この記事では、高配当株をおすすめしない理由を解説しています。
高配当株に興味があるんだけど、やらない方が良いってホント?
こんな疑問に答えます。
こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
株式投資の魅力の一つは「配当」です。
毎年安定的に不労所得が手に入ると、めちゃめちゃ嬉しいですよね。
最近は配当金を積み上げて、早期リタイアを目指す人が増えています。
あなたも高配当株を買い漁って、不労所得をゲットしたいですよね?
でも経験豊富な投資家の間では、「高配当株は最適解では無い」と言われているってご存知でしたか?
そこで本記事では、「高配当株をおすすめしない理由3選」を解説していきます。
高配当株投資家に、役立つ情報をお届けします。
高配当株をおすすめしない理由を徹底解説|それでも高配当が大好き!
高配当株をおすすめしない理由は、以下の3つです。
・税制が不利【配当には20.315%の税金がかかる】
・罠銘柄が多いから
・株価の成長が見込めないから
理論上は、高配当株よりインデックス投資の方が長期的なリターンが高いという事がはっきりしています。
以降では、何故高配当株がダメなのかを詳しく解説していきます。
税制が不利【配当には20.315%の税金がかかる】
株式から配当を貰うと、20.315%の税金がかかります。
15.315%(他に地方税5%)の税率により所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されます。
【出典】国税庁_配当金を受け取ったとき(配当所得)
例えば投資先の企業から「1万円」をもらった場合、自分の手元に入るのは「8,000円弱」になります。
配当は毎年出るので、配当が出るたびに課税される仕組みです。
一方で自動で再投資する投資信託(インデックス投信)の場合は、配当金に課税されません。
(現金化するタイミングでのみ課税される)
そのため、配当を毎年もらうのと比べてトータルリターンに大きな差が生まれます。
たった20%の違いですが、長期間複利で運用した場合、差が大きくなります。
このように、理論上も税金を取られないようにインデックス投資で再投資していく方がリターンは大きくなります。
税金の分、配当を毎年もらう運用は不利になるので、おすすめできないんです。
高配当株には罠銘柄が多いから
配当利回り「○○%!!」というのを鵜呑みにしちゃダメなのを知っていましたか?
実は、雑誌に載っているような高配当銘柄は「罠銘柄」ばかりです。
企業の業績が悪化すると、株価はすぐに下がります。
ですが企業の配当予想は、すぐには見直されません。
その結果、配当利回りが一瞬高く見える現象が生まれます。
「予想配当→」÷「株価↓」=配当利回り↑(株価が下がると予想利回りは高くなる)
この状態の高配当は見せかけで、実態とかけ離れています。
後日企業が配当金の見直し(減配)をすることで、正しい利回りに修正されます。
多くの投資家が「罠銘柄」に飛びついてヤケドします。
高配当銘柄には罠が多いので、おすすめができないんです。
(詳しくは、以下の記事をご覧下さい)
高配当株は株価の成長が見込めないから
成長する企業は、自社の業務拡大を優先するので配当を出さない事が一般的です。
著しい成長を続ける米国の「アマゾン」も配当を出さない事で有名です。
一方で成熟企業=これ以上成長が見込めない企業は、配当で株主還元をします。
つまり、高配当になっている企業は「株価の成長が見込めない」事が多いです。
実際に高配当株で有名な「日本たばこ:JT」の株価は、右肩下がりです。
株式投資のトータルリターンは、「配当」と「株価の上昇」で決まります。
せっかくの高配当株でも株価が下がっては何の意味もありません。
高配当株には、成熟企業が多いのでおすすめができないのです。
高配当株は理論的にはおすすめしないがメリットもあります【実体験】
このように理論上は、高配当株投資のリターンは低いです。
ですが、僕はそれを理解した上で高配当株投資を行っています。
その理由は、以下の通りです。
・定期的なキャッシュフローを得られる
・配当こそトータルリターンを押し上げる源泉
・配当金は将来の見通しが立てやすい
・グロース銘柄に比べて、値動きが安定している(不況に強い)
僕の目的=「給料に代わる収入源を確保する」を実現するために、高配当株投資は有効です。
資産を効率よく増やすのが目的なら、インデックス投資で十分です。
でも僕は「給料以外の収入」がほしいんです。
それを実現するために、今後も高配当株投資を続けていきます。
定期的なキャッシュフローを得られる
インデックス投資は、売るまで利益が確定しません。
資産が倍になっても売らないので、日々の生活は何も変わりません。
一方で配当は、定期的にお金が振り込まれます。
このお金は自由に使えるお金です。
贅沢してもOKですし、再投資してもOKです。
自由に使えるお金が増える事は、インデックス投資では実現できないメリットです。
特に僕のケースでは、給料以外の収入の柱が欲しかったので、配当金目当ての投資が最適でした。
でもインデックス投資も定期的に売却すれば、同じ事ができるのでは?
確かに理論上は、投信を取り崩せば配当に似たモノは得られます。
ですが、自分の意思で取り崩すのは難しいです。
取り崩した瞬間に「自分の運用資産が目減りするから」です。
人間は、資産を取り崩すのは損に感じやすいです。
特に株価が下がっているタイミングでは、「売らない方が良いのでは?」と考えてしまいます。
その点高配当株なら、自動で配当金が振り込まれます。
配当によって自分の資産が減らないので、心理的な負荷がゼロです。
やっぱり配当がほしいなら「高配当株」を買うのがベストです。
配当こそトータルリターンを押し上げる源泉
先程高配当よりインデックス投資の方が、トータルリターンが高いと説明しました。
ですが米国のジェレミー・シーゲル博士は、配当こそトータルリターンを押し上げると主張しています。
割安に放置された高配当株をコツコツ再投資することで、株価が上昇した時に資産が一気に増えることを過去のデータから証明しています。
例えば、石油株やタバコ株などオワコンと思われた優良株が一番リターンが良かった事が分かっています。
また日本の年金を運用するGPIFも、累計収益の半分近くが「配当・利子収入」であったと報告しています。
このように高配当株=オワコンでは無いんです。
配当を愚直に再投資すれば、あなたのトータルリターンを押し上げてくれます。
配当金は将来の見通しが立てやすい
株価は市況によって日々変動します。
そのため1年後の資産額の計画を立てるのは、ほぼ不可能です。
(株価の動きを正確に予想するのは不可能と言われています)
一方で配当金は、比較的予想が立てやすいです。
堅実な業績の銘柄なら、1年後の配当金を見通す事ができます。
そのため配当金の積み上げは、目標として立てやすいです。
配当金年100万円が目標なら、税引き後3%の利回りで3,400万円投資すれば実現できます。
僕も配当金を積み上げる事を目標を立てています。
21年度が終わるので、これまでの配当金を振り返り🙋♂️
— コロスケ@バリュー投資家 (@Rvukou8sQT2nHDg) March 24, 2022
19年度:61,431円
20年度:231,134円
21年度:300,380円
※税引き後
目標配当金150万円への進捗度は「20%」です。21年度は株高であまり買えず増配に助けられました。
亀の歩みですがコツコツ頑張ります😊#投資家さんと繋がりたい #株式投資 pic.twitter.com/GWTRM2nJlh
配当金目当ての投資は、すぐにはお金持ちにはなれません。
しかし、年々配当金が増えていく実感を得られるというメリットもあります。
グロース銘柄に比べて、値動きが安定している(不況に強い)
2020年以降、市場を牽引してきたグロース株ですが、2022年以降は大暴落しています。
たった2年の間に株価が倍・半分の値動きをしております。
最近投資を始めた人は、株価がいきなり半値になる地獄を見る結果となりました。
その点高配当株は、相対的に値動きがマイルドです。
上記チャートは日本の高配当銘柄を集めたETFの値動きです。
コロナショックで30%ほど下がりましたが、その後株価は回復しました。
グロース銘柄が暴落している中でも、堅調な株価を維持しています。
そもそも高配当銘柄は、配当目当てで投資される事が一般的です。
そのため、投資家は長期保有する傾向があり、比較的値動きが安定しているという特徴があります。
大きな株価上昇が見込めない高配当株ですが、逆に「値下げリスクが想定的に低い」という事も言えます。
リスクを抑えて投資したい方は、高配当株投資がおすすめなんです。
高配当株投資をおすすめしないのは圧倒的に買い方が難しいから
このように高配当株投資にもメリットが沢山あります。
僕も高配当株投資したい!!
と思った人も多いと思います。
ですが残念ながら高配当株投資は、万人にはおすすめできません。
その理由は、以下の2つです。
・銘柄選定が難しい(業績の分析が必要)
・買付タイミングを図るのが難しい
→上級者向けの投資方法
高配当株は、買い方が非常に難しいです。
下手な買い方をすると「減配&含み損」の高配当の罠に引っかかります。
高配当株を買う時の「注意点と具体的な対策」を詳しく解説します。
銘柄選定が難しい(業績分析が必要)
高配当株投資で大切なのは、減配リスクが低い優良な銘柄を選定することです。
雑誌等で紹介されている銘柄には、残念ながら多くの罠銘柄が含まれています。
そのため高配当株を買う時は、適切な銘柄を自分自身の目で選ぶ事が必要です。
銘柄を選定するポイントは、以下のとおりです。
・業績が安定している
・売上、利益が上昇傾向
・FCFがプラス
・配当性向が高すぎない
詳細は、以下の記事を参考にして下さい。
でも僕に企業分析なんて出来ないよ・・・
大丈夫です。最初はみんな初心者です。
決算資料を見ながら、分からない所を自分で調べていけば徐々に詳しくなります。
僕自身も会計知識ゼロでしたが、今では一通り企業分析が出来るようになりました。
でも、いきなり勉強するのは大変ですよね。
そういう時のおすすめの勉強方法は、以下のとおりです。
・信頼できる発信者をフォローする
・発信者が実際に保有している銘柄をチェック
・その銘柄を「自分で」調べてみる
Twitterでは、様々な投資者が色々な銘柄情報を発信しています。
発信者の中から自分に合った人をフォローして、その人がどんな銘柄を買っているのかを参考にするのがオススメです。
僕も、自分が買った銘柄をTwitterでタイムリーに紹介しています。
良かったらぜひフォローお願いします。
そして、発信者が買っている銘柄を自分自身で調べてみましょう。
どうして自分で調べる必要があるの?そのまま買えば良いのでは?
あくまで発信者は「発信者自身」に合った銘柄を紹介しているだけです。
その銘柄が自分に合っているかは、自分でなければ分かりません。
(年齢、収入、家族構成、投資期間、投資目的は千差万別です)
もし発信者の情報だけを頼りに投資をすると、万が一株価が暴落したり減配した時に、どうすれば良いか分からなくなってしまいます。
どんなに面倒でも、必ず自分で銘柄を分析するようにしましょう。
企業分析の方法は、以下のとおりです。
・企業のIR情報を複数年分読む
・IRBANKのまとめ情報を読む
IRBANKは、企業の決算をまとめているサイトです。
グラフ化されており非常に見やすいので、最初はそちらを見るのがおすすめです。
買付タイミングを図るのが難しい
優良な銘柄を見つけても、次に難しいのが買付タイミングです。
先程ご説明したように、高配当銘柄は成熟企業が多いです。
そして成熟企業は大きな成長が望めないので、株価も横ばいであることが多いです。
そのため高値で買ってしまうと、長期間含み損を抱える結果になりがちです。
そのため高配当株投資では、割安な時に買う事が大切です。
・企業の価値より割安なタイミングを見つける(大抵は暴落時)
・割安なタイミングで勇気を出して買いボタンを押す
自分が納得できる価格はいくらなのかを見極めるのは、経験が必要です。
トライアンドエラーを繰り返しながら、適切なタイミングを決めていきましょう。
また割安なタイミングは、マーケットが暴落している時が大半です。
暴落時は買った瞬間に株価が下がるので、買いボタンを押すのは勇気がいります。
多くの人が躊躇してしまうタイミングで勇気を出して買う事ができる人が高配当株投資で成功できるのです。
こうした投資は、一朝一夕で身につくものではありません。
自分で銘柄を分析し、実際に買って見ることで徐々に身につけていきましょう!
高配当株はおすすめしないけど、僕は高配当株を買い続けます
高配当株をおすすめしない理由をまとめます。
・税制が不利【配当には20.315%の税金がかかる】
・罠銘柄が多いから
・株価の成長が見込めないから
・上級者向けの投資方法だから
このように高配当株投資は、あまりおすすめしていません。
一方で「配当が目的」の方には、検討の余地がある投資手法です。
僕はリスクが高い手法だと知りつつ、高配当株をこれからも買い続けます。
高配当株投資をする際は、上記リスクを知った上で投資するようにしましょう!
Twitterもやっていますので、そちらもぜひフォローお願いいたします!
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