こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では「円安時は、ドル建て保険を解約すべきか?」という疑問に回答しています。
2022年になって、急速に円安が進んでいます。
110円近辺で動いていた為替が、140円台に急落しています。
あまりにも急な円安進行を受け、日本政府(財務省)は2022年9月に2.8兆円規模の為替介入を実施しました。
しかし、その後も円安傾向は変わっておりません。
そのため、ドル建て保険を積み立てている方は、毎月の負担額が増加しています、
毎月の引き落とし額が増えており「このまま続けて良いのだろうか…」と不安になる方も多いと思います。
そこで本記事では、円安になった今、ドル建て保険は解約すべきか詳しく解説していきます。
【外貨建て】ドル建て保険は円安でも円高でも解約すべき3つの理由
円安になったら、ドル建て保険はどうするべきでしょうか?
・円安、円高に関係なく、基本は解約がおすすめ
・保険、投資どちらも中途半端な金融商品
ドル建て保険は、儲かるのは保険会社だけです。
保険代を払う僕たちにとっては、保険・投資どちらの観点からも非常に中途半端です。
そのため、基本は解約すべきです。
その理由を詳しく解説致します。
(尚、今回はメットライフ生命ドルSmart Sを事例に解説していきます)
ドル建て保険とは?
まずドル建て保険の概要をおさらいします。
・生命保険とドル貯蓄を合わせた金融商品
・保険料をドルで積み立てる
・死亡時は、決められた保険料がドルで支払われる(生命保険)
・解約すると、解約返戻金がドルで支払われる
この保険商品のポイントは、ドルで積み立てを行うところに特徴があります。
ドルで運用しているため、円建て保険と比べて「利回りが高い」というメリットがあります。
こうした特徴から、近年ドル建て保険を契約する方が増えております。
円安になるとドル建て保険はどうなるの?
ドル建て保険は、ドルで保険料を積み立てしていきます。
そのため、為替変動の影響を受けます。
具体的には、毎月の積み立て金が為替相場に応じて変動していきます。
このように100ドルを積み立てる場合、為替が100円なら「10,000円」の積み立てとなります。
しかし為替が円安に進み1ドル=120円になると、積み立てる額は「12,000円」必要となります。
ドル建てで積み立てる場合、円安になると毎月の引き落とし額が増えます。
最近は1ドル140円付近のため、毎月の負担額が増えている方も多いと思います。
ドル建て保険は円安で解約するとどうなる?
毎月の負担額が大きいから、解約したいよ・・・
ドル建て保険は、積み立て期間に応じて戻ってくる金額が変わります。
メットライフ生命ドルSmart Sの場合、振り込んだ額が100%戻ってくるのは「20年後」となります。(積み立て利率年2.5%の場合)
20年未満で解約すると、振り込んだ金額が満額戻ってきません。
ドル建て保険は円安でも円高でも解約すべき3つの理由
円安で毎月の負担が重いんだけど、どうしたら良いかな?
基本的には、円安・円高にかかわらず「ドル建て保険は解約するのがおすすめ」です。
理由は、以下の3つです。
・運用にしては利回りが低い(年率2.5%も無い)
・資金拘束期間があまりに長い
・保証内容が微妙(死亡時10万ドル、総積立5万ドル)
運用にしては利回りが低い(年率2.5%も無い)
メットライフ生命ドルSmart Sでは、運用利回りが年2.5%もあると書かれています。
しかし以下の表を見ると分かりますが、明らかに2.5%の利回りでは運用されていません。
この表を見る限り、20年目前後からようやく2.5%の利回りで運用をしています。
その間は2.5%のリターンは得られず、元本すら確保できない状況です。
通常、20年間複利で運用したら、もっと高いリターンが出ます。
そのため、自分で運用し直した方がリターンは良いです。
資金拘束期間が長い
ドル建て保険の一番のデメリットは、資金拘束期間の長さです。
メットライフ生命ドルSmart Sでは、最大20年間の資金拘束があります。
(積み立ての満額が戻ってこない)
そして20年間の資金拘束期間は、あまりにも長いです。
今回のように円安になって負担が増しても、途中で止めることができません。
そもそも、20年先を正確に予想できる人はいません。
今は余剰資金と思っても、10年後に教育資金や入院費用でお金がかかり、現金化したくなる可能性もあります。
そうした時に、この20年の資金拘束条件は、とても不利です。
満期に近い方以外は、基本的には早く解約するのが望ましいです。
保証内容が微妙(死亡時10万ドル、総積立5万ドル)
メットライフ生命ドルSmart Sは、資産運用だけでなく保険としての役目もあります。
具体的には、以下の保証が得られます。
・死亡時に10万ドルを受け取れる
・累計で5万ドルを支払う必要がある
ぶっちゃけ、5万ドルも払って10万ドルの保障は微妙です。
掛け捨てであれば、もっと少ない額で同様の保障を得られます。
実際、資産運用と掛け捨て保険を分けた方が、資金効率は良いです。
このように、保険と資産運用を分けた方が圧倒的に効率が良いです。
途中で解約すると損しますが、それでも解約してやりなした方が良いケースの方が多いです。
こうした理由から、基本的には円安でも円高でもドル建て保険は解約すべきなのです。
まとめ:ドル建て保険は円安でも円高でも解約しましょう
本記事のまとめです。
・円安、円高に関係なく、基本は解約がおすすめ
・ドル建て保険は、保険・投資どちらも中途半端な金融商品
ドル建て保険は、保険会社が儲かる金融商品です。
保険としても、投資としても。どちらも中途半端です。
基本は元本割れとなっても解約した方が良いので、一度ぜひご自身で計算してみて下さい。
この記事がドル建て保険の理解につながれば幸いです。
尚、本記事は個人の見解をまとめたものです。解約等の判断はご自身にてお願い致します。
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