工場勤務の資材・購買部員の一日の生活【思ったほど悪くない】

資材業務について
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こんにちは、コロスケです。

今日は工場に勤務する資材部員の一日をまとめていきます。

 

資材・購買業務に興味はあるけど、工場勤務ってどんなことしているか想像がつかないですよね。

僕は10年前、資材部員として工場勤務を始めたのですが、入社する前は勤務先が工場であることすらあまり意識していませんでした。おバカですよね・・・

実際に入社する前に、工場勤務の資材部員の生活をイメージできると入社後のギャップは減らすことが出来ます。

今日は実際に10年間資材部員として工場に勤務してきた経験を生かして、「工場勤務の資材部員ってどんな一日を過ごしているの?」「工場勤務の良いところ、悪いところを知りたい」という方の疑問を解消していきます。

※注意:これは日勤の資材部員の一例ですので、それ以外の職種の方には当てはまりません。

 

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工場勤務の資材・購買部員の一日の生活

 

資材部門の仕事は事務系と言われるので、事務仕事がメインです。作業着を絶対に着たくない、華やかな社会人生活を送りたいと思う人以外なら、特に問題無くやっていけると思います。

具体的に僕のある一日の生活を紹介していきます。

(あくまで僕の一例であり、全ての資材部員に当てはまる訳では無いことをご了承願います)

 

8:00 出社、やること整理、統計資料作成

就業は朝8:30ですが、僕は朝8:00には席についています。

最初にやることは今日一日のアクションアイテム(やることリスト)の確認・整理です。今日一日はこれを終えないと帰れないルールにしているので、最優先でやることリストを片付けていきます。

この日は、前日の夕方に上長から指示されていた「統計資料」の作成から取り掛かります。

こういう一人で黙々と作業する系の仕事は朝一のあまり人が居なく、集中力が高い朝の方がはかどる気がします。

 

9:00 課内ミーティング、統計資料作成

この日は朝9時から課内のミーティングがありました。

ミーティングは課内の情報共有の場となります。会社・部署によって内容は異なりますが、課内ミーティング自体は資材に限らず営業部門でもあると思います。

僕が参加するミーティングではこんな情報が共有されています。

 

・工場の最新の受注・生産動向

・偉い人の指示事項伝達

・不具合などのトピック共有

・課員のスケジュール など

 

僕が参加するミーティングでは、議論というより、情報伝達が主で、長くても30分程度で終わります。

そしてその後は、先ほどの続きで上長から指示された統計資料の作成を続け、完成させます。

 

課内ミーティングは工場勤務の資材部員じゃなくてもありそうだね

 

10:00 取引先との打ち合わせ

10時からは先週約束していた取引先の営業の方と打合せです。

基本的に営業部門の方が僕たち資材部員が居るところまで来てくれるので、資材部員が外出することは少ないです。(たまにはあります)

この日は、以下の議題で打合せを行いました。

 

・最新の市況動向確認

・直近の納期状況確認

・懸案の新規案件の価格交渉

 

この日は真面目な議題で1時間打合せしていますが、あまり議題が無い日は、雑談が中心になる日もあります。

 

仕事中なのに雑談なんてして良いの??

 

実は雑談も立派な仕事の一つです。もちろん雑談だけしかしない場合は問題ですが、コミュニケーションの一環として雑談をすることで、交渉がスムーズに進みますのでとても有効です。

特に納期や価格などの重たい話の場合は、雑談で場を温めてから交渉する方が良いとされています。

 

11:00 打合せの宿題対応・午後一の打合せの事前準備

打合せ後は、打合せで宿題になったことの確認・対応を行います。

忙しいのでついつい後回しにしがちですが、忘れてしまうのですぐに取り掛かります。鉄は熱いうちに打てですね。

この日の打合せの宿題として、直近の納期回答で社内の製造日程が間に合うか管理部門へ問い合わせを行います。また価格交渉については、相手に価格検討期限を改めてメールで連絡しておきます。

そのあとは、午後一の打合せの事前準備を行います。この日の打合せは僕が主催している会議ですので、スムーズに結論まで持っていけるように流れを確認し、資料を準備します。

 

12:00 昼食

お昼休みは基本45分~1時間程度です。

工場の場合、お昼ご飯は仕出し弁当や工場給食のどちらかが基本だと思います。僕の会社は工場給食があるので、工場給食を食べております。

食べ終わったら、13時までは休憩です。思い思い時間を過ごします。

 

13:00 社内関係者との打ち合わせ

午後一からは社内の関係者(生産管理、設計部門他)と打合せです。

この日は僕が主催している調達部品の生産中止の打合せです。この日はこんな内容の打合せをしました。

 

・生産中止情報の展開(対象品目・生産中止日など)

・社内の方針策定(ラストバイ・設計変更による切り替え)

・社内スケジュール(ラストバイ数策定・設計変更期限等)の策定

 

僕の方針は、「基本会議は30分から1時間以内に終わらせる」です。会議は気を抜くとすぐに2時間くらい経ってしまいます。

定時で帰れるように自分で会議の時間コントロールしていきます。

   

会議をスムーズに進めるためには事前の準備が欠かせないね

 

14:00 納期確認・在庫確認・発注処理

社内打合せ後は、資材の定期処理である「納期・在庫確認」と「発注処理」です。

ルーチンワークですが、これを怠るとモノが納入されないので、きちんと作業することが大事です。

ここでは、丁寧かつ効率よく作業を進めることが重要です。短期間で正確なアウトプットを出すことを常に意識して作業します。

 

納期・在庫確認と発注処理の具体的な内容が知りたいな

 

具体的な業務内容については以下の記事に記載していますので、そちらの記事をご覧下さい。

 

    

15:00 問い合わせ対応(メール処理)

ここまでで、ようやく今日のやるべき仕事(上長からの指示事項資料作成・定期処理)が終わりました。ここからはそれ以外の作業に入っていきます。

資材部門は、取引先と社内関係者の橋渡しを務める部門ですので、色々な部門から多種多様な問い合わせを受けます。1件ずつそれら依頼・問い合わせへ対応していきます。

 

どんな問い合わせが多いのかな?

 

詳しくは先ほどの記事に書いてありますが、納期や取引先に関することを中心に多種多様です。中には、「どういうこと??」と対応が難しい質問もあります。

そういう質問に出会い対応に悩んでしまうと、時間がかかってしまいます。分からない場合はすぐに質問元に「どういう意味でしょうか」と質問の意図を確認しましょう。

そして大事なことは100点の対応を目指さないということです。100点の回答を求めると時間が物凄いかかります。到底定時で処理することは出来ません。

特に資材部門への問い合わせ対応は100点が求められる仕事ではありません。どちらかと言うと80点の素早い対応が求められているので、まずは80点のクイックレスポンスを目指しましょう。

   

意外と問い合わせ対応にかかる時間が長いよね

   

16:00 取引先との打ち合わせ

定時前最後の仕事が取引先と打合せです。先ほどの取引先とは別です。

資材部門は担当分野によりますが、多くの取引先とやりとりしています。そのため、一日何社もの取引先と会うことも珍しくありません。

この日の打合せでは、大きい課題が無かったので、「最新の市況動向」「納期状況」の確認を行った上で、後は雑談でした。

 

取引先の方との打ち合わせは結構多いよね

 

17:00 定時退社!

僕の働いている会社は17時定時ですので、17時に退社します。

もちろん周りには上司含めてまだ忙しそうに仕事していますが、ためらわずに定時で帰ります。

何故なら僕のその日の仕事は15時の段階で完了しているからです。なので堂々と帰ります(心の中では、堂々と帰れるんだぞ!と思っていますが、実際は丁寧に輪を乱さないように大人しく帰りっています)

 

定時で帰れるとまだ日が沈んていないから気分が良いよね

 

工場勤務の資材部門の良いところ・悪いところ

 

次に工場勤務の資材部員の良いところ・悪いところについてご紹介します。僕自身は工場勤務はそんなに悪くないと思っています。

 

工場勤務の良いところ

・本社・営業所より休みが多い

・会社にもよるが基本的にはスーツでの出勤が不要

・勤務先・住むところを選べば、痛勤電車とは無縁

 

本社・営業所勤務の人が「嫌だなぁ」と思うことの大半を無くすことが出来ます。一つずつ解説していきます。

 

本社・営業所より休みが多い

工場は休みが多いです。

本社・営業所は基本はカレンダー通りの休みですが、工場は稼働に合わせて連休設定することが結構あります。

僕の会社も営業の人が出勤している日にも関わらず、工場が休みということがたまにあります。

営業の人はカレンダー+αは自分で計画的に取ってねスタイルが多いですが、実際きちんととれている人は少ないと思います。

その点、工場は事前に休みが決められるので、取れないことは基本的にありません。

 

どうして工場は休みを事前に設定しているの?

これは、工場の生産の効率化、設備のメンテナンス等の目的で計画的に休みを取るためです。作業員がバラバラに取るよりも、最初に決めた方が効率が良いからです。

 

基本スーツでの出勤が不要

これは大きいメリットですよね。

本社・営業所勤務の人が私服で出社したら怒られると思いますが、工場勤務では基本的には私服出社OKです(但し工場の方針によって違うところもあるかもしれませんので事前に確認お願いします)。

スーツ出社必須となるとスーツを複数枚用意する必要がありますが、私服に比べてコスパが悪いですし、動きずらいです。

私服で出社出来るだけでテンションが上がりますよね。

 

勤務地・住むところを選べば痛勤電車から解放される

サラリーマンの苦痛トップ3に入る痛勤電車は、都内に勤務地を構える本社営業所では避けることが難しいです。

もちろん勤務地付近に家を借りれば時間は短縮できますがその分家賃に跳ね返ります。

それに対して、工場は基本的に都内・駅前から遠いところにあることが多いです。(土地代が安いのと、近隣の住民への配慮など)

そのため、丁寧に勤務地や住むところを選べば、痛勤電車という苦痛から解放されます。

通勤電車への飛び降りという不幸な事故は、通勤電車が痛勤であることも多少はあると思います。嫌なことを出来るだけ避けることはとても大事なことです。

 

満員電車を避けられるのはありがたいね

  

工場勤務の悪いところ

・作業着着用・ラジオ体操など古臭い職場が多い

・昼食の選択肢が少ない

・安全に厳しい

・工場によってはイベントが開催されることがある

些末かもしれませんが、僕が気になる工場勤務のデメリットは上記の通りです。

 

作業着着用・ラジオ体操など古臭い職場が多い

工場といえば作業着・ラジオ体操です。

本社などの華やかなイメージを想像して工場に入社するとギャップが半端ないです。もしも華やかな会社生活を送ることが絶対条件であれば、工場勤務はオススメしません。

ただ僕からみると上記二つの古臭いと思われるルールにもいいところがあります。

 

・作業着のおかげで、スーツが不要になり私服も悩まなくて済む

・ラジオ体操で肩こりが解消する

 

女性も私服が面倒くさいという方が多いと思います。作業着にすると全員作業着になるので、職場の私服で悩まなくてよくなります(もちろん通勤時は私服ですが)。

また事務職ですと、パソコンに向かう時間がとても長いので肩こりなど運動不足に陥りやすいです。

一人でラジオ体操などで、体を伸ばそうとすると結構目立ちます。それが義務としてラジオ体操の時間を設けてくれるのですから、僕としてはとてもありがたい時間です。

僕はサボらず真面目にラジオ体操しています(ラジオ体操歴10年超です笑)。

 

昼食の選択肢が少ない

駅前の営業所などは、ランチ巡りという楽しみが出来ますが、工場勤務の僕たちはランチ巡りは難しいです。何故なら工場が駅前に無く、周りに飲食店が少ないからです。

そのため必然的に工場給食や仕出し弁当くらいしか選択肢がありません。人生を豊かにする食事がおいしくないとテンションが下がるので、これはデメリットと言えるかもしれません。

一方で、工場のご飯にはこんなメリットもあります。

 

・昼食代を節約できる

 

一日300円節約できた場合、300円×20日=6,000円/月→72,000円/年の節約になります。

美味しさも大事ですが、お金も大事ですよね。僕の場合はまあ満足できる昼食なので、工場給食を食べています。(それ以外に選択肢がないというのもありますが・・・)

 

安全に厳しい

工場は「安全第一」です。

安全以上に優先するものはありません。僕たち現場で働かない従業員も含めて安全への指導は徹底しています。

そのため、営業所では許されそうな小走りやスマホ歩きなどは禁止です。工場によっては結構怒られると思います。

ただこれは僕たちの安全を守るためのルールなので、デメリットとも言えないですよね。

安全第一を最優先に業務をしていきましょう。

 

工場によってはイベントが開催されることがある

会社・工場によっては、イベントが開催されることがあります。

 

・ソフトボール大会

・お祭り など

 

こういうイベントは休日に開催されることが多いのですが、休日にも関わらずほぼ「強制的」に参加が命じられます。

結構ドライな僕にとっては結構苦痛なイベントです。場合によっては欠席したりもするのですが、偉い人も参加するなど、なかなか欠席しにくい雰囲気です。

ただ、こういうイベント好きな人にとっては、むしろプラス材料になるかもしれません。(職場の人との親睦も深められます)

 

まとめ

資材部員の工場勤務は、本社・営業所勤務と違って、なかなかイメージが湧かないと思いますが、実は工場勤務にも色々良いところがあります。

工場=古臭いというステレオタイプのイメージで無く、自分が望む生活にマッチするかをきちんと考えてみることが大切です。

 

この記事を見て、資材部の仕事に興味を持った方は実際にエントリシートの書き方をまとめた記事もありますので、良かったら見てみて下さい。

 

 

なかなかイメージが湧きにくい資材部門の仕事に少しでも興味を持ってもらえるととてもうれしいです。

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