こんにちは、コロスケ(Twitter)です。
この記事では、村田製作所の株価が下落している理由を解説しています。
2022年になって村田製作所の株価が下落しています。
年初来で30%も株価が下がっております。
村田製作所は、日本を代表する電子部品メーカーです。
経営状況も安定しているにも関わらず、なぜ株価は下がっているのでしょうか?
そこで本記事では、村田製作所の株価が下落している理由を詳しく分析していきます。
村田への投資を考えている方に役立つ情報をお届けします。
村田製作所の株価が下落している理由を解説【年初来最安値更新】
村田製作所の株価が下落している理由をまとめました。
・PC、スマホの需要が減少している
・自動車も減産続きで需要が伸び悩んでいる
・マクロ経済が悪化しており、今後の業績悪化が予想されている
実は村田の足元の経営状況は、徐々に悪化してきております。
今までのイケイケの状態から雰囲気が変わっております。
詳しく解説していきます。
PC、スマホの需要が減少している
2020年のコロナショック以降、製造業は活況を呈しておりました。
急激に需要が回復したことから供給が追いつかず、製品を作りたいのに作れない状況となりました。
特にPCは、テレワーク・在宅授業などの影響で需要が大きく伸びました。
しかし、こうした流れが2022年になって変化しております。
テレワーク需要が一巡したことから、PCの需要は大きく減少しています。
PC向けにCPUを納入しているインテルも2022年になって決算見通しを下方修正しています。
またスマホの需要も減少傾向にあります。
アメリカの大手スマホメーカーであるアップルは、iPhone14の売上が伸び悩んでおります。
米アップルは、期待していたほど需要が伸びないことを理由に、スマートフォン最新機種「iPhone14」の増産計画を断念する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
9月発売のiPhone14シリーズについて、下期に最大600万台の増産を計画していた。しかし、出だしの販売が低調なことから、9000万台という下期計画を維持せざるを得なくなったという。
【出典】Bloomberg_米アップル、新型iPhoneの増産計画を断念-販売出だし振るわず
スマホの売れ行きが悪い背景には、中国ロックダウンや欧州の景気悪化があります。
加えてインフレによって、スマホの価格も高騰していることも売れ行きが伸びない理由となっています。
こうした影響を受け、PCやスマホ向けに電子部品を供給している村田の売上も下がっています。
2022年度1Q決算では、スマホ・PC向け売上が下がっている事が明らかになりました。
こうした影響で、村田の株価は下落傾向にあるのです。
自動車も減産続きで需要が伸び悩んでいる
村田製作所の主力製品は、MLCC(積層セラミックコンデンサ)です。
MLCCは電子部品には必ず使われる部品であり、村田はMLCCで世界シェアNo1の地位を持っています。
昔は電子部品といえば、PCや家電に使われる事が一般的でした。
しかし車の電装化も進み、村田の中でも車の売上比率は年々高まっています。
更に今後はEV化が進む見込みですが、EV化によって更にMLCCの需要は伸びます。
1台あたりのMLCC搭載数量が大きく増えることで、市場が大きく伸びていきます。
このように長期的には、自動車向けの需要は大きく伸びる事が予想されています。
しかし直近は、車の需要が伸び悩んでいます。
大きな理由が、車の部材入手難です。
カーメーカーは、様々な部材の調達に苦戦しており、車を作りたくても作れない状況に陥っています。
トヨタ自動車は2021年以降、部材不足を理由に度々減産しております。
そしてこの状況は、2022年になっても継続しております。
直近の2022年10月の生産計画についても、当初の80万台から75万台へと5万台減産することを発表しています。
先日、10月の国内工場の稼働停止を公表いたしましたが、半導体不足の影響により、一部工場とラインにおいて追加で稼働の停止を決定いたしました。今回の決定によるグローバルでの影響台数は約5万台(内、国内は約2万5千台)となり、10月のグローバル生産台数は80万台程度と公表しておりましたが、今回の影響により、75万台程度となる見込みです。
【出典】トヨタ自動車_2022年10月稼働計画
今後も自動車生産は、不透明感が続く事が予想されています。
このように、自動車の売上が伸び悩むとの予想から、村田の株価は下がっております。
マクロ経済が悪化しており、今後の業績悪化が予想されている
2022年は、世界的に景気が悪化しつつあります。
・アメリカ:急速な利上げ
・欧州:急速な利上げ、電気代の高騰
・中国:上海ロックダウン、不動産バブル崩壊
・日本、新興国:ドル高により自国通貨安
・その他:ロシア・ウクライナ戦争の長期化
どの国も2022年は、マクロ環境が悪化しております。
こうした影響で、多くの企業が見通しの下方修正を迫られております。
今後更に景気が悪化するとの予測が出ております。
こうした先行きへの懸念から、景気敏感銘柄である村田製作所の株価は大きく下がっているのです。
(村田は製造業であり、景気変動の波を大きく受ける業態)
一方で長期的にMLCCの需要は伸びていく
一方で村田製作所は、超一流企業です。
売上も長期的には右肩上がりであり、自己資本比率も高く、株主還元にも積極的です。
直近では、800億円もの自社株買いを完了したとの発表をしております。
目先の景況感は悪化しておりますが、円安の恩恵もあり利益は横ばいの計画です。
今後短期的には決算の下方修正も考えられますが、長期的な伸びは揺るがないと思います。
こうした見通しから、株価が下がる事があれば投資のチャンスだと考えております。
僕自身は、今後株価が更に下げる展開があれば、徐々に買っていきたいと思っています。
個人的には6,000円を割る展開があれば、コツコツ買って行っても良いかなと思っております。
(但し、村田は景気敏感銘柄であり、下がる時はとことん下がる傾向があるので注意して下さい)
まとめ:村田製作所の株価が下落している
村田製作所の株価が下がっている理由まとめです。
・PC、スマホの需要が減少している
・自動車も減産続きで需要が伸び悩んでいる
・マクロ経済が悪化しており、今後の業績悪化が予想されている
世界的な景気悪化見通しにより、村田の株価は大きく下げています。
今後も大きく下がる事が予想されていますが、個人的には優良企業を安く買うチャンスだと思っています。
この記事が分析の参考になれば幸いです。
なお本記事は、著者の個人的意見をまとめたものであり、投資を推奨するものではありません。
投資は必ず自己責任で行うようにお願いいたします。
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