富士エレを吸収合併!【マクニカが国内半導体事業組織を再編】

マクニカが富士エレを吸収合併! 資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日はマクニカ富士エレホールディングスの最新動向について解説していきます。

 

昨年末の2019年12月23日、マクニカが富士エレクトロニクスを吸収合併することを発表致しました。

 

マクニカ・富士エレホールディングス株式会社は、この度、当社の完全子会社が担う国内の半導体事業を組 織再編する方針を決定しましたのでお知らせいたします。具体的には、株式会社マクニカ(以下、マクニカ) が富士エレクトロニクス株式会社(以下、富士エレクトロニクス)を吸収合併し、併せて従来マクニカ下に5つあった社内カンパニーを4カンパニーに集約します。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3132/tdnet/1779300/00.pdf

 

今回はマクニカが富士エレを吸収合併することの影響を解説していきます。

 

・富士エレクトロニクスが無くなるってホント?

・今後マクニカはどうなるの?

・資材調達に影響は出るの?

 

これら半導体バイヤーの疑問を解決していきます。

 

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富士エレを吸収合併!【マクニカが国内半導体事業組織を再編】

 

本記事の結論は以下の通りです。

 

・マクニカが富士エレクトロニクスを吸収合併する

・マクニカ社内カンパニー5社を20年4月に4カンパニー体制へ再編

・買い手側も手配先が統一されるメリットがある

・今後の国内半導体商社の動向も解説

 

2020年4月に富士エレは無くなります。

富士エレを吸収したマクニカは、今の5つの社内カンパニーを4カンパニー体制に再編します。

 

具体的な事業再編の内容を解説していきます。

 

マクニカ国内半導体事業再編の概要

元々ライバル同士だったマクニカと富士エレは、2015年4月に経営統合を行いました。

新たにマクニカ・富士エレホールディングスを設立し、その下にマクニカと富士エレが存続することになりました。

 

経営統合はしましたが、マクニカ・富士エレ両社は、社名が変わらずに今まで通り販売活動をしていました。

そのため、我々買い手側も口座変更や社名変更もしなくて済んでいました。

 

マクニカ・富士エレホールディングスは、経営統合後から、人材交流・システム・制度の共通化などを行い、完全統合の準備を進めてきました。

 

マクニカが富士エレを吸収するのは予定通りだった

両社の経営統合の目的は、形だけの合併では無く、統合によるシナジー効果を出すことです。

 

そのためマクニカ・富士エレをそのまま存続させてしまっては、統合の意味がありませんので、どこかのタイミングで吸収合併することが予想されていました。

 

個人的には数年かけて準備を行い、顧客と仕入先に極力迷惑をかけないような形で吸収合併するのは評価できるかなと思っています。

 

また会社の規模としてはマクニカの方が大きく、マクニカによる買収となるのは最初から決まっていたと思われます。

 

マクニカと富士エレ売上比較(2014年度)

上図の通り、マクニカの方が売上が5倍近く大きいです。

そして計画通り今回マクニカが富士エレを吸収合併することになりました。

 

尚、富士エレを吸収合併するタイミングでマクニカの5つのカンパニー(アルティマ・テクスター・ブリリアント・クラビス・エルセナ)を4社体制へ再編していきます。

 

でも何でマクニカは同じ会社の中に複数のカンパニーを設けているの?

 

カンパニー制を設置している理由は、競合の半導体メーカーがバッティングしないようにするためです。

 

仕入先の半導体メーカーにとっては、同じ商社がライバルの部材を扱っているのはうれしくありません。

(ライバルの半導体メーカーへ情報が漏れないか心配ですよね)

 

また顧客である我々も、同じ仕入先から調達すると、価格が筒抜けなので、競合の構築が難しくなります。

このように複数の商材を扱う大きい企業になると、カンパニー制を引いて、情報統制を行う必要が出てきます。

 

今回の吸収合併により、マクニカ富士エレの重複業務の集約など、今まで以上に業務効率化が図られる見込みです。

 

マクニカ・富士エレの合併は成功事例【今後も商社間の集約が進む?】

2020年現在、マクニカと富士エレの経営統合は成功していると言えます。

以下が合併後のマクニカ・富士エレの売上推移です。

 

売上推移
https://www.macfehd.co.jp/ir/ja/financial/highlight.html

 

14年度に3,420憶円だった売り上げが、18年度には5,242憶円へと、1.5倍の売上へと成長していることが分かります。

 

これは代理店競争に打ち勝ち、他社向けの商権などを確実に増やしている結果です。

外資系メーカーのM&Aによって、半導体商社の集約が進んできております。

 

マクニカ・富士エレは合併により規模を大きくすることで、代理店競争に勝ち残ることが出来ています。

 

半導体業界の変動は激しいので、今後も半導体商社の集約は進んでいくものと思われます。

 

富士エレの吸収合併は買い手側にもメリットあり

今回の吸収合併は、マクニカだけでなく買い手である我々にもメリットがあります。

 

・取引口座を一本化できる

・今後富士エレ・マクニカ間で代理店変更があっても手続きが不要になる

 

外資系の半導体は、代理店変更が頻繁に発生します。

変更のたびに、手配先変更など手続きが必要ですが、これが煩雑です。

 

経営統合により買い手側である我々の業務効率化も期待できます。

 

今後のマクニカ・富士エレはどうなるのか?【マクニカの課題とは?】

今回、マクニカは富士エレの吸収合併で事業の効率化を進めていきます。

しかし、それは直近での改善案です。

 

マクニカは利益が出にくくなっていることが課題です。

経営統合後は売上を順調に伸ばしていますが、利益がついてきておりません。

 

半導体単体の販売では儲からなくなってきており、半導体以外のビジネスを増やしていくことが求められています。

(マクニカだけでは無く、半導体商社全般の課題となっています)

 

長期的な視点では、アメリカのARROW/AVNETのように、半導体商社の寡占化が更に進んでいくかもしれません。

今後のマクニカの動きに注目していきたいと思います。

 

まとめ

本記事のまとめです。

 

・マクニカが富士エレクトロニクスを吸収合併する

・マクニカ社内カンパニーを20年4月に4社体制へ再編

・買い手側にも業務効率化の利点あり

・半導体商社の再編は今後も続く見込み

 

現在富士エレと取引をしていて、マクニカと口座が無い場合は、新規にマクニカとの口座開設手続きが必要となります。

また発注先を富士エレからマクニカへ変更する必要もあります。

 

今後、順次マクニカ・富士エレから案内がきますので、通知が来次第、対応していきましょう。

 

あと僕は、ホールディングスの名前に富士エレが残るのかが気になっています。

個人的には富士エレとの付き合いが長かったので、残してほしいなと思っていますが、統一性の観点から富士エレの名前は無くなる確率の方が高そうですね。

 

このブログ( Corosuke blog)では、僕が働く「資材・購買業務の紹介」や「日々の生産性向上による生活の質UP」「投資を通じた自己実現」などをまとめています。

良かったら、他の記事も読んでみて下さい。きっとあなたの役に立つ情報があると思います。

  

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