【業界再編】対等の合併はダメ!日本企業の再編が失敗する理由を解説

【業界再編】対等の合併はダメ!日本企業の再編が失敗する理由を解説 資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日は「日本企業の合併がなぜうまく行かないのか?」を解説します。

    

僕は入社してから10年ほど、半導体のバイヤーでした。

この10年間で、色々と半導体業界の動きを見てきました。

    

その中で特に印象的なのが、日本を代表する半導体企業であったルネサスエレクトロニクスの凋落です。

   

1980年代、日本の半導体メーカーは世界の半導体業界のトップを占めていました。

   

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しかし2020年現在、世界の半導体メーカーのトップは外国の企業ばかりです。

    

どうしてこんなことになったんだろう??

    

今回は、ルネサスの合併を通じて「なぜ、日本の企業の合併はうまく行かないのか?」を考えたいと思います。

   

僕の頭にイメージしているのはルネサスの合併なので、もしかしたら他の事例では合併がうまく行っているのかもしれません。

なので、半導体、特にルネサスの話と思って聞いて頂ければ幸いです。

    

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【業界再編】対等の合併はダメ!日本企業の再編が失敗する理由を解説

     

日本企業の合併・業界再編がうまく行かない理由は、以下のとおりです。

   

・経営が立ち行かなくなってから合併している(逃げの合併)

・対等合併だと、経営の効率化が進まない

・日本では人を簡単に解雇できない

    

ルネサスの合併を見て思ったのは、上記3つです。

    

今更、過去に戻ってルネサスの合併をやり直すことはできません。

しかし、今後他の業界で同じようなことが起きたとき、ルネサスの事例は参考になると思います。

    

経営が立ち行かなくなってから合併している(逃げの合併)

ルネサスは、NECエレクトロニクス・日立製作所・三菱電機の半導体部門が合併してできた会社です。

   

1990年代から、日本の半導体メーカーは、過当競争が続いていました。

加えて、巨額の設備投資費用を、自社だけでは賄えない状況が続いていました。

   

その結果、2003年に日立と三菱が、2010年にNECが合併することになりました。

   

ルネサスが誕生した理由は、「1社だけでは立ち行かなくなった」からです。

ダメな企業同士が一緒になっても、ダメなままなのは感覚的に分かりますよね。

   

JDI(ジャパンディスプレイ)の合併も似たような状況です。

   

対等合併だと、経営の効率化が進まない

ルネサスの合併は、対等の合併です。

   

2003年:日立 55%、三菱 45%

2010年:NEC 33.42%、日立製作所 30.73%、三菱電機 25.14%

    

もともと、NEC、日立、三菱の半導体は経営が苦しくなった人たちの集まりです。

そのため、合併後はすぐに経営の効率化=リストラを含む事業再編を行う必要がありました。

   

しかし対等な合併なので、リストラがうまくいきません。

   

どうしてウチの会社の工場だけ閉じるんだ!納得できん!

   

このように、ものづくりの再編では、どこかの派閥(日立・NEC・三菱)が損をします。

対等の合併では、自社の利益を考えるばかりで、大局的な物事の判断ができません。

   

また工場だけでなく、間接人員も人が余ります。

(本社の間接機能は3分の2が余剰になる理屈です)

   

本来なら合併のタイミングで、構造改革をしなければならなかったのに、大規模な改革ができませんでした。

   

合併がうまくいかない原因は人を解雇できないから

また日本は、従業員を簡単に解雇できません。

経営層は「人が多いな・・・」と思っても、簡単にリストラができません。

   

大企業になると、地元の雇用にも配慮しなければならないことも、果断なリストラができなかった理由の一つであろうと想定します。

なので、経営を効率化できなかったのは、全て経営者のせいだとも言えないです。

  

結局、ルネサスは経営危機になってようやくリストラを本格化させました。

本来は10年前にやっておくべきことでした。

後手後手の対応が、ルネサスを経営危機に陥れたのです。

   

対象的なアメリカの半導体企業

僕がこのような考えに至ったのは、外資系の半導体メーカーの合併を見ているからです。

   

・どちらかが買収する形を取り、主導権を握っている

・買収が戦略的に行われている

・実際に莫大な利益を出している

     

どちらかが買収する形を取り、主導権を握っている

僕が知る限り、半導体メーカーの合併は必ず「買収」という形をとっています。

   

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同じ規模の会社同士でも、必ずどちらかが買収しています。

対等の合併だと、経営が安定しないことを分かっているからだと思います。

   

買収が戦略的に行われている

外資系半導体メーカーの買収を見ていると、「シナジー効果が高そう」なことが多いです。

A社に足りない技術を買収で補完しています。

買収されたB社もA社の販売網を駆使出来るので、Win-Winの関係となっています。

   

一方攻めに転じたルネサスによるIDTの買収は、素人の僕が見ても「うーん・・・微妙」と思ってしまいます。

やっぱり買収による事業拡大は、外資系のほうが上手な印象です。 

   

ただ買収が得意な日本企業もいます。

   

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まとめ:対等の合併はダメ、ゼッタイ!

日本の合併がダメな理由のまとめです。

   

・経営が立ち行かなくなってから合併している(逃げの合併)

・対等合併だと、経営の効率化が進まない

・日本では人を簡単に解雇できない

    

   

日本でも、日本電産やロームなど「買収」という形を取り成功している企業も多いです。

この記事を書いている中で、稲盛和夫がKDDIの合併を行うとき「京セラ」が主導権を握ることで、事業を成功させたと本に書いていたのを思い出しました。

   

やっぱり企業再編は、一方が主導権を握る買収で有るべきと感じています。

今後も企業の再編がある時は、「対等か?」「買収か?」を見ていきたいと思います。

   

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

     

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