【分析】NTNは何故投資対象として不適格なの?含み損の著者が解説

【分析】NTNは何故投資対象として不適格なの?含み損の著者が解説 投資の勉強
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こんにちは、コロスケです。

NTNの株式を保有していますが、大きな含み損を抱えています・・・

  

    

NTNは、仕事で付き合いもあり、何となく良いかな?と思っていましたが、結果としては痛い目を見ることになりました。

   

今回は、NTNで含み損を抱えている著者が「何故NTNへ投資してはいけないのか?」を詳しく解説していきます。

   

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【分析】NTNは何故投資対象として不適格なの?含み損の著者が解説

ベアリング

    

NTNに投資してはダメな理由は、以下の通りです。

   

・NTNは財務基盤がぜい弱

・株価も配当も低迷している

・ベアリングメーカーは過当競争が続いている

・ベアリング業界の遵法意識の欠如(独占禁止法違反)

    

当時は何も分からず投資していましたが、今思うと相当酷い銘柄なのが分かります。

何でダメなのかを詳しく解説します。

   

NTNの経営状況分析

NTNの経営状況を見ていきましょう。

  

NTNの売上、営業利益

NTN売上・営業利益推移
NTNの決算資料をもとに著者がグラフ化

   

NTNは、2019年の売上が約6,500憶円、営業利益が70憶円のメーカーです。

主な生産品目が、軸受(ベアリング)、ドライブシャフトです。

  

   

このグラフから分かること

・売上の波が激しい(ここ2年は下落傾向)

・営業利益率は3%~6%くらいだが、19年度は1%台へ転落。

   

19年度の利益1%は、米中貿易戦争やコロナがあったから仕方ないのでは?

それ以外の年はそこそこの成績では?

   

営業利益だけみると、そうみえますよね。

次に1株あたりの純利益を見ていきましょう。

   

1株あたりの純利益

NTN1株利益推移純利益
NTNの決算資料をもとに著者がグラフ化

   

純利益でみると、赤字の年が多いことが分かります。

NTNは毎年のように、減損を出しております、

    

減損とは?

資産の収益性が低下したことによって、投資した額の回収が見込めなくなることがあります。減損とは投資金額を回収できないと認識した時点で、回収可能であると判断した金額まで、固定資産の価値を減少させることをいいます。

【出典】経理COMPASS

    

直近2年は、最終的に赤字となっております。

2020年度も厳しそうなので、3期連続赤字になる可能性もありそうです。

  

NTNのフリーキャッシュフロー

赤字が続いても倒産することは少ないですが、キャッシュフローがマイナスだと倒産する可能性があります。

NTNのキャッシュフローはどうなっているのでしょうか?

    

NTNフリーキャッシュフロー
NTNの決算資料をもとに著者がグラフ化

   

キャッシュフローがここ2年連続でマイナスになっています。

これはお金が社外に流出していることを表します。

   

この状態が今後も続くとやばそうです。

   

NTN資産・自己資本比率推移

NTN資産、自己資本推移
NTNの決算資料をもとに著者がグラフ化

   

通常、企業は年々資産が増えていきます(利益を上げてそれを投資に回す)。

しかしNTNは、減損を繰り返しているので、資産が減っております。

   

もう一つ経営が宜しくないと言える根拠が「自己資本比率」が20%台と極めて低いことが挙げられます。

特に2019年は自己資本比率が21%に減っており、経営が苦しそうです。

   

NTNの製品はコモディティ化している(過当競争)

でも何でNTNの経営は苦しいの?

   

それは、NTNの作っている製品がコモディティ化(誰でも作れる商品)しているからです。

  

ベアリングは規格品のように、どのメーカーも同じ製品を作ることが出来ます。

機能・性能が同じだと、調達側は「価格」で商品を選びます。

  

つまり、コモディティ化されたNTNの製品は、価格のたたき合いになり利益が出にくい体質となっています。

  

NTNだけでなく、ジェイテクトなどの競合他社も経営があまり宜しくありません。

  

ベアリング業界の遵法意識の欠如(独占禁止法違反)

このようなレッドオーシャンとなっているベアリング業界だからか、たびたび遵法違反を起こしています。

  

処分対象の3社に同じく大手のジェイテクトを加えた4社は、ベアリングの価格を企業間の話し合いで決めて不当に利益を上げる、いわゆる「価格カルテル」を形成。2004年ごろから10年までの5回にわたって、4社で申し合わせたうえでベアリングを値上げしたとされる。公取委はこのうち5回目の値上げ行為について、「課徴金減免制度」に基づき事前申告したジェイテクトを除く3社を、昨年6月に刑事告発した。

【出典】東洋経済新聞 ベアリングカルテルの懲りない面々

   

株式投資では、不祥事を起こす企業の株は安心して持てません。

不祥事を起こすと社会的にも影響が大きく、経営にもインパクトを与えます。

   

不祥事を繰り返すメーカーの株を買うと痛い目に合いやすいです。

   

NTNの株価・配当も低調

【出典】SBI証券ホームページ

   

NTNの株価は、日経平均と比べて著しく劣後しています。

   

NTN配当金、配当性向推移
NTNの決算資料をもとに著者がグラフ化

   

利益が出ていないにも関わらず、配当を出しているので、配当性向が100%を越えたり、マイナスになっています。

ただこのような配当は長くは続かないので、2020年3月配当は無配に転落しました。

   

結論:NTNの株は買ってはダメ!

   

結論、NTNの株を買ってはいけません。

僕は、財務諸表が読めない時に、何となく買ってしまい、大きな含み損となっています。

  

この件をきっかけに個別株の難しさと、経営資料をきちんと理解することの大切さを学びました。

    

皆さん、安易に個別株は買わないようにしましょう!

   

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。 

     

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