こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、日本製紙の株価がなぜ下落しているのか解説しています。
ここ数年、日本製紙の株価は右肩下がりです。
なんと株価は、1/3くらいにまで下落しています。
数年前に投資した人は、地獄をみております。
でも株価が大きく下がっているので、リバウンド狙いの買いを考えている方もいるかもしれません。
ですが、日本製紙への投資は非常に危ないです。
この記事では、日本製紙への投資がなぜ危険なのかを詳しく解説していきます。
日本製紙への投資を考えている方に、役立つ情報をお届けします。
【危ない】日本製紙の株価はなぜ下落しているのか?【潰れるかも】
日本製紙の株価が下落している理由をまとめました。
・2022年度決算が一転、大赤字に転落したから
・2022年度に無配となったから
・紙需要の減少と海外事業での苦戦
・経営の舵取りがあまりにもひどいから
決算を見ていますが、かなりヤバイ経営状態です。
正直このままの状態を放置していると、潰れるかもしれません。
そのくらい危機的状況なので、安易に投資をするのはおすすめしません。
詳しく解説していきます。
2022年度決算が一転、大赤字に転落したから
2022年度1Q決算で、通期の決算予想を発表しました。
その内容が衝撃的でした。
通期売上高予想:1.1兆円(前年比増収)
通期営業利益額予想:200億円の赤字(前年比大幅減収)
売上高は、値上げ効果により増えております。
一方で営業利益が、赤字に転落しました。
純利益では、2018年度以来のマイナスとなっています。
この状況を受け、日本製紙は繰延税金資産の一部を取り崩すなど、経営状況が悪化しております。
こうした赤字決算予想の発表を受け、株価は大きく下落しました。
2022年度に無配となったから
これまで日本製紙は、高配当銘柄でした。
配当利回りは3%以上だったので、配当目当てで購入していた方も多かったはずです。
今までは、赤字になっても根性で配当を維持していました。
しかし、2022年度に無配にすることを発表しました。
2023 年3月期の連結業績予想を踏まえ、手元流動性の確保と財務基盤の健全化を図ることが最優先であると判断し、誠に遺憾ながら無配とさせていただきます。
【出典】日本製紙_2023 年3月期の業績予想及び配当予想に関するお知らせ
そもそも日本製紙は株価が下落傾向にあり、キャピタルゲインを狙うのは難しいです。
そのため多くの投資家は、配当目当てで買っていましたが、今回の発表で減配&株価暴落のダブルパンチを食らうことになりました。
紙需要の減少という逆風と海外事業の苦戦
今回の赤字予想は、一時的なものではありません。
元々日本の国内の紙需要は、年々減少傾向にあります。
日本市場は、人口減少・紙媒体の電子化によって、紙需要が今後も減少していく予想です。
まさにレッドオーシャンです。
このような状況を受け、日本製紙は海外事業に活路を求めています。
2019年には、オーストラリアのOrora Limitedの豪州・NZ事業の板紙パッケージ部門を1,243億円で買収しました。
しかし現状は、買収したオーストラリア事業も苦戦しております。
海外は2020年度以降、2期連続で赤字となっており、未だ日本製紙の経営に貢献しておりません。
国内需要の減少と、海外での苦戦。
この2つの要因によって、株価は下げ止まっておりません。
経営の舵取りがあまりにもひどいから
日本製紙の経営状況を見ていると、経営の舵取りの拙さが際立ちます。
日本製紙は、自己資本比率が20%と、財務が不安定です。
この一番の要因は、利益以上に配当金を出し続けていたからです。
通常、企業は自社の利益の内、一部を配当として株主に還元します。
ですが日本製紙は、利益以上の配当を出したり、赤字にも関わらず配当を維持していました。
その結果、利益が出ているのに利益剰余金が減るという謎の状態に陥っていました。
加えて、日本製紙は海外事業が下手です。
これまで買収してきた海外企業の業績を向上させる事ができていません。
借金が増えるだけの結果となっており、経営に貢献していません。
こうした放漫経営によって、日本製紙の財務状況は毎年悪化しております。
個人的には、海外事業拡大の前に、日本国内で安定的に利益が出るよう徹底的な構造改革が必要だと思います。
まとめ:日本製紙の株価はなぜ下落しているのか
日本製紙の株価が下落している理由をまとめました。
・2022年度決算が一転、大赤字に転落したから
・2022年度に無配となったから
・紙需要の減少と海外事業での苦戦
・経営の舵取りがあまりにもひどいから
日本製紙の経営状況はかなり悪化しております。
今後黒字化の目処が立たないと、本当に潰れるかもしれません。
今株価が下がっているのは、経営危機の表れです。
安易に投資するのは非常に危険なので、注意しましょう。
尚本記事は、著者の意見をまとめたものです。経営の見通しは著者の個人見解となっておりますので、その点ご了承下さい。
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