この記事では、ソニーの株価がすごい理由と、今後どうなるのかを解説しています。
ソニーの株価がすごいけど、何でこんなに株価が上がっているの?
こんな疑問に答えます。
近年、ソニーの株価がうなぎ登りに上昇しています。
たった5年で、株価が3倍近くに上昇しています。
買っておけば良かった・・と思っている方も多いのでは無いでしょうか?
でも何でソニーの株価が上昇しているかご存知ですか?
ソニーへの投資を考えている方は、ソニーの状況をきちんと理解しておくべきです。
本記事では、「ソニーの株価が何故上昇しているのか?今後どうなるのか?」を解説していきます。
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ソニーの株価は今後どうなる?株価がすごい上昇している理由を解説
ソニーの株価が上昇している理由は、以下の3つです。
・ハードだけで稼ぐのを止めた(映画、音楽、ソフトの事業へ転換)
・赤字事業を大きく縮小した(モバイル、テレビ、カメラ、部品系)
・事業ポートフォリオが分散し、それぞれシナジー効果がある
ソニーは、2014年くらいまでは「オワコン」と言われていました。
しかし、奇跡の復活を遂げることで、株価は急上昇しております。
以降では、ソニーが復活した理由を解説していきます。
ハードだけで稼ぐのを止めた(サブスク、ソフトの事業へ転換)
ソニーは、昔はハードを作る会社でした。
売上の大半が、テレビ、ビデオ、ウォークマン、プレステなどのハード機でした。
ですがテレビなどのハードは、アジアの企業の台頭により苦戦を強いられていました。
価格競争に巻き込まれ、恒常的に赤字が続いていました。
この状態を打開するために、2011年に就任した平井社長(当時)は、大幅な事業転換を図りました。
具体的には、ハードの売り切り商売ではなく、サブスク事業を強化していました。
代表的なのが、PlayStation Plusというサブスク事業です。
ゲームの醍醐味であるマルチプレイを行うためには、サブスクに加入しなければなりません。
2021年6月時点で、アクティブユーザーは全世界で「4,630万人」にものぼります。
その結果、会員数に応じて安定した利益を得られるようになりました。
上記のグラフは、ゲーム事業の売上と利益です。
この通りマルチプレイとPlayStation Plusがセットになって以来、利益が安定するようになりました。
(赤枠で囲われたPS4の発売以来)
赤字事業を大きく縮小した(モバイル、テレビ、カメラ部品系)
ソニーは、元々テレビ・カメラや携帯など、エレクトロニクス製品がメインでした。
ですが先程説明したように、エレクトロニクス製品は競争が激しく赤字を垂れ流すようになりました。
実際、2008年度~2014年度は毎年のように赤字となっていました。
このように当時のソニーは、完全にオワコンとなっていました。
当時の平井社長は、赤字体質を脱却するために大なたを振るいました。
具体的には、大規模なリストラをしました。
2012年には、約1万人もの従業員をリストラすることを発表しました。
ソニーグループ全体で、2012年度には全世界で約10,000人の人員減を見込んでいます。
【出典】ソニー_ソニーを変革し、エレクトロニクス事業の再生、成長と新たな価値創造をめざす
翌年2013年にも、大きなリストラを敢行しました。
ソニーは国内の家電事業で追加リストラを実施する。来年1月から愛知県などに5工場を持つ製造子会社が中堅社員らを対象に早期退職優遇制度の利用募集を開始し、人員を削減する。
【出典】日本経済新聞_ソニー、家電またリストラ 5工場で早期退職募集
以降も、定期的にリストラを続けました。
その結果、2012年3月に16.2万人もいた従業員が、2021年3月に10.9万人にまで減少しました。
【2012年3月末】162,700人(連結)
【2021年3月末】109,700人(連結)※約53,000人もの人員が減少※
※有価証券報告書による
こうしたリストラを行うことで、固定費削減を図りました。
その結果赤字事業は、規模が小さくなり、赤字幅も縮小もしくは黒字化することができました。
ソニーの復活の裏には、血も涙もない大規模なリストラがあったのです。
事業ポートフォリオが分散しそれぞれシナジー効果がある
ソニーは、リストラを経て事業構造を大きく変化させました。
過去は事業の大半がエレクトロニクス部門でした。
ですがリストラ祭りにより、エレクトロニクス事業は半減しました。
今やソニーは、ゲーム・映画音楽・金融などを行う多角化企業になりました。
そして各ビジネスにおけるシナジー効果が高いのが、ソニーの特徴です。
例えば、テレビゲームタイトルを映画化するなど、ゲーム×映画のシナジーを生み出すことができます。
その他にも、金融事業とソニーの技術をあわせてフィンテックに取り組むことも期待されます。
自動車に搭載した画像センサーの各種データを安全運転に活用し、自動車保険に生かすことなどが想定される。
【出典】日本経済新聞_ソニー、金融事業を完全子会社化 4000億円でTOB
このように、ソニーならではのシナジー効果が期待できます。
そうした期待が、ソニーの株高にもつながっています。
ソニーの株価の今後を予想!このまま株価は上昇しつづける?
右肩上がりの成長をみせるソニーは、今後も成長するのでしょうか?
今後のソニーを決める要素は、以下の2つです。
・為替がどう動くかで、利益が大きく左右される
・主力のゲーム機(プレステ6)がどうなるか?
ソニーの株価を正確に見通すのは、困難です。
ですが、為替・プレステ6がポイントとなりそうです。
ソニーはグローバル企業で為替が一番のリスク
ソニーは、世界に誇るグローバル企業です。
こんな感じで、日本の売上は30%ほどしかありません。
欧米、中国など、世界中がマーケットです。
そんなグローバル企業のソニーの一番のリスクは、為替です。
円安になると、ソニーの売上・利益も伸びます。
逆に円高になると、ソニーの売上・利益には逆風です。
2021年現在は為替は110円台ですが、今後円高になる場合は、株価の下落が予想されます。
2011年頃のように為替80円台になることがあれば、一気に株価は下落することになります。
個人的に今の110円台の為替は、だいぶ円安だなぁと思っています。
今の株高は、円安ブーストがかかっているので、ここからの上昇余地は限られる気がしています。
プレステ6は売れるのか?
ソニーは、2020年に満を持してPS5を発売しました。
現在は巣ごもり需要という追い風もあり、販売台数は絶好調です。
「プレイステーション(PS)5」の世界販売台数が、1千万台を超えた。同社のゲーム機としては過去最速だという。
【出典】朝日新聞DIGITAL_プレステ5、最速で1千万台超え 巣ごもり需要は頭打ち
一方でゲーム機は、寿命が短いです。
PlayStationも、6年~7年置きに新機種へと置き換わっています。
今後プレステ5も、徐々に売上が減っていく事が予想されます。
そしてプレステ6は売れるのでしょうか?
PlayStationは、6年~7年置きに新機種へと置き換わっています。
そのため、「プレステ6」は、2026年~2027年頃に出る事が予想されます。
ですがゲーム機の世界は、波が激しいです。
時代の潮流を誤ると、一気にオワコンになる可能性があります。
現在は、予想以上の出来で株価が上がっております。
言い換えると、今の株価は期待値が高い状態です。
これ以上の伸び代を、今のソニーに見いだせるかがポイントになりそうです。
まとめ:ソニーの株価は今後どうなるか?株価がすごい原因
ソニーの株価が伸びている理由まとめです。
・ハードだけで稼ぐのを止めた(映画、音楽、ソフトの事業へ転換)
・赤字事業を大きく縮小した(モバイル、テレビ、カメラ、部品系)
・事業ポートフォリオが分散し、それぞれシナジー効果がある
ソニーは、2014年までの赤字を乗り越えて、見事な復活を果たしました。
その結果、株価は絶好調で右肩上がりとなっています。
一方で今の株価は、円安・巣ごもり特需の追い風を受けています。
個人的には、これ以上の伸びは追加要素が無い限り難しいかもと思っています。
尚本記事は、著者の意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではありません。
投資は、自己責任でお願い致します。最後まで読んでくれてありがとうございました!
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