こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、メルカリの株価が下落している理由を解説しています。
2022年になって、メルカリの株価の下落が止まりません。
6月の通期決算発表後には、10%近く株価は暴落しました。
年初来の価格でみても、株価は1/3ほどになっております。
今回は「メルカリの株価の下落が止まらない理由」を最新決算を踏まえて、詳しく解説していきます。
メルカリへの投資を考えている方に役立つ情報をお届けます。
メルカリの株価が下落し続ける本当の理由を解説【成長の鈍化】
メルカリの株価が下がっている理由をまとめました。
・GMV(流通取引総額)成長率が鈍化
・不正利用の補償で赤字拡大
・黒字化の目処が立たないから
・金融緩和相場の終了で投機資金が流出している
・新株発行で、株主の利益毀損
メルカリは、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長してきました。
しかし、ここにきてその成長が鈍化しています。
また最新決算も赤字だったことも嫌気されています。
詳細を解説していきます。
GMV(流通取引総額)成長率が鈍化
メルカリの2022年6月の通期決算では、売上が昨年度比で38.6%も上昇しました。
このように毎年大幅に売上を伸ばし続けております。
しかし、フリマアプリ「メルカリ」のGMV(流通取引総額)の成長度合いが減少傾向にあります。
2022年6月の決算によると、日本市場でのGMVが12%上昇しました。
これは、昨年度決算の「+25%の上昇」と比べると、半分程度の成長率となっています。
そして注力市場であるアメリカでは、前年比で「-2%」とマイナス成長であることがわかりました。
成長の鈍化の理由について、メルカリは以下のように述べています。
ユーザの在宅時間の減少による出品の鈍化および購⼊頻度の減少や、投資⽅針を短期ではなく中⻑期で成果が着実に積みあがるものに変更し、厳選した投資を⾏ったことで、GMVやMAUの成⻑率が鈍化した。
【出典】メルカリ_FY2022.6 4Q決算発表 FAQ ※太字は著者
在宅時間が減った事で、メルカリの使用頻度が減少したとの説明です。
ですが今後、在宅時間が増える見込みは無いことを踏まえると、以前のような急速なペースで売上を伸ばすことは難しいと思われます。
不正利用の補償で赤字拡大
メルカリは昨年度より、クレジットカードの不正利用やフィッシング詐欺被害が多発しています。
ユーザーが見に覚えのない出金や、アカウントが乗っ取られる被害が発生しており、メルカリはその補償の対応に追われました。
メルカリ決算によると、2022年4Qの3ヶ月だけで「16億円もの被害」がありました。
メルカリはこの不正利用を補償しており、2022年6月決算にマイナス影響を与えました。
今後は対策を講じる事て不正利用は減っていくと予想されていますが、それでも2023年度上期は不正利用の補償が続く見込みです。
メルカリの通期の営業赤字額が37億円だったので、経営に与えるダメージはかなり大きいものとなりました。
黒字化の目処が立たないから
メルカリは規模拡大を優先させ、黒字化を優先しない方針を立てています。
その方針通り、メルカリは上場以来ほとんど赤字決算となっています。
2022年6月期は黒字化の期待もされましたが、再び赤字となっています。
そして2023年度について、メルカリは以下の通り述べています。
現在のマーケット環境を勘案し、収益性を意識した経営が重要であると考えており、FY2023.6においても筋⾁質な組織基盤を構築しながら、成⻑と収益のバランスを図っていく。
【出典】メルカリ_FY2022.6 4Q決算発表 FAQ
今年度は、収益性も重視していくことを述べております。
しかし収益性を重視するということは、成長の投資が鈍るという事も意味します。
ただ、成長への期待がメルカリの株価上昇につながっていた部分もあります。
積極的な投資を控える事で、他の会社と同じような普通の会社になってしまう可能性もあります。。
金融緩和相場の終了で投機資金が流出
2020年のコロナショック以降、世界中で大規模な金融緩和が行われました。
その資金の多くは株式市場に流れ、グロース銘柄を中心に株価が急騰しました。
メルカリはグロース銘柄の筆頭として、投機資金が流入しました。
しかし、2022年になって金融緩和が終了、金融引締が図られています。
その結果、今まで株式市場に流入していた資金が急速に流出しています。
メルカリも金融緩和で株価が上昇しましたが、金融引き締めで元に戻っています。
こうしたマクロ経済の影響で、株価は下落しているのです。
新株発行で、株主の利益毀損
メルカリはこれまで事業を急速に拡大するために、株式市場から資金調達をしてきました。
その結果、発行株式数が年々上昇しています。
株数が増えると、株主の権利が希釈化します。
基本的に増資は、株主にはマイナスの影響を与えます。
現在メルカリの自己資本比率は10.8%と、極めて脆弱です。
黒字化の目処が立たない場合、再び増資が行われる可能性もあることも、株価が伸び悩む一つの要因となっています。
まとめ:メルカリの株価が下落し続ける理由
メルカリの株価が下落している理由まとめです。
・GMV(流通取引総額)成長率が鈍化
・不正利用の補償で赤字拡大
・黒字化の目処が立たないから
・金融緩和相場の終了で投機資金が流出している
・新株発行で、株主の利益毀損
メルカリは最新決算で、成長率の鈍化が嫌気され株価が下がっています。
今後の成長路線に疑問符がついており、今後株価が再び上昇するか不透明な状況です。
この記事が参考になれば幸いです。
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