうときに銅・アルミの価格が動くのか?

基本は需要と供給のバランスで決まるので、銅・アルミが欲しい人が多いときは値段が上がります。

以下が値段が大きく動くパターンです。

 

・景気動向

・投機資金の動き

・中国の動向

・供給側の動向

 

景気動向

景気が良くなると、銅・アルミの使用量が増えるので値段が上がる傾向にあります。

特に銅は株式市場と連動すると言われており、リーマンショックの時は大きく下落しました。

 

基本は銅・アルミの値段は景気=需給動向にリンクすると覚えておけばOKです。

 

投機資金の動き

ただ、銅・アルミの実際の値段は需給バランスだけで決まりません。

価格の動きを複雑化させているのが、投機資金です。

 

機関投資家など大量の資金を動かしているところの動向が重要となってきます。

機関投資家は、「今後価格が上がるかも」と未来を予測して動くので、足元の需給バランスとは違った動きをします。

アメリカのトランプ大統領のツイッターで銅価格が大きく下落したこともありました。

これは、機関投資家が「今後銅の需要が落ちるかも」と予想し投資資が売りに走ったからです。

 

銅・アルミ(特に銅)相場は、株式市場のように機関投資家の動きによって、実際の需給動向とは関係ない値動きをすることもある、と覚えておきましょう。

 

中国の動向

今や中国は世界No1の銅・アルミ消費国です。

中国の動向によって銅・アルミ相場は大きく変わってきます。

2017年に行った中国がスクラップの輸入規制も銅・アルミ価格へ影響を与えました。

このように中国の政策によっても銅・アルミ価格は変動していくことがあります。

 

供給側の動きも大事

先ほどまでは需要側の動向でしたが、もちろん供給側の動きによっても値段が変わってきます。

例えば、供給側の鉱山で働く人がストライキしたりすると、供給が減るのでは?という懸念から銅・アルミの値段が上昇したりします。

 

今後の銅・アルミ相場はどうなるのか?

2019年現在、銅アルミの値段は米中貿易戦争による需要減の懸念から、価格は下落しております。

では今後はどうなるのでしょうか。

 

ただ株と同じで、銅・アルミの相場を完璧に読むのは不可能です。

もしそれが出来るなら今頃大金持ちになっています笑。

 

ただ大きい方向でどちらに相場が動くのかは、今までの説明から分かってもらえると思います。

 

・景気が良くなり、需要が増えると値段が上がる

・鉱山の問題で供給量が減ったりすると値段が上がる

・景気が悪くなり、需要が減ると値段が下がる

 

この記事を見ている方は、日々の細かい値動きは知る必要はありません。

大きい流れで、今後銅・アルミは値段が上がりそうだな、下がりそうだなとイメージ出来れば大丈夫です。

 

銅とアルミの今の値段はどこで調べれば良いの?

 

銅の値段はJX金属のホームページがおすすめです。

日本の大手供給メーカーであるJX金属の卸売り価格です。JX金属の価格はLME相場と為替相場によって決まっています。

 

アルミの値段は、ニッカル商工のホームページがおすすめです。

 

まとめ

銅・アルミの値段の動向を知ることは資材部門の方にとってはとても重要です。

電子部品なども銅・アルミが使われていることが多いので、相場を知っておけば価格交渉に有利です。

     

また資材部門の方で無くても、銅・アルミは身近な製品に多く使われています。

相場感を身に付けることで、市場の動きや景気動向を知ることが出来るので、たまにはホームページで価格をチェックしてみることをおすすめします。

 

この記事では、資材歴10年の僕が資材の経験で得た専門知識や、サラリーマンの働き方・生産性改善について色々まとめていますので、他の記事も是非読んでみて下さい。

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