高配当株の罠とは何?【ワナ銘柄に引っかからない方法を解説】

高配当株の罠とは何?【ワナ銘柄に引っかからない方法を解説】 投資の勉強
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こんにちは、コロスケです。

今日は「高配当株の罠」について解説していきます。

    

配当ほしい!高配当株最高!

        

というインカム目的の投資家向けの記事です。

   

配当目当てで、株式投資している人は多いと思います。

でも配当目的の投資家は絶対に知っておくべき「高配当株の罠」が存在します。

   

僕は、何となく投資を始めたときに高配当株の罠に引っかかりました。

      

       

今回は、実際に罠に引っかかった著者が「高配当の罠とは何か?」「罠に引っかからない方法」」について詳しく解説していきます。

    

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高配当株の罠とは何?【ワナ銘柄に引っかからない方法を解説】

    

高配当株の罠とは何なのでしょうか?

   

高配当株のワナとは、一見高配当株に見えるが実は減配・株価下落のリスクが高い銘柄のこと

    

証券会社で「配当率○○%」と書いてあっても、実際の配当は異なることがあります。

高配当の罠が生まれる理屈を知らないと、いつまで同じ罠に引っかかってしまいます。

  

詳細を解説します。

   

なぜ罠銘柄は高配当なのか?高配当罠の原理を解説

なんで罠銘柄は高配当になっているの?

   

「なぜ罠銘柄が生まれるのか?」

原理を詳しく説明します。

   

来期の業績予想(売上・利益・配当)

企業は、決算を発表するときに、来期の予想を発表します。

    

来期の業績予想
【出典】NTN2018年度決算短信

    

ふむふむ、来期の配当は15円か

    

証券会社で「予想配当」と書かれているのは、この来期の業績予想のことを指します。

   

業績が悪化

企業活動を行っている中で、当初の見込みとは異なる事態が起きる事があります。

例えば、19年度末にはコロナショックで経済活動が停滞しました。

   

多くの企業が当初の予定より業績が悪化することになりました。

   

株価が下落

業績の悪化を受け、株価は当然下落していきます。

  

NTN株価
【出典】SBI証券NTN株価推移

   

しかし予想配当はそのまま

企業の業績は悪化しますが、業績の見直しはタイムリーに行われません。

通常、年4回の決算のタイミングで業績は見直されます。

   

また企業によっては、タイムリーに業績を見直さず、最後まで通期予想を変えない会社もあります。

   

業績が悪化しても、すぐには業績予想に反映されないんだね・・・

   

罠銘柄が高配当化

・業績悪化を受け、株価が下落

・配当予想は、高いまま(後日見直される)

    

このため、株価が下落しているにも関わらず、配当が高い状態が生まれます。

    

【罠】株価200円、配当予想15円→配当率7.5%!!!

   

何も知らずに配当予想を見ると、ものすごい高配当銘柄に見えます。

  

「株価はタイムリーに下落するけど、予想配当はそのままの状態」

この差から生まれる、見かけ上の高配当が「高配当の罠」と呼ばれます。

   

何も知らないとお宝銘柄に見えちゃうよね・・・

    

後に減配発表、株価が更に下落

最終的な決算発表でようやく、最新の業績に合わせて配当金も見直しされます。

一時的に高配当に見えた銘柄も、正しい水準に戻ります。

   

【罠】株価200円、配当予想15円→配当率7.5%!!!

【実態】株価200円、配当実績5円→配当率2.5%(泣)

   

高配当銘柄の罠が怖いのは、配当が下がるだけでなく、株価も下落することです。

配当だけなら我慢していれば良いですが、株価が大きく下落すると、キャピタルも毀損します。

   

高配当の罠に引っかかると、「二度と投資なんかしない」という程のダメージを受ける可能性があります。

    

高配当株の罠銘柄を見分ける方法

罠銘柄に引っかからない方法が知りたいな

    

罠銘柄に引っかからない唯一の方法は「決算資料をきちんと読む」ことだけです。

それも単年ではなく、できれば5年以上の決算資料を読む必要があります。

   

5年以上の決算を読むことで、会社の状況を正確に把握することができます。

抑えるべき、決算資料のポイントをここで紹介します。

    

営業利益、純利益が毎年プラスか?

まずは営業利益、純利益が毎年プラスかどうかを必ずチェックしましょう。

そして大切なのは、純利益をみることです。

    

僕が引っかかったNTNの場合、営業利益はプラスでしたが減損を繰り返していたので、頻繁に純利益がマイナスになっていました。

   

NTN1株利益推移純利益
【出典】NTNの決算資料から著者がグラフ化

   

売上は安定or伸びているか

売上も業績を図る重要な指標です。

NTNの場合、売上が上がったり下がったりしています。

   

NTN売上・営業利益推移
【出典】NTNの決算資料から著者がグラフ化

   

売上が安定しないと、配当も安定しません。

   

自己資本比率は高いか?(利益剰余金、有利子負債)

自己資本比率は会社の経営状態を把握する重要な指標です。

      

NTN資産、自己資本推移
【出典】NTNの決算資料から著者がグラフ化

    

NTNの場合、自己資本比率が20%台と極めて低いです。

自己資本比率が低いということは、借金が多く経営が安定的では無いということです。

   

もちろん、借金にはレバレッジをきかせる効果があります。

ソフトバンクなどは、借金をして事業を大きく拡大させていますよね。

   

しかし、NTNの場合は利益が出せず借金が増えていっています。

こういう企業はジリ貧になりやすいので、注意が必要です。

    

フリーキャッシュフローはプラスか?

営業利益が赤字でも倒産することはありませんが、キャッシュフローがマイナスだと倒産する可能性があります。

    

NTNフリーキャッシュフロー
【出典】NTNの決算資料から著者がグラフ化

   

製造業は、大きな投資をした年以外は、基本的にはキャッシュフローがプラスで有ることが望ましいです。

直近2年間のキャッシュフローがマイナスなのは、心配です。

    

配当は安定的か?

配当目的で投資している場合は、配当が安定的に出るかは非常に重要です。

配当性向が極端に高い、赤字を出している企業は、安定的な配当は期待できません。

   

NTN配当金、配当性向推移
【出典】NTNの決算資料から著者がグラフ化

    

NTNは利益が出ていないので、配当性向が100%を超えたり、マイナス(赤字で配当を出す)になっています。

NTNはコロナの影響もあり、2019年度の期末配当はゼロになってしまいました。

   

まとめ:安易に高配当銘柄を買ってはダメ!

本記事のまとめです。

   

・高配当株のワナとは、一見高配当株に見えるが実は減配、株価下落
 のリスクが高い銘柄

・安易に高配当株を選ぶと減配、株価下落のダブルパンチを食らう

・企業の長期業績を調べて罠銘柄を回避しよう

   

高配当株の罠を避けるためには決算報告書を読む必要があります。

決算書を読むのは面倒かもしれませんが、自分の大切なお金を投じる上で、時間をかける価値はあると思います。

   

何も知らないで投資をすると、市場の養分になるだけです。

きちんと高配当の罠を避けて、良質な銘柄に良いタイミングで投資しましょう!

   

このブログでは、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。

    

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