価格交渉力・スキルを現役資材部員が伝授【購買に必要なネゴ力】

価格交渉力 資材業務について
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この記事は以下の方向けに書いています。

 

・資材調達・購買部門に必要な価格交渉力を身に付けたい

・どうすればネゴシエーションスキルが上がるか知りたい

 

こんにちは、コロスケです。

今日は資材部員にとって重要なスキルの一つである価格交渉力について解説していきます。

   

価格交渉と言えば、話術に長けている必要があるとのイメージがありますが、実はそんなことはありません。

 

取引先との価格交渉で一番大事なことは交渉前の事前準備です。これに尽きます。

事前準備をしていれば大抵の交渉はうまくいきます。そして何より事前準備の良いところは再現性が高いということです。

つまり、事前準備をきちんとすれば誰でも同じような結果を得られる可能性が高いということです。話術に頼った交渉術との大きな違いであると言えます。

 

今回は資材歴10年の現役資材部員の僕が、価格交渉力を高める事前準備のコツをご説明していきます。

   

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価格交渉力・スキルの極意を現役資材部員が伝授【購買に必要なネゴ力】

  

価格交渉力UPの極意

結論:交渉前の事前準備が全てです。

  

事前準備はすごい大事です。

これがあるのと無いのとでは交渉の結果が大きく変わってきます。

  

事前準備が大切なんて僕でもわかっているよ

  

みんな事前準備は大事だということは知っているのですが、実はこれをきちんと実践している資材部員は意外と少ないです。

事前準備を怠る原因は以下の通りです。

 

・日々の業務に追われていて時間が取れない

・事前準備での成功体験を積んでいない

  

僕の周りの資材部員に、事前準備していない原因を聞くと「忙しくて準備できなかった」という声が圧倒的に多いです。

確かに価格交渉だけをやれば良いという訳では無いので、事前準備はついつい優先度が低くなってしまいがちです。(やらなくても価格交渉の席には立てるため)

こういう人は、仕事の優先順位が分かっていないことが多いので、まずは自分の仕事を見直すところから始めましょう。

仕事を効率的に進める方法については以下の記事にまとめていますので、気になる人は参考にして下さい。

 

  

また事前準備によって交渉が上手くいった!という経験が無い人も事前準備をないがしろにし易いです。

事前準備を30分して交渉を1回で終わらせる人と、無駄に2回も3回も交渉を繰り返す人がいます。アウトプットが同じでも交渉を3回も繰り返すのは非効率的で生産性が低いです。

事前準備の重要性を頭でわかっていても肌で感じたことが無い人は、この記事を読んで事前準備をすぐさま実践していきましょう。

 

次に具体的な価格交渉前の事前準備の具体的な内容を解説していきます。

 

自社と取引先の状況整理

事前準備のファーストステップとして、自社と取引先の状況を整理することから始めましょう。状況整理はこんな感じで行います。

 

・その調達部材以外に、代替部材があるか?(競合取引先の有無)

・取引先の事業状況(工場の稼働状況や受注への意欲度合い)

・調達部材の市況動向(需要と供給のバランス)

  

これによって、買い手(資材部員)、売り手(取引先)のどちらが有利なのかが分かります。

買い手が有利であれば、買い手側のぺースで価格交渉が出来そうですよね。一方売り手が有利な場合は価格よりも調達性を重視した方が良いかもしれません。

まずは、上記自社と取引先の状況を整理することで、自分が有利な立場なのかを整理しましょう。

 

自分が置かれた状況を理解するのはとても大事だね

    

見積価格の妥当性調査

次に行うのは「価格の妥当性」の調査です。価格の妥当性を調べる方法は二つあります。

 

・価格を分析・比較し、見積価格が妥当かを調べる

・競合メーカーへ相見積することで、見積価格が妥当かを調べる

  

一つ目の取引先の見積価格の分析では、類似品との比較や機能・性能であるべき価格を試算します、

何が類似品か?あるべき価格はいくらなのか?を把握するのは一つの資材部員の能力です。これを把握するためには、調達品について詳しくなる必要があります。

先輩社員、社内設計者や取引先に色々教えてもらい製品知識を身に付けましょう。一番短期間で知識を身に付ける方法は「工場見学」です。機会があれば工場見学も検討しましょう。

工場見学の良さは以下の記事にまとめていますので、参考にして下さい。

 

そしてもう一つ、価格の妥当性が分かる手段が、別のメーカー(競合)の類似品の見積を取得することです。

仕様や品質が完全に同じケースで無い場合は、単純な比較は出来ませんが、それでも比較材料にはなります。相見積は積極的に行いましょう。

 

もし、価格査定や相見積で、妥当な値段だったらどうすればよいの?

    

社内の予算の兼ね合いもありますが、基本的には妥当な価格であればそれで妥結して良いです。資材の仕事は「適正な価格で購入すること」です。

安すぎることも実はリスクです。安すぎるリスクは以下の通りです。

 

・将来的な値上げ・生産中止リスクが高くなる

・品質が下がるリスクがある

  

妥当な価格であると判断できれば、自信を持って社内の決裁手続きを進めていきましょう。

 

交渉ストーリー検討

価格交渉は、行き当たりばったりでは成功する可能性を上げることは難しいです。

事前に交渉のストーリーを検討していきましょう。

 

・こちらの要望事項を何にするか

・相手の返事・カウンターを予想し、その対応を検討する

・妥結ポイントをどこにするか

  

上記を準備しておかないと、交渉がムダに終わる、良い回答を引き出せないなど、良いアウトプットが期待出来ません。

簡単でも良いのでノートにまとめてから交渉に臨みましょう。

 

確かに今まで相手のカウンターに言葉が詰まってたよ・・・

   

同席者との役割分担

上司・部下と一緒に打合せする場合、5分でも良いので、情報共有をしましょう。

たまに上司と部下の意見が一致しない取引先がいますが、見苦しいですし、今まで担当レベルで交渉してきた内容の信用がゼロになります。

少なくとも打合せの場では意見を統一して取引先との交渉に臨みましょう。

    

意外と軽視されやすいポイントだけど、実は重要だよね

     

最後に

価格交渉前の事前準備は、交渉の成果を大きく左右する重要な業務です。

そしてこの事前準備というのは価格交渉に限らず色々なところで役に立ちます。

 

・プレゼン

・上司への説明

・納期交渉

・社内関係者との打ち合わせ

   

備えあれば憂いなしという言葉は名言ですよね。事前準備のおかげで、難しい業務がスムーズに進み、結果として業務が早く終わります。

「毎日が忙しい」「上司からあれこれ言われる」など、業務がうまく回っていない人は、この「事前準備」を怠っている結果なのかもしれません。

 

この記事をきっかけに価格交渉で高い成果が出ることを祈っています。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

その他、資材業務全般について知りたい方は以下の記事も見てみて下さい。

 

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