小田急電鉄の株価はなぜ下落しているの?【理由を詳しく解説】

小田急電鉄の株価はなぜ下落しているの?【理由を詳しく解説】 株/ETF/投資信託
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こんにちは、コロスケ(Twitter)です。

この記事では、小田急電鉄の株価がなぜ下落しているのか理由を解説しています。

       

最近、小田急の株価が下落しています。

      

【出典】Google市場概説_小田急電鉄株価推移
【出典】Google市場概説_小田急電鉄株価推移

       

ここ1年間で30%ほど株価が下がっています。

コロナの行動制限も無くなりつつあるのに、どうして株価が下がっているのでしょうか?

      

小田急は株主優待もあるので、小田急沿線にお住まいの方で投資を考えている方も多いと思います。

そこで本記事では、小田急の株価はなぜ下落しているのか詳しく分析していきます。

     

小田急電鉄への投資を検討している方に役立つ情報をお届けします。

        

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小田急電鉄の株価はなぜ下落しているの?【理由を詳しく解説】

鉄道

     

小田急の株価が下がっている要因をまとめました。

      

・期待先行で株価が上がっていたが、想定より業績の回復が遅れているから

      

小田急は、アフターコロナへの期待で株価は上昇傾向にありました。

しかし、2022年度もコロナ前の水準には戻らない見込みとなっております。

    

この結果、最近になって株が売られております。

以降では小田急の業績を詳しく解説します。

      

小田急電鉄の概要をざっくり解説

小田急電鉄の概要は、以下のとおりです。

     

・2021年度の売上3,587億円、営業利益61億円

・鉄道、百貨店、スーパー、不動産事業、レストラン、ホテルなど多角的に運営

      

小田急電鉄は、東京・神奈川沿線で鉄道事業を営む会社です。

神奈川から東京への通勤で、使っている方も多いのではないでしょうか?

    

【出典】小田急電鉄_統合報告書2021
【出典】小田急電鉄_統合報告書2021

       

小田急というと鉄道のイメージが強いですが、実は鉄道に派生して様々な事業を行っています。

      

【グラフ】小田急電鉄2021年度事業別売上比率
【グラフ】小田急電鉄2021年度事業別売上比率(著者作成)

      

実は売上に占める鉄道(運輸)の比率は、1/3程度です。

他には、百貨店やスーパーマーケットなどの流通事業。

不動産・ホテル・レストラン事業などを行っています。

     

安定的な事業だったがコロナで赤字転落

小田急はこれまで安定的な経営を行っていました。

利益率も10%前後と、ディフェンシブ銘柄としてふさわしい堅実な経営でした。

    

しかし、それが2020年の新型コロナウイルスの感染拡大で一変しました。

2020年度に大幅な赤字に転落しました。

     

【グラフ】小田急電鉄_売上高、営業利益率推移
【グラフ】小田急電鉄_売上高、営業利益率推移

      

純利益も赤字に転落。

その影響で連続増配の記録が途絶え、減配となっています。

      

【グラフ】小田急電鉄_EPS、配当推移
【グラフ】小田急電鉄_EPS、配当推移(著者作成)

      

小田急はコロナの外出自粛要請によって、かなりのダメージを受けました。

テレワークの浸透により、鉄道に乗る人も減少しました。

百貨店やレストラン、ホテルの売上も大きくダウンしました。

    

アフターコロナでの業績回復期待で株価は急上昇

小田急は、2020年に大赤字を出しました。

しかし2021年度には、売上・利益ともに復活する計画を立てておりました。

    

こうしたアフターコロナ需要での業績回復を見込み、株価は先行で上昇しました。

      

【出典】Google市場概説_小田急電鉄株価推移(5年)
【出典】Google市場概説_小田急電鉄株価推移(5年)

       

しかし2021年になっても、何度も外出自粛要請が出ました。

小田急の事業は、外出自粛要請の影響をモロに受ける事業ばかりです。

その結果、2021年に業績を大きく回復させる事ができておらず、引き続き低迷しております。

     

2022年度については、行動制限は無くなりました。

しかし、コロナ感染第七波は、社会問題化しております。

病院での陽性検査もままならず、自宅療養する人が多発しております。

    

このように、2022年度になってもコロナが正常化する見通しは立っておりません。

加えて、テレワークなど鉄道を使わない働き方が徐々に定着しつつあります。

    

こうした厳しい状況を受け、小田急は2022年度も、売上・利益ともにコロナ前の水準には戻らない見込みとなっています。

      

【グラフ】小田急電鉄_売上高、営業利益率推移
【グラフ】小田急電鉄_売上高、営業利益率推移(著者作成)

        

業績が回復せず株価も徐々に下落

小田急はピーク時の価格は「3,000円」でした。

しかし、2022年度の利益見込みだと、3,000円はかなり割高な水準です。

      

・PER:109倍

・配当利回り:0.3%

※2022年度通期予想、株価3,000円で試算

      

日経平均のPER水準は、15倍~20倍程度です。

その水準でいうと、株価は4倍ほど割高という計算です。

    

少なくとも株価3,000円は、コロナ前の利益「EPS90円」までは織り込まれていました。

しかし、2022年度のEPS予想は「27.52円」です。

     

このように、明らかに3,000円の株価は割高でした。

2022年度の通期予想が厳しい事がわかるにつれ、徐々に株価は下落しているのです。

      

小田急電鉄の今度の見通しは?

現状の1800円台でもPERは54倍と、それでも割高な水準です。

そのため、株式市場の状況次第では、もう少し下がる可能性はありそうです。

     

現時点では、小田急は「2023年度に19年度並の利益に戻る」と説明しています。

      

【出典】小田急電鉄_2021年度決算説明資料_今後の見通し
【出典】小田急電鉄2021年度決算説明資料今後の見通し

      

もし2019年度並の利益に戻ると信じられるなら、1800円はそれなりに妥当な価格と思われます。

(これまでの小田急のPERは、30倍前後だったため)

      

一方でインバウンド需要が戻り、コロナ前の水準に戻るのは当面先という予測もあります。

加えてテレワークの浸透で、通勤需要も減少しており、本当にコロナ前の水準に戻るのか不透明になっています。

     

個人的には3年以上の長期スパンであれば、今の水準でも買えなくはないという考えです。

ただ他にも魅力的な銘柄は多いので、敢えて今買う感じはしないです。

      

まとめ:小田急電鉄の株価が下落している理由

小田急の株価が下がっている理由まとめです。

        

・期待先行で株価が上がっていたが、想定より業績の回復が遅れているから

       

小田急電鉄はコロナの影響で、2020年度以降厳しい経営状況が続いています。

コロナ前の水準に戻るのはまだ先になりそうです。

   

小田急への投資を検討する場合は、長期的な目線で投資するのが望ましいです。

尚本記事は、著者の意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではないのでご注意下さい。

      

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