金型を下請取引先8割超に不当負担させていた問題について解説

資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日はヤフーニュースの一面に載っていた資材関連の記事についてまとめていきます。この記事です。

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大手企業はまた下請いじめか!?、この話はどういうところがポイントなのか、どうすれば良いのか?」について、資材歴10年の僕が一から解説していきます。

 

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金型を下請取引先に不当負担させていた問題

概要

・モノ作りにあたり必要な金型の保管費用を下請取引先に払っていなかった

・最近の話では無く、昔からの慣行

・一番の問題は生産が終了orほとんど無い金型を無期限で保管させていること

 

どうして大手企業は下請け企業をいじめるの!?

概要

例えばA社というおもちゃメーカーがB社という下請取引先に樹脂の成型品(プラスチックのおもちゃ)の製造を委託したとします。

おもちゃを作るにあたっては、「金型」が必要となります。金型とは金属でできた型のことで、そこに、どろどろの樹脂を流し込むことで同じおもちゃを大量生産することが出来ます。たい焼きの型と同じです。

その金型はA社の要望に基づいて作られますので、当然A社が負担します(A社はきちんと金型代を下請B社へ支払っています)。おもちゃはB社の工場で製造しますので、モノ作りに必要な金型は、B社が保管、A社から注文がきたらその金型を使い、おもちゃを製造します。(A社の資産をB社が保管)。

これが金型を使用したモノ作りの一般的な流れです。この商習慣は、おそらく戦後ずっと変わらずに続いてきた習慣だと思われます。

今回この商習慣が下請法違反であると言われております。

 

いったい、この商習慣のどこが問題なの?A社は金型代はきちんと払ったよね?

 

金型の保管費用を支払っていなかったことが問題視されている

問題は、金型の保管費用を下請のB社に支払っていなかったことです。

A社の資産である金型をB社に置かせてもらっていますので、本来であれば保管費用を支払うべきです。(倉庫を貸してもらっているようなもの)
 

じゃあ何故A社は保管費用をB社に払わなかったの?

 

恐らく注文したA社も受注した下請のB社も金型を作るときに「保管費用」のことまで考えていなかったからです。

これはA社とB社だけでなく、従来日本の多くの企業が量産が始まる段階で、「保管費用」のことまで深く考えていなかったor習慣化されていて意識していなかったと思われます。金型を製作する費用を貰ってそれで終わっていました。

そして、「保管費用」があまり大きく取り上げられなかったもう一つの理由が、「保管費用はおもちゃの製品費用に上乗せされている」と考えられていたからです。(保管費用という別枠では無く、おもちゃに関わる諸経費としておもちゃの単価に上乗せされていた)

 

えっ?おもちゃの単価に保管費用が入っていれば問題無いんじゃない?

 

生産終了orほとんど流動していない製品の金型で問題が出てくる

量産で定量的におもちゃの注文がくれば、そこまで大きい問題にはならないと思います。ただ問題になるのが、量産が終了orほとんど流動していない製品の金型です。

ほとんど作っていないにも関わらず金型だけはずっとB社の倉庫に置かれたままです。使わないので本当は捨てたいのですが、A社の資産ですので勝手には捨てられません。

その結果、保管費用を払っていないのに金型を保管させているという事態が生じます。

 

使っていないなら捨てたいってA社に相談してみたら?

 

会社によっては倉庫スペースが不足してきたなどの理由で相談していると思います。ただA社からの回答が「まだ使うかもしれないから、そのまま保管して」と言われて、仕方なく保管しているのが実情です。下請法が禁じている「 不当な経済上の利益の提供要請 」に該当します。

 

使わない金型を持たせるなんてひどい話だね!!

 

では金型の保管費用はどのように扱えば良いのか?

・年間の保管料をきちんと決めて、毎年棚卸の時に支払う

・今ある金型の内、流動していないものは委託会社が一括して引き上げる

金型の保管費用は、毎年棚卸のタイミングで支払うことが一番忘れることなく処理できると思います。そして、これらの作業は金型を預けた会社(例でいうA社)が取り組んでいく必要があります。

以下考え方もありますが、リスクがあるので今後は止めていった方が良いと思います。

<オススメしない考え方>

・量産単価に保管費用を含める
→量産の数が減った時に結局問題が顕在化します。数量が減った金型には誰も見向きもしないため、保管料のことは忘れ去られてしまいます。

・最初の金型代に保管費用を含める
→何年間保管するのかを事前に決めてその分の費用を前払いする。ただ量産年月はビジネスの動向によって変わります。決めた年月経過した後、金型を回収or追加費用を払うのを忘れてしまうリスクがあります。

 

また二つ目に書きましたが、使っていない金型はちゃんと委託会社が引き上げましょう。次にいつ製造するか分からない場合も「2年間実績が無ければ、棚卸の時に引き上げる」などルールを決めてしまえば良いと思います。

ちゃんと忘れずに保管費用を支払う仕組みを作ることが大事だね

 

最後に

保管費用という下請取引先の社外支出ではない部分は、以前は意識されていなかった費用でしたが、今後は、きちんとルール化をしていく必要があります。

下請法は、時代の流れで解釈も変わってきます。資材部門は常に感度を高くする必要があります。今まで良かった慣習が今の時代適切なのか、正しいやり方なのかを自問自答していくことが必要です。

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