こんにちは、コロスケです。
今日は賀詞交歓会とは何かについて解説していきます。
賀詞交歓会とは日本独特の文化では無いでしょうか。
特に製造業の資材調達部門は、賀詞交歓会を主催する立場なので、賀詞交歓会とは深い関係があります。
そんな賀詞交歓会ですが、日本一の製造業であるトヨタ自動車が賀詞交歓会を中止にすることがニュースになりました。
トヨタ自動車が、主要取引先とのあいさつの場として恒例となっている年初の賀詞交換会「新年交礼会」を、令和2年は取りやめることが22日、分かった。自動運転や電動化といった次世代技術の競争が国内外で激化する中、取引先企業の負担を軽減するのが狙い。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/191122/bsc1911221122012-n1.htm
年始の風物詩である賀詞交歓会に何が起きているのでしょうか?
今回は製造業における賀詞交歓会という文化について詳しく解説していきます。
・賀詞交歓会って何?
・賀詞交歓会がオワコンって本当?
これら賀詞交歓会に関する疑問を解決していきます。
賀詞交歓会はオワコン?【トヨタも廃止した賀詞交歓会文化を解説】
賀詞交歓会についても所感は以下の通りです。
・賀詞交歓会とは、会社・業界主催で取引先・関係者を集める年始挨拶の会
・年始は各社、賀詞交歓会の開催・出席で忙しくなる
・近年、賀詞交歓会のデメリットが意識され、廃止する会社も多い
・資材部門は思い切って、生産性の低い賀詞交歓会を廃止にすべき
賀詞交歓会は良い面もありますが、近年はデメリットの方がクローズアップされています。
正直、賀詞交歓会は何も生み出さないので生産性は低いです。
上記内容について詳しく解説していきます。
賀詞交歓会とは?
賀詞交歓会とは、年始に開催されるイベントです
会社や業界団体主催で、取引先・関係者を一同に集める年始挨拶の会です。
メーカーでの賀詞交歓会では、部材を納入して頂く取引先の方を招待します。
賀詞交歓会は、取引先の一次窓口である資材調達部門が主体となって開催することが多いです。
僕の会社の場合
僕の会社でも資材部員が主体となり、賀詞交歓会を運営していました。
僕の会社での賀詞交歓会の流れは以下の通りです。
・資材部門が取引先へ賀詞交歓会の案内を出す
・会社の一番広いスペースで開催
・立食形式でテーブルには、ノンアルコールビール、お茶、乾き物
・会社の幹部が年始の挨拶と今年の事業動向を説明
・その後、幹部と取引先との名刺交換タイム
・2時間くらいで解散
だいたいこんなイメージで賀詞交歓会が行われていました。
資材部門は運営として、事前準備や当日の運営で忙しくなります。
年始は賀詞交歓会対応で一日が終わります。
また東日本大震災の翌年は賀詞交歓会を中止するなど、世間体を意識するところがありました。
賀詞交歓会を開催するメリット
でも賀詞交歓会を開催する理由は何なのでしょうか。具体的なメリットは以下の通りです。
主催者は、取引先への挨拶を1回で終えることが出来る
主催者側である資材部門は、各取引先から年始の挨拶を受けることが多いです。
各取引先からアポイントを受けて、調整・面談をするのは非効率です。
そのため、取引先を一斉に読んで、一度に挨拶をすましてしまう方が合理的でした。
確かに、個別に挨拶するより、一斉に挨拶した方が早いよね
主催者は、取引先に自社の方針をきちんと説明する機会を得られる
調達方針や今後の事業の方向性を取引先と共有することは重要です。
普段は日々の業務が忙しく、なかなか大きな方針を説明する機会はありません。
自社のロードマップを取引先と一度に共有することが出来るのはメリットと言えます。
主催者は、自社の隆盛を取引先へアピールすることが出来る
主催者側は、賀詞交歓会で沢山の人を呼ぶことが出来るのが一種のステータスになっています。
うちの会社にはこんなにも沢山の人が年始に来てくれんだよ
取引先に「こんな取引先の人数が多いんだ、この会社はすごい!」
と思ってもらうためでもあります。
なんかしょうもないですが、実際に営業の方とお話しすると、賀詞交歓会の参加人数でその会社の勢いを見ていることもあるようです。
取引先も、客先の幹部と名刺交換・事業動向を知ることが出来る
取引先にとっても賀詞交歓会はメリットがあります。
普段は会うことが難しい客先の幹部から、直接事業の動向を聞くことが出来ます。
特に年始は、来年度以降の計画を立てる時期なので、賀詞交歓会が貴重な情報源となっているようです。
また客先の幹部と名刺交換をするために賀詞交歓会に参加している人たちも多いです。
幹部の前に長い行列が出来たりするよ
賀詞交歓会がオワコンになりつつある理由
一方、トヨタ自動車が賀詞交歓会の中止を決定したように、近年賀詞交歓会を廃止にする会社が増えてきております。
年始に客先へ挨拶のためだけに、客先を訪問することの生産性が低い
年始の営業部門は、各客先への挨拶周りに忙殺されます。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
のためだけに、一日中あいさつ回りをするのは、生産性が低いです。
昔は「年始はお客さんのところへ挨拶へ行くべき」文化があったのかもしれません。
しかし、最近は「挨拶に来ないのはけしからん!」という資材部員はいないように思います。
そのため、わざわざ年始に各客先を訪問する必要性は減ってきています。
何より名刺を交換しただけで終わる(ビジネスが進まない)
そして、賀詞交歓会がオワコンな一番の理由が、「ただ名刺を交換するだけでビジネスが全く進まない」からです。
訪問する営業部門の方も、「とりあえず名刺交換出来れば良いや」感覚で来ている方も多いです。
正直何のためにやっているのか分からない状況です。
昔は右肩上がりのビジネスだったので、こういうムダがあっても問題無かったのかもしれません。
しかし、近年は各社苦しい状況が続いております。
また働き方改革など、ホワイトカラーの生産性がようやく注目されるようになりました。
その結果、何もビジネスを生まない賀詞交歓会の価値が下がってきております。
確かに、やることが名刺交換だけだとね・・・
賀詞交換会の主催者である資材部門が率先して中止を決断すべき
賀詞交歓会はデメリットが多いので、思い切ってやめてみるべきだと思います。
僕の会社も数年前に賀詞交歓会が無くなりました。
ただ資材部員にとっての悩みは、「取引先が個別に挨拶に来ること」です。
バラバラと取引先が来るなら、今まで通り賀詞交歓会をやった方が効率が良いです。
いっそのこと、資材部門から「年始の挨拶は不要宣言」をすれば良いと思います。
近年、虚礼廃止が進んできているので、その流れで年始挨拶のみの打合せは中止にした方が良いと思います。
何か案件があって打合せするときに「今年もよろしくお願いします」と言えば良いと思います。
ホワイトカラーもどんどん生産性を高めていく必要があります。
まとめ
本記事のまとめは以下の通りです。
・賀詞交歓会とは、会社・業界主催で取引先・関係者を集める年始挨拶の会
・年始は各社、賀詞交歓会の開催・出席で忙しくなる
・近年、賀詞交歓会のデメリットが意識され、中止にする機会が多い
・資材部門は思い切って、生産性の低い賀詞交歓会を廃止にすべき
日本では働き方改革が徐々に浸透してきています。
今までのように生産性の低い働き方は出来ないので、賀詞交歓会という生産性の低いイベントはオワコン化しつつあります。
10年後には賀詞交歓会という文化が無くなる可能性もあるかもしれません。
今後も日本独自の文化や風習にも注目していきたいと思います。
このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。
良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。
■マイクロソフトによる週休3日制の取り組み
コメント