この記事では、JT株は危険?株価はどこまで下がるのか?を解説しています
JTって高配当って聞いたけど、たばこ株はやっぱり危険かな?
こんな疑問に答えます。
JTは配当利回りが高く、個人投資家に人気の銘柄です。
でもタバコはSDGs投資で見放され、株価はずっと下落傾向にあります。
このように、株価は半値になっています。
完全に投資家から見放されており、今から買うのは怖いなと思う人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、「JT株を買うべきか?JT株に将来はあるのか?」を解説します。
尚、本記事を書いている著者は、JTへ投資し続けております。
自身の経験を踏まえて、分かりやすく解説していきます。
JT株は危険で買ってはいけない?タバコ株はどこまで下がるか解説
まずは、「JT株がどれだけ危険なのか」が分かる投資リスクを紹介します。
・国内タバコの売上本数が激減
・電子タバコで苦戦
・配当方針が変更(ついに減配)
やっぱりタバコは健康に害があるので、経営も苦しんでいます。
以降では、JTのリスクを説明していきます。
JTの業績推移をざっくり紹介
まず、JTの業績推移をグラフでみていきます。
JT売上・営業利益推移
さすが依存性の高いタバコ事業です。
超高利益体質です。20%を越える営業利益は凄すぎです。
ですが、近年は売上・営業利益率ともに右肩下がりとなっています。
営業利益率28%→17%(予想)と、下落のスピードが早いです。
JTの1株配当と配当性向推移
2020年は右肩上がりの配当でしたが、ついに2021年に減配となりました。
配当性向も100%近くに達しており、配当を維持することが難しくなっています。
【リスク1】JTは国内タバコの売上本数が激減
国内タバコは、年々売上が激減しています。
こんな感じで、紙巻きタバコは、たった1年で68億本も売上本数が減っています。
びっくりする下落っぷりです。
日本国内では、人口減・タバコ文化の衰退により、年々たばこの売上本数げ減少しています。
タバコは値上げしやすい商品で、実際に値上げが続いていますが、それでも売上減には追いつけません。
この数字を見れば、誰でも投資を躊躇するのではないでしょうか?
実際、投資家からは見放され、株価はどんどん下落していっています。
【リスク2】JTは電子タバコで苦戦
近年、電子タバコが急速に普及しています。
そして、電子タバコといえば、IQOS(アイコス)が有名です。
IQOSは、フィリップ・モリス製でJT製ではありません。
電子タバコで出遅れたJTは、シェアも少なくなっています。
※RRPとは:電子タバコのこと
このようにJTは電子タバコ市場において、シェアは10%程度しかありません。
今後、電子タバコの普及はますます広がっていきます。
電子タバコのシェアが低いJTは、今まで以上に売上が落ちる可能性があります。
【リスク3】配当方針が変更(ついに減配)
JTを買う人は「みんな配当目当て」で投資しています。
従来のJTは、右肩上がりで配当を積み上げてきました。
しかし、2021年度についに減配となりました。
更には、配当の方針も以下の通りに変わりました。
【Before】1株当たり配当⾦の安定的/継続的な成⻑
【After】資本市場における競争⼒ある⽔準として、配当性向75%を⽬安とする
配当方針の変更により、今後も減配が続く可能性が高まりました。
(なぜなら配当性向75%=130円の維持すら難しいからです)
経営陣が配当維持に限界を感じている事が良く分かる方針変更となりました。
JT株は買ってはいけないって説はホント?タバコ株の将来性を解説!
JTのリスクは分かったけど、将来性はどうなのかな?
JTの将来性を踏まえて「JTを買うべきなのかの持論」をまとめました。
・買値に気をつける、分散を徹底すれば買うのはあり!(目安1,900円台)
あくまで個人的意見ですが、JTはポートフォリオの一角にするのはありだと思います。
高配当なので、投資額に対するリターンも大きいです。
ですが斜陽産業であることを理解して、分散&買値を気をつける事は徹底しましょう!
以下では、今からでもJTを買っても良い理由を解説します。
新興国でのタバコ事業は比較的好調
日本を含む先進国では、タバコはオワコンになってきています。
ですが、新興国では比較的タバコ事業は堅調です。
実はJTは、国内よりも海外の方が売上が大きいです。
国内の減少を海外で補えれば、問題ないという見方もできます。
元々タバコは、依存性が高い商品です。
値上げもしやすく、売上・利益をコントロールしやすいです。
新興国での本数を伸ばしていければ、まだまだ頑張れそうです!
為替リスクに要注意
先程ご説明したように、JTは新興国で頑張っています。
新興国では、現地通貨での売上となります。
そのため、為替が売上・利益に強い影響を与える構造となっています。
新興国では通貨安などが起こりやすく、為替によって実質的な売上が大きく目減りする可能性が高いです。
為替はJTではどうしようもないリスクとなっています。
実際、2020年度決算でも為替影響により、売上利益がダウンすることが記載されています。
堅調な単価上昇効果・各国でのシェア伸⻑を⾒込むものの、ネガティブな為替影響がこれを相殺
【出典】JT2020年度 決算説明会資料
見捨てられているからこそ、割安に買える
株式投資は、人気投票の側面があります。
人気がある銘柄には、多くの投資家の買いが集まります。
その結果、多くの人気銘柄は「割高」となり、投資家は高値掴みをさせられます。
「株式投資の未来」を書いたジェレミー・シーゲル博士によると、タバコ株のように見捨てられた企業が大きなリターンをもたらすことを明らかにしています。
割安に手に入れた銘柄をコツコツ再投資することで、株価が上昇した時に大きなリターンを得ることができます。
今のJTも配当利回りが6%を越えるなど、普通では考えられない高配当になっています。
JTは2020年度に大規模なリストラをすることで固定費を削減するなど、企業努力を続けています。
日本たばこ産業(JT)は9日、九州工場(福岡県筑紫野市)の閉鎖や人員削減を柱とするたばこ事業の再編策を発表した。正社員やパートタイマーなどを対象に計3000人規模の希望退職や退職勧奨も実施。子会社で冷凍食品製造のテーブルマークも3工場の閉鎖を決めた。国内市場が縮小するなか、合理化を急ぐ。
【出典】日本経済新聞 JT、3000人規模で人員削減 九州工場を閉鎖
今後もJTが売上・利益を伸ばしてくれるなら、投資家に大きなリターンをもたらしてくれます。
JTの高値掴み、集中投資は危険
一方これまで説明してきたように、JTは斜陽産業です。
国内ではタバコの売上が大きく減っています。
加えて、電子タバコでの苦戦、為替リスクなど、JTの経営リスクは山程あります。
売上が下がれば、株価も下落し、減配となります。
そんなリスクが高いJT株は、買値が非常に重要になります。
高値掴みをすると、永久に株価が戻らない可能性もあります。
JT株を買うなら、少なくとも1,900円台で買うべきです。
2,000円以上だと、経営が悪くなった途端に大きな含み損を抱えることが目に見えています。
また、JTの集中投資も危険です。
あくまでポートフォリオの一角までにとどめておくべきです。
そうすることで、万が一JTがダメになっても他の銘柄でカバーすることが可能です。
JTに集中投資していた人も、減配で撤退しています。
JTのようなリスクが高い銘柄の集中投資は、非常に危険です。
投資で、一か八かの勝負をしてはダメです。
「ポートフォリオの○○%まで」とルールを決めて投資しましょう。
まとめ:JT株の将来性は?買ってはいけない?
本記事のまとめです。
・JTは国内タバコの苦戦、為替リスクなどリスクが高い銘柄
・投資する際は、買値・分散に気をつけて慎重に買いましょう
・投資するなら1,900円台がおすすめ
JT株が高配当なのには、それなりの理由があります。
ですが、買値と分散に気をつけて投資をすれば、高いリターンをもたらしてくれる可能性があります。
JT株で夢の配当生活を目指しましょう!
尚、本記事では1,900円台での投資をおすすめしていますが、あくまで個人の見解です。
減配・含み損になる可能性も高いので、ご自身の責任で投資して下さい。
このブログでは、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。
良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。
コメント