【東京オリンピック】期間中の物流課題と対策を資材調達目線で解説

東京オリンピック期間中の物流課題と対策 資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日は東京2020オリンピック期間中の物流課題と対策についてまとめていきます。

 

2020年の東京オリンピックでは、期間中の交通渋滞が大きな問題となっています。

 

国土交通省は11月15日、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会期間中の交通混雑緩和に向け、発側及び着側の荷主企業と物流事業者が連携し、サプライチェーン全体での物流効率化に向けた取組を実施してもらうよう、東京都、大会組織委員会、関係省庁と共にお願いを発出したと発表した。

https://lnews.jp/2019/11/l1115306.html

 

上記の通り、オリンピック期間中の渋滞対策として、産業界でも対応が必要となっております。

 

今回は、オリンピック期間中の物流問題について、資材調達の目線で解説していきます。

 

・オリンピック期間中に物流対策をしないといけないの?

・資材部門はどんな対策をとれば良いの?

 

これらオリンピックの物流に関する疑問を解決していきます。

 

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【東京オリンピック】期間中の物流課題と対策を資材調達目線で解説

物流渋滞

 

本記事の結論は以下の通りです。

 

・オリンピック期間中は、東京近郊が渋滞、納入品の遅延リスクあり

・短期的には在庫の積み増しや、余裕をもった納期設定が必要

・オリンピック期間が、実は納入品の物流効率化のチャンス

 

オリンピックは、東京近郊の道路の混雑が予想されています。

そのため調達品は、納期遅延のリスクがあることから、事前に対策を取りましょう。

 

オリンピック期間中の物流問題や、資材部門がやるべき対策について解説していきます。

 

オリンピック期間中の物流はどうなるの?

オリンピックは、2020年7月24日~8月9日、パラリンピックは8月25日~9月6日の期間で開催されます。

オリンピック期間中は以下の通り、物流関係で問題が発生するリスクがあります。

 

・納入品の遅延リスク

・東京以外も混雑する可能性がある

 

納入品の遅延リスク

東京を通る陸路の納入品は、交通渋滞や規制により、従来の日数以上に納期がかかる可能性があります。

従来の物流期間を想定していると、納期遅延が発生するリスクがあるので注意が必要です。

 

物流が混乱すると、どこかで納入品が滞留する事態も発生しやすいです。

気付いたら行方不明ということもありえます。

 

東京以外も混雑する可能性がある

大会前後は、東京の混雑回避として、他ルートや他港湾への切り替えが予想されています。

そのため、東京を経由しない納品物も間接的な影響を受ける可能性があります。

 

オリンピック中の物流対策【政府要請事項】

オリンピックの成功に向けて東京2020組織委員会は、物流業者や荷主に対して各種要請を行っています。

資材調達に関連がある依頼事項をピックアップしました。

 

輸送頻度の削減

十分なリードタイムでの発注による柔軟な輸配送時間帯の設定

十分なリードタイムでの発注による柔軟な輸配送ルートの設定

在庫調整による輸配送日の平準化

付帯作業見直しや検品作業の簡素化による納品時間の短縮、輸送の効率化

納品時間の夜間への変更

https://2020tdm.tokyo/logistics/

 

かなり踏み込んだ内容が書かれており、物流業者だけでなく、我々荷主側も効率化を進めていく必要があります。

 

資材部門がオリンピック前後にすべき対策

オリンピック前後は、納品物の納期が遅れることを想定しておく必要があります。

先ほどの政府側の要請にもありましたが、資材部門は以下対策を進めていきましょう。

 

・安全在庫を積み増し、余裕を持った納期設定をする

・納入頻度の見直し(例:毎日・時間納入を、週一納入に変更)

 

オリンピック期間中は、納期遅延を事前に想定しておく必要があります。

そうなっても影響が出ないように、最低限の安全在庫は保有する動きを取りましょう。

特に、納品所が東京近郊にある場合は注意が必要です。

 

オリンピックの物流問題は、納入品の物流を改善するチャンス

オリンピック

 

上記の説明は、資材部門がすべき短期的な物流対策でした。

しかし、実は今回のオリンピックの物流問題は、大きな改善のチャンスと言えます。

 

・政府の要請という錦の御旗で、納入品の物流改善を進めることが出来る

・物流の効率化を進めることで、将来的な値上げ抑制が期待できる

 

昨今、物流費の高騰により、納入品の物流効率化が必要になってきました。

しかし、物流の効率化は社内にも痛みを伴うことが多いので、なかなか進まないことが多いです。

 

今回は、オリンピック物流対策の名のもとに、今までできなかった取り組みが出来るかもしれません。

 

過剰な納入頻度の見直し

毎日・時間指定納入などは、棚残や在庫スペースを減らす優秀な仕組みです。

しかし実態は、生産変動に対応するためにサプライヤー側が大量の在庫を抱えているケースが多いです。

 

JIT納入は買い手側には大きなメリットがありますが、売り手・物流業者には全然メリットはありません。

 

物流業者の力が増大しつつある現在、今までのように物流で無理が出来なくなる可能性があります。

過剰なサービスは、その分値段に跳ね返ってきます。

 

時間指定・毎日納入によるメリットと物流費の上昇を改めて検証していく必要があります。

そして、今回のオリンピックのタイミングは絶好のチャンスと言えそうです。

 

物流費の効率化により将来的な値上げが抑制できる

物流費は放っておくと、今後も値上がりしていくことが予想されます。

資材部門にとっては、納入品の物流効率化は喫緊の課題です。

 

今までの過剰なJIT納入の見直しは、短期的には値下げにつながらないかもしれません。

しかし、将来的には、必ず取り組む必要がある重要な課題です。

 

早めに納入品の物流問題に取り組んでいくことで、将来的な値上げの芽を摘むことができます。

 

まとめ

本記事のまとめは以下の通りです。 

 

・オリンピック前後は、東京近郊が渋滞、納入品の遅延リスクあり

・短期的には在庫の積み増しと余裕をもった納期設定が必要

・オリンピック問題にからめて、納入品の物流を改善するチャンス

 

オリンピック前後は、納入品の物流が滞り、納期遅延が発生するリスクがあります。

余裕をもったリードタイム設定をするなど、事前に対策を講じましょう。

 

またオリンピックの物流問題は、納入品の物流改善に取り組むチャンスでもあります。

JIT納入によるメリットと物流費上昇を改めて比較してみることが重要です。

 

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

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