こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、JTの株価がなぜ上がったのか解説しています。
2022年11月にJTの株価が大暴騰しました。
たった数日で20%近くも株価が上昇しております。
今まで右肩下がりだったJTの株価がなぜ上がったの?
いきなりこんなに株価が上がると不思議ですよね。
そこで本記事では、JTの株価がなぜ上がったのか詳しく解説していきます。
JTの株価はなぜ上がったの?大増配でも今から買わない方が良い理由
JTの株価が上昇した理由は、以下のとおりです。
・2022年3Q決算で、150円→188円への大増配を発表したから
JTは直近の決算発表で、通期の決算見通しを大幅に「上方修正」しました。
そして今期の配当についても大幅に増配することを発表しています。
この決算発表を受けて、投資家の買いが集中しております。
タバコの売り上げが堅調
日本では、めっきりタバコを吸う人が減りました。
そして日本だけでなく、先進国でもタバコの需要は急減しております。
一方で新興国では、タバコの需要は堅調です。
2022年3Qの決算では「60以上の市場で販売数量が前年同期比増加」していると説明があります。
またタバコは、非常に値上げがしやすい商品です。
直近でも積極的な価格改定を行っており、利幅の改善を進めております。
こうした施策の結果、タバコ事業は前年比で「増収・増益」となっております。
円安の恩恵で利益が大幅に増加
JTは現在は、日本国内よりも海外での売り上げが圧倒的に多いです。
このように日本は622億本ですが、海外では4,602億本も販売しております。
海外比率が非常に高いJTは、2022年の円安の恩恵を最大限享受した企業の一つです。
歴史的な円安の影響で、外貨の価値が上昇。
その結果、JTの外貨建ての売り上げ・利益が大幅に上昇しました。
このように9か月で「594億円」も利益が増えております。
配当の方針を見直したのが大きい
JTは今までは「減配せず現状維持もしくは増配を続ける」ことを方針にしていました。
しかし、2021年に減配を発表したことをきっかけに、配当方針を見直しました。
【過去】減配せず現状維持もしくは増配を続ける
【現在】配当性向75%を目安とする
2022年の通期EPS予想が「250.74円」です。
250.74円×75%=188円となり、今回配当金を大幅に増配することになりました。
現在の配当方針では、利益が下がれば配当金も下がります。
しかし今回のように利益が大幅に増加すると、配当金も大きく増えます。
このように配当方針の見直しが今回の大幅な増配となり、株価も急上昇しているのです。
一方で今からJTを買うのはメリットが少ない
よし、増配したなら僕もJTを買おう!
多くの個人投資家が今回の発表を受けて、買いに走っています。
しかし、個人的には今から買うのは「リスクが高い」と思っております。
その理由は2つあります。
・今後円高に戻ったとき、株価下落&減配の可能性が高いから
・ロシア事業のリスクが依然として残っている
今の円安は、歴史的な水準です。
今後円高に戻っていく可能性も高いです。
今後円高に戻ると、JTの為替差益は薄れていきます。
今のJTの株価・配当は、円安の下駄を履いた状態です。
実力的には、そこまでの利益は出せません。
そのため円安が戻るにつれ、株価も下がり・減配となる可能性が高いです。
今JTの株を買うのは、リスクが非常に高いのです。
またJTは、ロシアの売上比率が高いです。
しかしウクライナとの戦争で、ロシア事業を撤退する企業が増加しております。
JTは現時点では事業を継続しておりますが、今後撤退する可能性もありえます。
もしロシア事業を撤退した場合は、売上・利益が大幅に減少し、これも株価下落の一因となります。
まとめ:JTの株価はなぜ上がったのか?
JTの株価が上がった理由まとめです。
・2022年3Q決算で、150円→188円への大増配を発表したから
たばこは、オワコンと言われて久しいです。
ですが、買値にさえこだわれば、今でもそれなりのリターンをもたらしてくれます。
ただ、今買うのは高値掴みのリスクが高いです。
そのため、今から買うのはあまりおすすめしませんが、またチャンスがあれば狙っていきたいとおもいます。
なお本記事は著者の意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではございませんのでご注意下さい。
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