株式投資で超大切な市場サイクルを解説【サイクルは韻を踏む】

株式投資で超大切な市場サイクルを解説【サイクルは韻を踏む】 投資の勉強
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こんにちは、コロスケ(Twitter)です。

この記事では、市場サイクルについて解説していきます。

       

株式投資には、パッシブ投資とアクティブ投資の2種類存在します。

市場の平均値を取ろうとするのが、パッシブ投資。

市場平均よりも高いリターンを得ようとするのが、アクティブ投資です。

      

高配当株投資は、アクティブ投資です。

そのため、投資のタイミングを自分自身で見極める必要があります。

      

でも投資のタイミングを見極めるのは非常に難しいです。

プロの投資家でさえ、アクティブ投資で継続的に平均を上回るリターンを得るのは困難と言われています。

     

プロでも勝てない世界で、どうやって高いリターンを出せば良いのでしょうか?

それについて、著名な投資家である「ハワード・マークス」が著書で詳しく語っています。

       

     

今回はハワード・マークスの著書で書かれている「市場サイクル」について解説します。

バリュー投資家に参考になる情報を提供します。

       

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株式投資で超大切な市場サイクルを解説【サイクルは韻を踏む】

      

市場サイクルで大切なポイントをまとめました。

      

・株価の値動きを予測するのは不可能

・株式市場には大きな流れ=サイクルが存在する

・サイクルは韻を踏む傾向がある

         

この3つのポイントを理解すれば、株式市場の荒波で遭難する可能性が大きく低減します。

高配当株投資をするなら、きちんと上記考えを理解していきましょう!

      

株価の値動きを予測するのは不可能

まず大前提として、株価の値動きを予測することは不可能です。

     

世の中にはチャートの形や取引高を踏まえて、値動きを予測するテクニカル分析があります。

しかしテクニカル分析をしても、株価の値動きを正確に予測することは不可能と言われています。

      

こうした「株価を予測するのは不可能」という考え方を「ランダムウォーク理論」と呼びます。

      

金融商品の値動きには規則性が無く、過去の変動とは一切関係ないとする仮説。今後の値動きを予測するうえで過去の値動きは参考にならず、過去の値動きの変動をパターン化することで投資判断材料にするテクニカル分析の有効性を否定している。

【出典】野村證券_証券用語解説集_ランダム・ウォーク

       

そして投資の神様であるウォーレン・バフェットも、株価を予測することはできないとはっきり述べています。

     

月曜日に株式市場が開かれたときに、株式市場がどうなるのか、はっきりとはわからない。

市場がどうなるか、あるいは経済がどうなるかによって、買うべきか売るべきかを決めたり、考えたりしたことは一度もない。わからないんです。

【出典】CNBC_Warren Buffett says inflation ‘swindles almost everybody,’

     

神様でさえ、はっきりと「I don’t know」と答えています。

つまり、株価がどうなるかを予測するのは不可能なんです。

    

ハワード・マークスも、バフェットと同様に「株価を予測することはできない」と述べています。

     

たとえ市場の温度を完璧に測れたとしても、次に何が起こるかは知りえないということだ。

【出典】ハワード・マークス_市場サイクルを極める

       

株式市場には大きな流れ=サイクルが存在する

一方で、株式市場には「大きな流れ=サイクル」が存在します。

市場は、好況と不況を繰り返します。つまりサイクルが存在します。

     

このサイクルを生むのが、政府・中央銀行の各種金融政策です。

景気が悪くなると、金利を下げ景気刺激策を取ります。

そして景気回復が行き過ぎると、金利を引き上げ景気を抑える動きを取ります。

      

そのサイクルを示したのが、以下のグラフです。

      

【出典】SBI証券_景気サイクルとセクター・ローテーション
【出典】SBI証券_景気サイクルとセクター・ローテーション

       

株価もこのサイクルに従い、以下のような上げ下げを繰り返します。

      

【イラスト】株価と適正価格1
【イラスト】株価と適正価格1

     

ハワード・マークスは、この景気サイクルに着目しています。

もちろん景気サイクルを理解しても、株価の値動きを予想することはできません。

しかし、サイクルを理解すれば、株価がどちらの方向に進む可能性が高いかをある程度予測することができると述べています。

     

市場サイクルは、期間・株価の値動きにおいて過去と同一になることはありません。

しかし、市場サイクルは似たような動きになることが多いです。

この事をハワード・マークスは、サイクルは韻を踏むと表現しています。

        

サイクルは韻を踏む傾向がある

具体的にチャートで見てみましょう。

     

【イラスト】株価と適正価格2
【イラスト】株価と適正価格2

    

先程のチャートです。

株価の値動きは予想できないので、今後の株価の値動きは、①②③どの可能性もありえます

しかし市場サイクルを見極めると、どの方向に進む可能性が高いかをある程度予想できます。

      

【出典】SBI証券_景気サイクルとセクター・ローテーション
【出典】SBI証券_景気サイクルとセクター・ローテーション

    

例えばインフレを抑えるために、金利を上げるフェーズでは、株価は「確率的には①に進む可能性が高い」と言えます。

逆に景気が落ち込み、これから利下げが進む場合は「確率的には②か③になる可能性が高い」と予想できます。

       

このように市場サイクルを見極める事で、株価の方向性をある程度予想する事ができます。

但しあくまで「確率が高いだけ」であり、株価を正確に予想することはできません。

     

なぜなら方向性が合っていても、株価は予想とは違う値動きをすることがあるからです。

こうした時に、短期的な動きに惑わされず、投資規律を守り続ける我慢強さも求められます。

      

現在のサイクルについての見解

この記事を書いている2022年7月17日は、米FRBが金利を急ピッチで上げている段階です。

7月9月も、高い幅で金利を上げることが予想されています。

今後も金利が上がる事を踏まえると、株価は上げよりも下げの確率が高いと思っています。

     

また市場参加者の温度感は、恐怖に振れています。

2021年末のお祭り騒ぎは終わっており、市場の過熱感はだいぶ収まっていることを感じます。

    

         

これらのことを踏まえると、サイクル的には③か④あたりかなと思っています。

     

市場サイクル
【イラスト】市場サイクルイメージ図

      

株価を予測するのは不可能ですが、サイクルの中のどこに位置するのかを理解すると、自分の投資判断の一助になります。

       

まとめ:市場サイクルは韻を踏む

本記事のまとめです。

     

・株価の値動きを予測するのは不可能

・株式市場には大きな流れ=サイクルが存在する

・サイクルは韻を踏む傾向がある

      

ハワード・マークスの本は、バリュー投資家なら一度は読んでおくべき名著です。

「市場サイクルを極める」は、初学者には少し読みづらいですが、是非読んでみて下さい。

     

       

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