こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、すかいらーく株への投資は危険な理由を解説しています。
ガストやバーミヤンを運営する「すかいらーくホールディングス」への投資を考えていますか?
すかいらーくへ投資をすると、レストランで使えるお食事券がもらえます。
優待カード目当てに、すかいらーくへ投資をしている方も沢山います。
ですが、優待に釣られて投資をすると、非常に危険なのを知っていましたか?
実は最近のすかいらーくは、深刻な経営危機に陥っております。
安易に投資をするのは危険なんです。
そこで本記事では、何故すかいらーく株への投資が危険なのかを詳しく解説します。
すかいらーくへの投資を考えている方に役立つ情報を提供します。
すかいらーく株への優待投資は危険な理由【深刻な経営危機】
すかいらーく株への投資が危険な理由を4つまとめました。
・インフレ影響で赤字転落
・増資によって1株価値が低下
・あまりに割高な株価
・優待改悪リスク
すかいらーくは、2022年度に赤字となる見込みです。
来年度以降の黒字化も怪しい状況となっており、非常に厳しい経営状況です。
以降では、すかいらーくへの投資が危険な理由を詳しく分析していきます。
すかいらーくホールディングスの経営状況
すかいらーくの経営状況をまとめました。
すかいらーくの2021年度の売上高は、2,645億円です。
2020年度以降、売上が減少しています。
これは、コロナ禍での外出自粛要請や、時短営業が大きな要因です。
次に1株利益と配当金です。
コロナ禍の2020年度は、大きな赤字を出しました。
翌2021年度は黒字に転換しましたが、2022年度は再び赤字の予想となっています。
2022年度に赤字転落する要因
2022年度に赤字に転落する理由は、以下のとおりです。
利益を押し下げた主な要因は、以下の3つです。
・インフレ影響「41億円」
・約100店の閉店による店舗減損「23億円」
・給与計算に関する臨時損失「20億円」
2022年度は円安、原料高騰、最低時給の上昇など、インフレが加速しています。
すかいらーくは、その影響をモロにうけており、利益を圧迫しています。
また2022年度は、不採算の100店舗を閉店する対応を取るための特損も発生。
更に、すかいらーくは「新勤務時間管理方式」を導入したことでの臨時損失も発生しています。
当社では、2022 年 7 月 1 日より、新勤務時間管理方式を導入することを決定しております。現在は 5 分単位で店舗の勤務時間を計算しておりますが、1 分単位での勤務時間の計算をいたします。
新管理方式への円滑な移行及び従業員への配慮の観点から、過去の 2 年間について、実際に給与とした支払った金額と新管理方式で算出した場合の金額との差額相当額を在籍する時間給で働く従業員にすかいらーく社として自主的に支払うことを決定しております。
【出典】すかいらーくホールディングス_新勤務時間管理方式に関する報道について
今まで従業員の時給について、5分未満は切り捨てておりました。
しかしそれが問題視された事で、遡って切り捨てた時給を支払う対応を取っております。
インフレ影響は深刻
給与の追加支払いと店舗閉店費用は、一時的な費用です。
ですがインフレの影響は、今後も長期的に続く見通しです。
インフレ影響額は、通期で123億円にのぼります。
これほどまでのインフレ圧力は、原価低減・効率化だけでは乗り切れません。
そこですかいらーくは、2022年7月に約5%の値上げをすることを発表しています。
値上げ等による収益改善額は、26億円程度の見込みです。
ですが、26億円の値上げ改善をしても、インフレ悪化123億円は到底カバーできません。
本来であれば、抜本的な値上げが必要です。
ですが、すかいらーくは、価格の安さが一番の売りです。
メインの顧客は、学生などの若い世代や子育て世代が中心です。
こうしたメイン顧客が離れていくことを懸念して、抜本的な値上げに踏み切れていません。
可処分所得が目減りしている状況の中で言えば、1,300 店、日本全国にあるガストがまずもって単純な値上げをしたときに、客数の離脱が起こらないかどうかについて現在、慎重に検証を進めている状況です。
【出典】すかいらーくホールディングス_Q1 決算説明会_Q&A
このようにインフレによる経営悪化に対して、利益改善の目処が立っていない状況です。
今後値上げを推し進めつつ、客離れを防ぐ対応が必要となっています。
増資によって1株価値が低下
2020年に赤字に転落したすかいらーくは、自己資本比率が低下し、経営的に苦しくなりました。
その対応として、増資による資金調達を実施しました。
新型コロナウイルスの影響を大きく受ける状況が続く中、この度、当社は国内と海外において公募増資を実施いたしました。オーバーアロットメントによる売出しに関連して行われる第三者割当増資を含め約3,000万株を発行し約430億円の資金を調達する見込みです。
【出典】すかいらーくホールディングス_公募増資による資金調達と今後の成長戦略について
この資金調達によって、目先の借金180億円の返済と、新たな設備投資を行うことができました。
しかし増資をすると、1株の価値が低下します。
そのため、既存の株主にとってはマイナスの影響が多い資金調達方法です。
今後赤字が解消しない場合は、再び増資に踏み切る可能性もありえます。
そうすると、さらに1株価値が低下する悪循環に陥ります。
あまりに割高な株価
すかいらーく株は、優待銘柄として人気が高いです。
そのため経営状況は悪いのに、株価は非常に割高です。
21年度実績PER:39倍
22年度予想PER:マイナス(赤字のため測定不能)
※株価1,589円で計算
ぶっちゃけ1,500円の株価は、明らかに割高です。
個人的には、今の業績なら「700円」くらいの株価が妥当だと思います。
かなり株価が高い状況なので、何らかのきっかけで株価が暴落する可能性も心配されます。
優待改悪リスク
何らかのきっかけで株価が暴落するとしたら、おそらく優待が改悪される時だと思います。
すかいらーくの株主の75.8%が「個人投資家」です。
個人投資家は、ほぼ皆優待目当てで投資しています。
優待投資家は、長期保有する傾向がありますが、これがすかいらーくの株価を高値で維持している要因です。
ですがすかいらーくの優待は、年間で「数十億円」もの莫大な費用となっています。
一方で負担は年間60億~70億円程度に上っていた。
【出典】日本経済新聞_すかいらーく、株主優待を減額 コロナで経営悪化
2020年度に経営が悪化した時、すかいらーくは優待を改悪しました。
改悪によって年間の負担額は下がりましたが、それでも年間数十億円の負担となっていると思われます。
今後すかいらーくがインフレを克服して利益を回復できないと、再び優待改悪となる可能性もあります。
そしてもし優待が廃止になったりすれば、75%の株主投資家は一斉に売りに走り、株価は暴落する可能性が高いです。
まとめ:すかいらーく株への優待投資は危険な理由
すかいらーくへの安易な投資が危険な理由まとめです。
・インフレ影響で赤字転落
・増資によって1株価値が低下
・あまりに割高な株価
・優待改悪リスク
すかいらーくは、個人投資家に人気の銘柄です。
ですが経営は悪化しており、2022年度は赤字の予想となっています。
特にインフレの影響は一過性のものではなく、今後も厳しい経営が続くものと予想されます。
そのため、安易にすかいらーくへ投資するのは危険なのです。
優待目当てで投資する際は、上記リスクを踏まえて投資するようにしましょう。
尚本記事は、著者の意見をまとめたものです。投資を推奨するものでは無いのでご注意下さい。
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