こんにちは、コロスケです。
この記事では、台湾のセラコン(MLCC)・抵抗メーカーであるWalsin Technology(ウォルシン:華新科技)について解説していきます。
電子機器には必ず必要になる抵抗・コンデンサは、日本メーカーの得意分野です。
村田製作所を始め、日本のメーカーが世界でも高いシェアを誇っています。
しかし2017年以降、電子部品の需給がひっ迫したことを背景に、海外メーカーの存在感が高まってきました。
抵抗・コンデンサは、車の電装化の進展で、今後も需要が高まることが予想されています。
今回は、台湾のセラコン・抵抗メーカーであるWalsin Technology社の概要を紹介します。
・Walsinって何をやっている会社なの?
・Walsinの売上や利益の推移が知りたい
これら疑問を解決していきます。
Walsin(ウォルシン)の会社概要を解説【抵抗・セラコンを製造】
Walsinの概要は以下の通りです。
・チップ抵抗、MLCC、RF部品を製造する台湾のメーカー
・2019年の売上は約800億円
・近年、日本市場に注力するなど、日本での存在感が高まってきている
Walsinは、抵抗・コンデンサを作るメーカーです。
近年はMLCCの需給ひっ迫を背景に、日本市場でも名前を聞く機会が増えました。
概要を解説していきます。
Walsin概要
Walsinは1992年に設立された受動部品のメーカーです。
売上は2019年で819億円です。
近年は抵抗・コンデンサの需給ひっ迫を背景に売上・利益を大幅に伸ばしております。
製造している品目は以下の通りです。
・MLCC
・抵抗
・インダクター
・RFフィルター
・アンテナ部品
・モジュール
ラインナップが多いので、電子部品を購入している方は、何かしら検討できる品目が多いかもしれません。
Walsin売上・利益推移
Walsinの過去6年の売上推移は以下の通りです。
直近の2019年は売上が819憶円、営業利益が226憶円と28%もの利益を出しています。
特に2018年は、MLCCの需要ひっ迫により売上が1,671億円へと倍増しています。
利益率も異常に高く、当時の需給ひっ迫により価格が吊り上がっていたことが良く分かる数字です。
尚、抵抗・コンデンサの世界シェアは上記の通りで、世界市場の中ではothersの中に入るので、Walsinは中堅クラスの位置にすることが分かります。
Walsin国別出荷先情報
Walsinの国別の出荷先情報は以下の通りです。
電子部品の一大市場である中国のシェアが70%以上を占めております。
先ほどご説明したように、近年は日本市場へ注力しております。
17年との比較で、販売量が3倍以上に増えています。
供給ひっ迫を背景に日本市場での存在感が増していることが分かります。
Walsinの販売先用途
Walsinのセグメント別の売上は以下の通りです。
通信分野の比率が高いですが、産業・PCなど幅広い分野へ販売しています。
近年は、車載向け事業の比率が増えており、車載の電装化に伴う需要拡大の取り組みを進めています。
今後も車載の電装化や5Gなどで、抵抗・コンデンサの需要は増えることが見込まれています。
そうした需要増を背景に、今後もWalsinは売上の伸びが予想されています。
Walsinの釜屋電機の関係
釜屋電機は、日本の抵抗メーカーです。
以前は三菱マテリアルの子会社でしたが、2006年にWalsinへ譲渡されました。
現在は、Walsin傘下の会社となっております。
そのため、Walsin製品の手配については、釜屋電機経由となります。
まとめ:Walsinは日本市場で存在感を増している
本記事のまとめです。
・チップ抵抗、MLCC、RF部品を製造する台湾のメーカー
・2019年の売上は約800億円
・近年、日本市場に注力するなど、日本での存在感が高まってきている
Walsinは、電子部品の需給ひっ迫を背景に売上を伸ばしており、日本でも存在感が高まってきております。
直近2020年は、景気の落ち込みで電子部品の需給は緩んでおり、国内メーカーの納期も安定しております。
しかし、今後5G、車の電装化など、中期的には需要が拡大していくことから、再び需給がひっ迫する可能性があります。
そうした時、バックアップとしてWalsinは活用できるかもしれません。
このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。
良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。
コメント