こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、出光興産の株価が急落している要因を解説しています。
最近、出光興産の株価が大きく下がっています。
ここ1年で、株価が20%ほど下落しています。
株価も下がっており高配当化していることから、投資を検討している方もいるかと思います。
ですが投資をする場合は、事業リスクをきちんと理解してから投資すべきです。
そこで本記事では、出光興産の株価が急落している要因を解説していきます。
同社への投資を検討している方に役立つ情報を提供します。
出光興産の株価が急落している要因を解説【原油バブル終了?】
出光興産の株価が急落している要因をまとめました。
・2023年度予想が予想を上回る減益となる見込みだから
・原油価格の下落で、23年度予想の達成も危ぶまれているから
21年度をピークに利益は減少傾向にあり、23年度はその流れが加速していく見込みです。
こうした予測から、株価は大きく下がっております。
詳しく解説します。
出光興産の概要をざっくり解説
出光興産の会社概要をまとめました。
・2022年度の売り上げ9.4兆円
・2022年度の営業利益2,824億円(利益率3.0%)
・売上の78%が燃料油(原油調達・石油製品の精製・販売)※21年度実績
出光興産は、売上9.4兆円。
国内石油元売り業界シェア2位です。
出光興産は、コロナ以降の原油価格の高騰に支えられ、売上高を大きく伸ばしています。
出光興産は、売上の78%が燃料油(原油調達・石油製品の精製・販売)となっています。
そのため、原油価格の動向に大きく左右される事業構造です。
他には、以下の事業を行っています。
・基礎化学品(プラスチック原料の生産・販売)
・高機能材(潤滑油、有機EL材料、アスファルトなど)
・電力・再生可能エネルギー
・資源(石油・天然ガス・石炭の生産・販売)
2023年度予想が予想を上回る減益となる見込み
出光興産の2023年度の見込みは、以下のとおりです。
【売り上げ】2022年度:9.4兆円 2023年度:8.3兆円(12.2%減)
【営業利益】2022年度:2,824億円 2023年度:1,400億円(50.4%減)
【EPS】2022年度:853.37円 2023年度:341.29円(60%減)
※2022年度通期決算短信による
2023年度は、石炭価格の下落や石油の在庫評価損によって、大幅に利益が下がる見込みです。
特に利益面は、22年度比で半減以下となっております。
21から22年度の原油バブルが完全にはじけており、利益が例年並みになったことで株価は大きく下落しているのです。
原油価格の下落で、23年度予想の達成も危ぶまれている
加えて、直近の原油動向を見ると、23年度の計画の達成も怪しくなっています。
23年度の計画の元となる原油価格は$80です。(為替は130円/ドル)
一方で直近の原油価格は$70前後となっております。
直近の円安傾向を加味しても、原油の下げは出光興産にとってマイナス影響となります。
この原油水準が続く場合、出光の通期利益の達成は難しいと思われます。
こうした足元の状況から、株価は大きく下がっているのです。
まとめ:出光興産の株価が急落している原因
出光の株価が下落している理由まとめです。
・2023年度予想が予想を上回る減益となる見込みだから
・原油価格の下落で、23年度予想の達成も危ぶまれているから
出光興産は、高利回りとなっており、個人投資家にも人気となっています。
一方で直近では業績悪化傾向となっているため、投資をする際はよく注意すべきです。
本記事が出光興産の分析の参考になれば幸いです。
なお本記事は、著者の意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではありませんのでご注意下さい。
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