三菱地所の株価が低迷している理由を解説【金利動向がポイント】

三菱地所の株価が低迷している理由を解説【金利動向がポイント】 株/ETF/投資信託
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こんにちは、コロスケ(Twitter)です。

この記事では、三菱地所の株価が低迷している理由を解説しています。

       

2023年以降、三菱地所の株価が下落しております。

      

【出典】Google市場概説_三菱地所株価推移
【出典】Google市場概説_三菱地所株価推移

         

三菱地所は、2022年度で過去最高の純利益を達成できる見込みです。

そんな業績順調な三菱地所の株価がなぜ下がっているのでしょうか?

     

そこで本記事では、三菱地所の株価が低迷している要因を詳しく解説していきます。

三菱地所への投資を検討している方は、この記事をご覧ください。

       

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三菱地所の株価が低迷している理由を解説【金利動向がポイント】

      

三菱地所の株価が低迷している要因を3つまとめました。

      

・主力である日本のオフィスビルで、空室率上昇見込み

・米金利上昇によるアメリカ不動産市場の低迷見込み

・日本の金利上昇懸念

       

三菱地所は上記3つの要因で株価が下落傾向にあります。

詳しく解説していきます。

         

三菱地所の概要をざっくり解説

三菱地所の概要をまとめました。

       

・日本の総合不動産デベロッパー

・東京の一等地である「丸の内エリア」に強みがある

・売上1.39兆円、営業利益2,910億円の会社(2022年度予想)

・売上、利益を右肩上がりで伸ばしている

      

三菱地所は、日本の総合不動産デベロッパーです。

オフィスビルを中心に、様々な不動産事業を展開しております。

       

【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_三菱地所グループの事業展開
【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_三菱地所グループの事業展開

        

三菱地所は、東京の丸の内エリアの開発に強みがあります。

丸の内は東京の中でも一等地であり、多くの企業の本社が存在しています。

    

【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_丸の内の優位性:本社数/事業所数
【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_丸の内の優位性:本社数/事業所数

       

三菱地所は、低金利による不動産価格の高騰を背景に年々売上を伸ばしております。

      

【グラフ】三菱地所_売上・営業利益率推移(著者作成)
【グラフ】三菱地所_売上・営業利益率推移(著者作成)

【グラフ】三菱地所_EPS推移(著者作成)
【グラフ】三菱地所_EPS推移(著者作成)

       

このように売り上げ・利益を伸ばしているにも関わらず、どうして株価は低迷しているのでしょうか?

      

主力である日本のオフィスビルで、空室率上昇見込み

三菱地所は総合デベロッパーですが、主力は「コマーシャル不動産事業」です。

コマーシャル不動産事業では、オフィスビルや商業施設を開発・運営しております。

       

【出典】三菱地所2021年度決算説明資料_事業規模
【出典】三菱地所2021年度決算説明資料_事業規模

     

このように2021年度実績では、営業利益の63%がコマーシャル不動産事業となっております。

この中でも、オフィス事業は一番の稼ぎ頭となっております。

    

そんなオフィス事業ですが2021年以降、徐々に空室率が上昇傾向にあります。

       

【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_空室率/平均賃料
【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_空室率/平均賃料

      

2022年12月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の平均空室率は6.47%と、前月に比べて0.09ポイント上昇した。上昇は4カ月ぶり。中央区や港区の既存物件で退去に伴う大型空室の募集が始まった。

空室率は21年2月以降、供給過剰の目安となる5%を上回る水準で高止まりが続いている。

【出典】日本経済新聞_都心のオフィス空室率、12月6.47% 4カ月ぶり上昇

      

2023年以降は、オフィスの新規供給が増える見込みであり、空室率が改善する見通しは立っておりません。

今後三菱地所のオフィスの賃貸収入の減少リスクが懸念されることから、株価は下落しているのです。

        

米金利上昇によるアメリカ不動産市場の低迷見込み

三菱地所は日本だけでなく、海外でも事業展開しております。

2021年度では、事業利益が558億円となっております。

そして2030年に向けて、海外事業の利益を900億円程度へ伸ばす計画となっております。

       

【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_海外事業戦略
【出典】三菱地所2022年度3Q決算説明資料_海外事業戦略

        

また上記グラフの通り、2021年度では海外事業の利益の68%が米国となっています。

これまでは米国不動産市場の堅調な伸びを背景に、売上を伸ばしてきました。

しかし、2023年以降は、米国の不動産市場は冷え込むことが予想されています。

     

米国は現在、歴史的なインフレとなっております。

米中央銀行(FRB)はインフレを抑えるために、急速なペースで金利を上げています。

       

【出典】Investing.com_米国政策金利
【出典】Investing.com_米国政策金利

        

金利の上昇に伴い、米国の不動産市場は急速に悪化しております。

その結果、来年度以降は米国事業での苦戦が予想されることから、株価が下落傾向にあります。

        

日本の金利上昇懸念

米国だけでなく、日本でも金利の上昇リスクが高まっています。

日本でも消費者物価指数が歴史的な高水準となっており、インフレが庶民の生活に大きな影響を与えています。

      

【出典】日本経済新聞_日本の消費者物価、1月4.2%上昇 41年4カ月ぶり伸び
【出典】日本経済新聞_日本の消費者物価、1月4.2%上昇 41年4カ月ぶり伸び

        

日本でも10年国債の利回りが上昇しつつあります。

2022年12月には、イールドカーブコントロール(YCC)が0.25%から0.5%へ引き上げられました。

    

そして今後金利が更に上昇することが懸念されております。

2023年4月から新総裁になる植田氏は、インフレ目標2%が安定的に達成された場合は、大量の国債購入はやめる考えを示しております。

        

その上で、大規模な金融緩和を見直すタイミングについて「2%の物価安定目標が見通せるようになっていくと見込まれる場合は、金融政策の正常化に向かって踏み出すことができると考えている」と述べました。

そして、2%の物価目標が達成された場合、金融緩和策で続けている大量の国債購入はやめる考えを示しました。

【出典】NHK_【詳しく】日銀総裁候補 植田和男氏らに

           

このことから、今後2%の物価目標が達成された場合、金利が上昇することが予想されます。

金利が上昇すると、国内の景気が冷え込みます。

企業の設備投資や、オフィス需要も弱まる可能性があります。

    

また三菱地所は、不動産開発を行うために、借金を多くしております。

金利が上昇すると、借金の金利負担も増加します。

     

このように日本で金利が上昇すると、三菱地所の事業にマイナスの影響を与える見込みです。

こうした見通しであることから、株価は伸び悩んでいるのです。

       

まとめ:三菱地所の株価が低迷している理由

三菱地所の株価が低迷している理由まとめです。

      

・主力である日本のオフィスビルで、空室率上昇見込み

・米金利上昇によるアメリカ不動産市場の低迷見込み

・日本の金利上昇懸念

     

三菱地所は、売上・利益を年々のばしております。

一方で今後の見通しには、不透明感が出ております。

特に今後日本でも金利が上昇する見込みであることから、足元の業績は良いのに株価は低迷しております。

      

三菱地所への投資を検討する場合は、現在の事業動向だけでなく、今後の金融政策の見通しも踏まえる必要性がありそうです。

    

この記事が三菱地所の企業分析に役立てば幸いです。

なお本記事は、著者の意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではありませんのでご注意下さい。

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