【保存版】購買・資材調達業務の教科書|必要な理論・知識を全て解説

【保存版】購買・資材調達業務の教科書|必要な理論・知識を全て解説 資材業務について
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こんにちは、コロスケ( Corosuke blog)です。

     

資材部員に必要な知識が学べる本・記事は無いかな?

    

こんな要望に応える記事です。

     

製造業は、日本を代表する業種の一つです。

そして製造業があるところに必ず資材調達・購買部門は存在します。

  

それくらいメジャーな資材部門ですが、世間での認知度は低いです。

資材部員向けの本・記事も世の中には少ないです。

   

確かに資材調達の本も存在しますが、「組織論」を書いた本が大半です。

しかし担当レベルの資材部員は、資材の組織論を読んでも得るものは少ないです。

  

僕たちに必要なのは「資材の担当者に役立つノウハウ・知識」ですが、それを体系的に網羅した本・記事は僕が知る限り存在しません。

   

そこで本記事では、資材担当者が生き抜くために必要な知識・ノウハウを完全網羅していきます。

    

この記事の想定読者

・資材部門へ配属予定の方

・転職で資材部門を狙っている方

・資材歴が浅い新人資材部員

・部下、後輩に体系的な知識を与えたい熟練資材部員

     

本記事の信頼性ですが、僕は上場一部の製造メーカーの資材部門で12年働いている現役資材部員です。

現在は資材部門のリーダーポジションとして、実務以外に後輩の仕事のサポートもしています。

   

また2019年から資材部員向けに、本ブログ(Corosuke blog)を運営しております。

月間4万PVとなっており、多くの方に記事を読んで頂いてます。

   

それでは始めましょう。

    

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  1. 【保存版】購買・資材調達業務の教科書|必要な理論・知識を全て解説
  2. 新入社員に最初に伝えたいこと|資材調達の基礎知識をマスターしよう
    1. 資材調達部門の役割は何か?
      1. 【資材の役割1】調達品のQCDSの最適化
      2. 【資材の役割2】社内と取引先との架け橋
      3. 【資材の役割3】社内と取引先への情報発信役
      4. 【資材の役割4】資材調達における三権分立
    2. 製造業における資材部門の位置付けを知ろう【全体像を解説】
    3. 資材調達・購買部門の基本業務内容|まずは仕事の基礎を学ぼう
  3. 資材部員としてスキルアップしよう!【レベルアップのコツを解説】
    1. 【スキルアップ】事務処理能力を鍛えよう!
    2. 【スキルアップ】部品選定への関わり方のコツを解説
      1. モノづくりの初期=設計段階に入り込もう
      2. 部材選定に資材が関わるのは、選択肢を持つため
    3. 【スキルアップ】商流選定の考え方を知ろう
      1. 商社・代理店を通すべきか?
      2. 直接輸入と間接輸入について
    4. 【スキルアップ】10種類のコストダウン手法を覚えよう
    5. 【スキルアップ】価格交渉のプロになろう!
      1. 価格交渉には正しい手順がある
      2. 価格査定には5つの手法がある
      3. 交渉のプロも勘違い?価格交渉の間違い5選
      4. 少し変わった交渉手法を紹介
    6. 【スキルアップ】納期調整ノウハウを覚えよう
      1. 製造業の納期管理方式
      2. 納期短縮交渉のコツを5つ紹介【必須知識】
      3. 納期を前倒しするより重要なこと
    7. 【スキルアップ】下請法の知識を覚えよう
    8. 【スキルアップ】BCP(Business Continuity Plan)の重要性
      1. まずはBCPの歴史、基本を抑えよう
      2. マルチファブ・マルチソースとは何か
      3. 供給リスクに資材部員はどう向き合うか?
      4. 生産中止品を取りまとめることの大切さ
    9. 【スキルアップ】調達方針・発注方針を立てる意義
    10. 【スキルアップ】その他資材ノウハウを紹介
  4. 資材調達・購買業務の生産性を上げる方法【付加価値を高めよう】
    1. 【生産性UP】全部を優先する文化にNOを突きつける
    2. 【生産性UP】資材部員向けの生産性向上のノウハウを解説
    3. 【生産性UP】ムダな会議から身を守ろう
    4. 【生産性UP】仕事を断る勇気を持つ
    5. 【生産性UP】報告書、プライベートの生産性向上のコツ
    6. 【課題図書】資材担当者が絶対に読んでおくべき本
  5. 資材調達・購買部員としてのマインド|仕事との向き合い方を解説!
    1. 【マインド】小さい事にやりがいを持つ、モノづくりに興味を持つ
    2. 【マインド】買ってあげる立場から、買わせて頂く立場へ
    3. 【マインド】安く買うのではなく適性な価格で買う
    4. 【マインド】敏感さと鈍感さを併せ持つ
    5. 【マインド】取引先と良好な関係を作る
      1. お願いと指示を使い分ける
      2. 非合理的な考えをする取引先への対応方法
      3. 取引先に厳しいことを言う時に気をつけるべき3つの事
    6. 【マインド】社内関係者と対等な立場で仕事をする
    7. 【マインド】上司との付き合い方を覚える【上司マネジメント】
    8. 【マインド】資材の仕事が嫌になった時の対応法
  6. 職業としての資材調達・購買部門について(就職、転職、未来を語る)
    1. 【就職】資材調達・購買部門に入りたい人
    2. 【転職】資材部門の転職事情について
    3. 【課題】資材調達・購買部門の課題とは?
    4. 【予想】資材調達・購買部門に未来はあるのか?【結論:かなり厳しい】
  7. 【Tips】資材調達・購買部門に関する豆知識、良くある質問
    1. 資材部門のノルマ・目標について
    2. 資材部門の出世について【社長になれるの?】
    3. 資材部門と購買部門に違いはあるの?
    4. 資材部門は接待を受けるのか?
    5. 【資材部門の評価基準】上司から評価されるにはどうしたら良いの?
  8. まとめ:僕はこれからも資材調達の仕事を続けていきます!

【保存版】購買・資材調達業務の教科書|必要な理論・知識を全て解説

教科書

     

本記事は、6つのテーマに分かれています。

    

    

この記事は、担当者が資材部員としてレベルアップするための記事です。

僕の12年間の全知識を詰め込みました。

資材部員の方には絶対に有益になる記事ですので、最後までぜひご覧下さい。

     

また必要な情報だけをピックアップしたい場合は、目次のリンクをクリックして下さい。

    

新入社員に最初に伝えたいこと|資材調達の基礎知識をマスターしよう

勉強

    

資材部門に配属された方が最初に覚えるべきことは、以下の3つです。

    

①資材調達部門の役割は何か?

②製造業における資材部門の位置付けを知ろう【全体像を解説】

③資材調達・購買部門の基本業務内容|まずは仕事の基礎を学ぼう

      

まずは、資材部門の役割や基本業務をマスターしましょう。

多くの資材部員は、自分の役割を理解しないまま目の前の業務に取り組んでいます。

ですが全体像を理解すると、目の前の仕事がなぜ必要なのかを理解できるようになります。

    

資材調達部門の役割は何か?

資材の役割は、モノを買うことでしょ?

    

と思っている方が多いと思います。

ですが、これは資材部門の一面しか表していません。

  

資材部門には、大きく4つの役割があります。

    

①調達品のQCDSの最適化

②社内と取引先との架け橋

③社内と取引先への情報発信役

④資材調達における三権分立

    

自分の役割を理解すると、付加価値の高い仕事ができるようになります。

資材って何のために存在するの?と質問されたら上記4つが答えになります。

    

【資材の役割1】調達品のQCDSの最適化

資材部門の1つ目の役割は「調達品のQCDSの最適化」です。

QCDSとは、以下の略語です。

   

Q:Quality(品質)

C:Cost(価格)

D:Delivery(納期)

S:Service(サービス)

   

資材部門は、調達品のQCDSを最適化するために存在します。

資材部員は、仕事を通じて4つの指標の最適化を図ります。

(サービスは「営業担当者の対応が良い」など、取引対応全般の良さを表す指標です)

  

一口にQCSDの最適化と言っても、これが難しいんです。

一例を上げると、価格と品質は反比例の関係にあります。

価格を安くすれば、それだけ品質が落ちる傾向があります。

   

このバランスを取るのが、資材部門の役割なのです。

   

資材=価格というイメージがありますが、価格だけ頑張る資材部員は失格です。

4つのバランスを取れる資材部員が優秀とされます。

   

QCDSの4つの指標が対立した時はどうすれば良いの?

   

製造業全体では、「品質が最優先」とされています。

但し、資材部門単独で考えた時は「納期が優先」となります。

※納期管理を行っていない資材部門は除きます

   

何故なら資材部門は、モノを揃えるのが一番の仕事だからです。

モノが揃わないと、製造業の根幹である「モノづくり」が始まりません。

   

優先順位を間違うと、資材部員として成果を上げることはできません。

価格交渉と納期問題が両方起きたら、納期を優先に行動するようにしましょう。

詳しくは以下の記事をご覧下さい。

   

     

資材部門にとっての顧客とは誰か?を考える事も仕事をする上で大切です。

      

     

【資材の役割2】社内と取引先との架け橋

2つ目の資材の役割は、社内と取引先の架け橋になることです。

    

【対取引先】会社の代表として、取引先との折衝を行う

【対社内】取引先の立場にも配慮しつつ、調達の最適化を提案する

    

このように資材部門は、社内関係者と取引先の間に立って仕事をします。

つまり資材部門は、社内と取引先の間を取り持つ架け橋のような役割があります。

   

通常、会社で働く人は自社の利益を最大化させることだけを考えます。

しかし資材部門は、その生い立ちから会社の利益も追求しつつも、取引先の事にも配慮する必要があります。

     

例えば、短納期注文で取引先が対応できないケースでは、資材部門は取引先の立場を代弁し、適正なリードタイムを確保するように、社内に働きかける必要があります。

    

取引先がいなければ、資材部門は不要です。

取引先あっての資材部門であるからこそ、社内と取引先、両方の利益を追求する必要があります。

   

【資材の役割3】社内と取引先への情報発信役

イメージが湧かない方も多いかと思いますが、実は資材部門には情報発信という大切な役割があります。

    

資材部門は、取引先と社内の間に立って仕事をします。

その一環として、社内と取引先へ有益な情報を発信する役割があります

    

・取引先の業界動向を社内に展開

・調達品の市況を社内に展開

・安くて入手性が良い部材の情報を社内に展開

・自社の調達計画を取引先へ連絡

・新機種開発の情報を取引先へ展開

・自分の会社のビジネスの説明し、取引先に魅力を感じてもらう

     

✔ 取引先から情報を集め、調達をする上で有益な情報を社内関係者に展開する

✔ 取引先が「売り込みをしたい!」と思ってもらえるようにアピールする

   

このように資材部門は、スポークスマンとしての役割があります。

有益な情報を提供することで、社内関係者や取引先から信頼を得られます。

   

有益な情報を展開するためにも常にアンテナを高く張り、情報収集を行いましょう!

情報展開の大切さについては、以下の記事もご覧下さい。

       

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

    

   

【資材の役割4】資材調達における三権分立

資材部門の4つ目の役割が、資材調達における三権分立です。

会社が社外調達をする場合は、不正が起きないように「複数の部門が関与」する仕組みになっている事が一般的です。

    

部材の選定⇨設計部門

価格の決定・発注⇨資材部門

部材の受領⇨管理部門

    

このように「選定・発注・受領」という3ステップの担当部門を分けることを、資材調達における三権分立と呼びます。 

   

なぜ部材の仕様に詳しい設計者が価格交渉をしないのか、不思議に思ったことはないでしょうか?

これは、「設計者の不正を防止する」という側面があるんです。

ある意味、第三者的な立場である資材部員が価格査定・交渉をすることに価値があるんです。

     

詳しくは以下の記事をご覧下さい。

     

      

製造業における資材部門の位置付けを知ろう【全体像を解説】

次に資材部に入った新人の方が覚えるべき2つ目は「製造業における資材部門の位置付け」です。

     

資材部門は、製造業における一部門です。

モノづくりは、資材部門だけでは成り立ちません。

しかし目の前の仕事だけをしていると、モノづくりの全体像を掴むのが難しいです。

     

資材の仕事の前工程には、設計部門がいます。

また後工程には、生産管理部門や製造部門がいます。

    

資材のことだけ考えて仕事をしていると、他部門に嫌われます。

仕事も独りよがりになるので、周りからも協力を得られません。

    

資材部門は、1人では何も出来ません。

部材を選ぶ事も、納期を決めることも出来ません。

   

資材は他部門や取引先と一緒に仕事をすることで、初めて付加価値が生まれます。

付加価値の高い仕事をするためにも、資材部門だけでなくモノづくりの全体像を理解することが大切です。

    

製造業の全体像は、以下の記事に詳しく記載していますので、ぜひご覧ください。

    

     

資材調達・購買部門の基本業務内容|まずは仕事の基礎を学ぼう

資材部に入った新人の方が覚えるべき3つ目は、「資材調達・購買部門の基本業務内容」です。

   

資材に限った話では無いですが、まずは仕事の基礎を覚えることが先決です。

なぜ仕事の基礎を覚える事が大切なのでしょうか?

    

仕事の基礎を最初に覚えるべき理由

・色々な仕事で疲弊した時に、最低限やるべき事を見極られるから

    

資材部門は近年、色々な付加価値を求められるようになりました。

BCPは20年前には存在しなかった概念でしたが、今では価格と同じくらい重要視されています。

    

「あれもこれも大切!」と言われると、何を優先すべきなのか、どこから手をつければ良いのかが分からなくなってしまいがちです。

    

そんな時に「本当に大切な基本業務」を正しく理解しておくことが役立ちます。

忙しくて何から手をつければ良いか迷った時は、基本業務から優先的に片付けましょう。

   

資材の基本業務の具体的な内容は、以下の記事に記載していますので、ご覧下さい。

    

    

資材部員としてスキルアップしよう!【レベルアップのコツを解説】

スキルアップ

     

この章では、資材調達・購買部員としてレベルアップするコツを解説していきます。

資材部員として身につけるべき事を「10個」解説していきます。

これを覚えれば、一人前のバイヤーになれることを約束します!

      

【スキルアップ】事務処理能力を鍛えよう!

資材部員として一人前になるために、何より最初に重視すべきは「事務処理能力」です。

   

資材部門は「発注」「納期フォロー」がメインの仕事だと思われていますが、実は事務処理に大半の時間を費やしているケースが多いです。

    

・購入実績、購入計画を立てる

・発注データのインプット

・納期情報をエクセルで管理

・上司への報告書作成

     

事務処理で一日が終わってしまう人は、付加価値の高い仕事はいつまでもできません。

付加価値の高い仕事をするために、事務処理を片手間で処理できるようになりましょう。

   

事務処理能力を高めるコツを2つご紹介します。

    

務処理能力を高める2つのコツ

・80点を目指す(100点を目指さない)

・エクセルの関数/ショートカットを覚える

    

資材の仕事は、経理のように100点が求められる仕事ではありません。

どちらかと言うと、レスポンスの速さ、スピードが重視されます。

(発注、納期フォローは早めの行動が求められます)

    

スピード重視で80点の品質を意識することで、事務処理スピードも劇的に向上します。

詳しくは以下の記事をご覧下さい。

      

      

      

また事務処理でエクセルを使う比率は非常に高いです。

エクセルの最低限のスキルが無いと、仕事が永久に終わりません。

    

事務処理で躓かないように、最低限のエクセルスキルを覚えましょう。

詳細は、以下の記事をご覧下さい。

     

        

またアウトルックユーザー向けに、メール作業を効率化する方法を纏めていますので参考にしてみて下さい。

    

       

【スキルアップ】部品選定への関わり方のコツを解説

部材の選定は、設計者の仕事です。

そのため、資材部員は「設計者が決めた部材を発注すれば良い」と思いがちです。

   

しかし資材部員は、設計者と一緒になって部材選定に関与する必要があります

こちらのグラフをご覧下さい。

    

モノづくりの初期=設計段階に入り込もう

モノづくりの段階とコストダウン余地-min

    

これはモノづくりの流れとコストダウン余地をグラフに表したものです。

この図から分かる通り、設計の上流段階ではコストダウンの余地が大きいことが分かります。

   

つまり資材部門は、コストダウンを進めるためにも、設計と一緒になって部材選定をする必要があるんです。

  

モノづくりの初期段階=設計の上流段階での活動の重要性は、以下の記事をご覧下さい。

     

      

部材選定に資材が関わるのは、選択肢を持つため

設計部門と一緒に部材選定をすると、資材部員は大きな武器を手に入れることができます。

それは「発注先を選ぶ自由」です。

    

下請け資材部員には、発注先を選ぶ権利はありません。

なぜなら発注先は既に設計者が決めてしまっているからです。

この場合、どんな屈辱的な条件でも飲まざるを得ません。

     

一方で設計者と一緒に部材選定ができれば、目の前の「取引先に発注しない」という選択肢が取れるようになります。

    

取引先と対峙する前に交渉は終わっています。

対峙する前に「複数の発注先」を持てるかが勝負になります。

      

選択肢を持つことの重要性は、以下の記事をご覧下さい。

    

交渉で一番大切なのは選択肢を持つこと|バトナという考え方を解説
交渉で一番大切なバトナという考え方をご存知でしょうか?この記事では交渉で大切な選択肢を持つということをについて詳しく解説しています。正しい交渉の考え方が知りたい人はこの記事をご覧下さい。

       

【スキルアップ】商流選定の考え方を知ろう

商流とは、取引の流れを意味します。

資材部門においては、注文書を出す先を選ぶことを意味します。

   

同じA社の部材を注文する場合でも、直接やり取りするケースや、商社経由での手配とするケースがあります。

資材部門は、発注先のQCDSを踏まえて、最適な商流を選択する必要があります。

    

商社・代理店を通すべきか?

商社の使い方は、会社や資材部員によって、考え方が色々あります。

    

・商社は不要、メーカーと直接やるべき

・商社を活用すべき

    

僕自身は「代理店はケースに応じて使い分けるべき」という考えです。

  

商社を活用した方がうまくいくケースもあれば、メーカーと直接取引すべき時もあります。

これは取引先との関係性、自分のビジネスなどを考慮して総合的に判断すべきです。

    

商社との付き合い方については、以下の記事に詳しく書いています。

   

     

直接輸入と間接輸入について

海外から部材を輸入するときは、直接輸入と間接輸入の2つの方法があります。

     

・直接輸入:資材部員自ら直接輸入業務を行う

・間接輸入:商社経由で購入(輸入業務は商社におまかせ)

     

直接輸入は、自分で輸入業務を行うことで物流含めて最適な調達を目指すことができます。

一方で輸入手続きを資材部員自ら行うので、手間がかかるというデメリットもあります。

    

間接輸入は、商社が輸入業務を行ってくれるので、輸入業務の手間がゼロになります。

一方、価格がブラックボックス化しやすいので、割高になりやすいというデメリットもあります。

    

直接輸入と間接輸入の使い分け方は、以下の記事に詳しく書いています。

     

        

【スキルアップ】10種類のコストダウン手法を覚えよう

取引先の営業担当者は、できるだけ高くモノを売るのが仕事です。

高く売りたい営業担当者を相手に、資材部員はコストダウンを獲得しなければなりません。

   

コストダウンを実現する手法は、10種類存在します。

   

①単純値引き

②手配数量増

③競合・相見積

④VE・VA

⑤コスト査定

⑥まとめ発注まとめ購入

⑦材料の支給

⑧カレントセービング

⑨推奨品・トレンド品の採用

⑩コストトレンド取得

   

交渉相手・調達品の特徴・自分の置かれた状況を踏まえて、適切なコストダウン手法を選択する必要があります。

   

意識せずコストダウン手法を使っている熟練バイヤーも多いと思います。

ですが体系的に理解することで、今後の交渉がスムーズになります。

   

以下の記事に、コストダウン手法10選をまとめていますので、ぜひご覧下さい。

   

     

またコストダウン手法の中でも一番重要なのが「競合」によるコストダウンです。

発注先を複数持つことで、割高な価格を提示する取引先を排除できます。

また「受注したい」という競争原理も働きますので、資材部員にとって有利な価格を引き出すことが可能です。

   

競合の定義、どうやって競合状態を創出するのか、については以下の記事をご覧下さい。

    

     

【スキルアップ】価格交渉のプロになろう!

価格交渉は、資材部門にとっての一番の見せ場です。

ここでは、僕が持っている価格交渉ノウハウを全て解説します。

     

価格交渉には正しい手順がある

価格交渉には、正しい手順があるのをご存知でしょうか?

    

交渉は正しい手順で行えば、誰でも成果が出せます

交渉といえば「話術が大切」と思っている方もいますが、話術は二次的な要素です。

まずは正しい交渉手順をマスターしましょう。

   

価格交渉のコツ5選と、価格交渉でやってはいけない事を以下の記事にまとめているので、参考にして下さい。

     

      

価格査定には5つの手法がある

「取引先が提示した価格が妥当なのか」を査定するのも、資材部門の仕事です。

しかし多くの資材部員が、価格の妥当性が分からないまま交渉しています。

    

とりあえず価格を下げて下さい・・・

    

このように価格の査定方法を知らないと、コストダウンを獲得するのは難しいです。

取引先から見積が提示されたら、最初に価格査定をしましょう。

  

価格査定には、以下5つの手法があります。

   

・過去実績品との比較

・競合他社品との比較

・原価積み上げ

・市況との比較

・価格構成要素での査定

     

上記5つの査定方法は、以下の記事に詳しくまとめているので、参考にして下さい。

    

      

交渉のプロも勘違い?価格交渉の間違い5選

「取引先との交渉」というと、取引先と白熱した議論を繰り広げるイメージを持っていませんか?

実は多くの人が抱く「価格交渉イメージ」は、間違っていることが多いんです。

   

交渉のプロである資材部員も勘違いする「価格交渉の間違いを5つ」紹介します。

     

価格交渉の間違い5選

・交渉では、自分の立場を理解してもらうのが大切

・交渉では、自分の主張を沢山言った方が勝つ

・交渉は、限られたパイを奪い合うゲーム

・交渉は、なるべく多く取ったもん勝ちのゼロサムゲーム

・交渉では、声が大きくて押しの強い人が勝つ

     

価格交渉で、「1円でも安くすべく自分に有利な交渉を行う」というのは実は間違いです。

正しい価格交渉の考え方を学ぶと、取引先を意味もなく怒鳴る必要はなくなります。

   

取引先とも有益な関係を築ける交渉の考え方は、以下の記事に詳しく書いています。

     

      

少し変わった交渉手法を紹介

今までご紹介したのは、基本的な交渉の手順・考え方でした。

ここでは、少し特徴的な交渉手法をご紹介します。

     

    

いずれも僕が10年間交渉してきた中で、使ってきた手法です。

資材部門は、あの手この手を使い、何とか良い回答を引き出そうとします。

    

単純交渉よりも成果が出やすいので、参考にしてみて下さい。

    

【スキルアップ】納期調整ノウハウを覚えよう

次に、資材部門としてスキルアップするために必要な「納期調整ノウハウ」をご紹介します。

    

製造業における納期管理とは、「社外購入品が必要な時期に入るように調整する」ことです。

注文した部材は、製造にリードタイムがかかるので、必ずしも自社が必要なタイミングに入ってきません。

そういう時に、社内の製造工程を遅らせたり、取引先の納入日程を早めることが必要となります。

   

製造業の納期管理方式

調達品の納期を管理する方法は、主に4つの方式あります。

     

・受注手配方式

・見込み手配方式

・カンバン方式

・在庫管理方式

      

手配品をどんな方式で管理するのかは、取引先との関係性・調達品の特徴(リードタイム)によって決まります。

自分の調達品がどんな方法で管理されているのかを確認しましょう。

   

    

納期短縮交渉のコツを5つ紹介【必須知識】

資材部員として働いていて、一番プレッシャーがかかるのが納期短縮交渉です。

納期対応で失敗すると、社内からものすごい責められます。

一方で納期対応でうまく対応すると、同じ納期問題でも社内から感謝されます。

   

納期短縮交渉には、5つのコツがあります。

   

・初動がとにかく大事

・どちらの責任で納期問題が起きているかを明確にする

・製造工程表を入手する

・工場へ行って納期を詰めるのが一番有効

・社内の製造日程の調整も大事

    

どれか一つでも欠けると、社内から袋叩きに合います。

納期問題が起きた!と思ったら、この記事をぜひ読んでみて下さい。

   

     

納期を前倒しするより重要なこと

納期調整が苦手と思っている人は、「必ず納期を前倒ししなきゃいけない」と思っているケースが多いです。

これは間違いです。

   

納期を前倒しをするより重要なことは、「納期情報を適宜社内関係者へ説明すること」です。

    

納期遅延は、直前になって遅延するから揉めるんです。

早めに社内にインプットできていれば、製造工程を調整する余地があります。

   

このようにコツさえつかめば、納期問題は怖くなくなります。

納期調整の苦手を克服するための3つのポイントを以下の記事で解説していますので、ぜひご覧下さい。

    

     

【スキルアップ】下請法の知識を覚えよう

資材部員が気をつけるべき法令は、「下請法」です。

ほぼすべての資材部員が「下請取引先」と取引をしているはずです。

   

下請取引先と取引をする上で、下請法は必須の知識です。

下請法は強行法規なので、取引先が同意しても法令違反となります。

   

法律というと難しく聞こえますが、最低限のポイントを抑えればOKです。

抑えるべきポイントを以下の記事に書いていますので、一読して下さい。

    

      

     

     

      

下請法には、4つの義務と11の禁止事項があります。

この15個の内容は覚えておいて損は無いので、時間がある時に以下PDFをご覧下さい。

(一番分かりやすいです)

    

知って守って下請法☑

   

【スキルアップ】BCP(Business Continuity Plan)の重要性

BCPとは、事業継続計画の略称です。

資材部門にとってのBCPとは、「調達品の供給継続性を高める一連の活動」の事を意味します。

    

BCPは比較的新しい概念で、2011年の東日本大震災で重要性が認識されました。

この10年、調達リスクは毎年のように起きています。

     

・台風

・地震

・洪水

・感染症拡大

   

災害が起きると、調達のサプライチェーンが分断されます。

特に近年はグローバル調達が進展し、海外での災害であっても調達に影響するようになっています。

   

今や資材部門にとって、価格よりBCPの方が重要になりつつあります。

「BCPの方が大切になってきている」という重要なトレンドを理解することが資材部員に求められています。

    

まずはBCPの歴史、基本を抑えよう

先程説明したように、BCPとは比較的新しい概念です。

BCPがなぜ必要なのか、価格より大切と言われる理由を知っておく必要があります。

    

以下の記事にBCP入門内容を纏めましたので、参考にしてみて下さい。

    

        

マルチファブ・マルチソースとは何か

調達品の一番のリスクは、1つの取引先の工場に調達を依存していることです。

万が一、取引先の工場に問題が起きたら、調達が途絶えてしまいます。

   

そのため資材部門のBCP活動は、主に「マルチファブ」「マルチソース」活動が中心になります。

BCPの取り組みをしていると、必ず聞く単語なので覚えておきましょう。

    

以下の記事に詳しく纏めましたので、ご覧下さい。

     

       

供給リスクに資材部員はどう向き合うか?

BCP活動で苦労するのが「サプライチェーンの上流に遡ること」です。

一次取引先に問題が無くても、二次、三次取引先に問題があっても、供給が止まってしまいます。

    

このように、遠い地域の災害であっても調達に影響を与える可能性があります。

資材部員は、グローバルに拡大するサプライチェーンに目を光らせる必要があります。

    

以下の記事は、コロナウイルスの感染による調達問題を受けて書いた記事です。

BCPの重要性を知る意味で参考になる記事かと思います。

     

     

生産中止品を取りまとめることの大切さ

近年、調達品の生産中止件数が増えてきました。

その結果、資材部員の仕事に占める「生産中止取りまとめ」の時間が大きく増えました。

(汎用品を調達する担当者に該当)

   

今や生産中止対応は、コストダウン以上に重要になってきています。

   

ただ生産中止の取りまとめは、地味な仕事です。

コストダウンのように成果として認知されにくいです。

そのため、面倒だからとつい後回しにする資材部員も多いです。

     

ですが資材の役割である「調達」を考えた時、生産中止案件の取りまとめは非常に重要です。

もし、ラストバイをし忘れた場合はモノが調達できなくなります。

多くの会社が生産中止対応で余計な工数を使っています。

     

「生産中止を取りまとめて、きちんとラストバイをする」

    

地味な作業ですが、資材部員にとって実は非常に重要な仕事です。

詳細は以下の記事をご覧下さい。

     

半導体・電子部品の生産中止対応解説【資材調達・購買部門向け】
半導体・電子部品の生産中止で苦労していませんか?この記事では資材歴10年の著者が正しい生産中止の対応について解説していきます。生産中止品は、手早くかつ最小の労力で片付けることがオススメです。生産中止の対応が知りたい方はこの記事をご覧下さい。

     

【スキルアップ】調達方針・発注方針を立てる意義

資材部員は、様々な活動を行っています。

そのため、つい目の前の仕事にばかり注力してしまいがちです。

    

目の前の仕事ばかりに注力しても、どの活動も中途半端になるので成果は出にくいです。

本当にやりたいことを達成するためには、自分の目指す方向性を紙に書き出すことが必要です。

   

調達方針を書くことで、自分がやるべきことが明確になります。

また、設計部門に資材の考えを説明する上でも良い資料になります。

    

上司のためでは無く、自分のためにも調達方針を作りましょう。

調達方針の作り方は、以下の記事に詳しく書いています。

    

     

【スキルアップ】その他資材ノウハウを紹介

その他にも色々と資材部員として役立つ知識を記事にまとめています。

     

■海外調達をする上で知っておくべき知識

         

 

■発注伺いで決裁をスムーズにもらう方法

        

■取引先の見積価格に騙されないために

    

■取引先の決算資料(IR)を読むメリット

       

■資材部員を評価する指標

      

■原価低減基準が曖昧である事について

      

■資材調達・購買部門は英語スキルが必須か?

      

資材調達・購買業務の生産性を上げる方法【付加価値を高めよう】

     

この章では、資材部員として生産性を上げる方法を解説しています。

    

ホワイトカラーの仕事は、生産性を重視するという考えが希薄です。

(現場の作業員と違って、各作業をストップウォッチで測られることはありません)

    

「頼まれ仕事」「意味のない会議」「成果につながらない作業」

  

資材部門の仕事には、こういった生産性が低い仕事が溢れかえっています。

こういった付加価値の低い仕事ばかりしていると、いつまでも仕事が終わりません。

更には、仕事が出来ないキャラになってしまいます。

  

以降では、資材部員として生産性を上げる方法を4つ解説していきます。

生産性を高めて、付加価値の高い仕事しましょう。

     

【生産性UP】全部を優先する文化にNOを突きつける

生産性を上げる上で大切なのが「全部の業務をやるのは不可能である」ことを知ることです。

    

多くの人が「与えられた仕事は全部こなす必要がある」と考えがちです。

ですが、僕たちが一日に働けるのは8時間だけです。

8時間の中で、やらなければいけないことを取捨選択する必要があります

     

組織と自分の中でやるべき事を明確化し、「優先順位が低い事はやらない」という決断が必要です。

   

ただ多くの管理職は「やらないより、やったほうが良い」という謎理論で無限に仕事を増やします。

そのため僕たち資材部員は、自分の力で優先順位の判断、取捨選択をしていく必要があります。

    

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

     

        

【生産性UP】資材部員向けの生産性向上のノウハウを解説

僕は資材部門で10年以上働いてきました。

夜10時までの残業が常態化している組織で、成果を出しつつ定時帰りを実現してきました。

   

取引先・社内関係者に振り回される資材部員が、定時退社を継続するのは容易ではありません。

定時で必ず帰る!という強い意志とともに、定時帰りのノウハウを実践する必要があります。

  

以下では僕が実際に実践してきたノウハウをまとめていますので、参考にしてみて下さい。

    

    

     

     

【生産性UP】ムダな会議から身を守ろう

仕事の優先順位をつけると、無駄な会議を欠席する必要が出てきます。

しかし、無駄な会議への対策を知らないと身を守れません。

     

・無駄な会議とは何か?

・無駄な会議の断り方は?

    

無駄な会議を回避する能力は、ホワイトカラーに必須です。

2時間の会議を回避できれば、2時間は付加価値の高い仕事へ業務を振り向けられます。

とにかく会議は厳選しましょう。

   

無駄な会議への対策は、以下の記事に詰め込みましたのでご覧下さい。

     

      

  

また自分が会議に出席する場合は、素早く結論を出すことに貢献しなければなりません

会議の道筋を事前に検討する、出席者を厳選する、会議時間の管理などが必要となります。

    

自分が会議を主催する場合は、ぜひ以下の記事を読んでみて下さい。

     

        

【生産性UP】仕事を断る勇気を持つ

多くの資材部員が「無駄なぁ」と思いつつ、仕事を引き受けています。

いくら無駄な会議を見極めても、断れなければ意味がありません。

    

でも仕事の断り方を僕たちは習いません。

むしろ仕事は積極的に引き受けろと教わって来ました。

    

実際、仕事を断るのって怖いですよね。

「相手に嫌われないか」「後々仕事がやりにくくならないか」をどうしても考えてしまいます。

 

でもこの断る勇気を持たない限り、あなたは一生下請資材部員に甘んじます。

仕事を断ることは、評価を下げることにはなりません。

むしろ付加価値の高い仕事ができるようになるので、成果が上がるようになります。

その結果、関係者からも敬意を持たれるようになります。

    

仕事の断り方については、以下の記事に詳しく解説しています。

    

      

        

【生産性UP】報告書、プライベートの生産性向上のコツ

上司への報告書、出張報告書が苦手な資材部員も多いのでは無いでしょうか。

報告書の作成に1時間以上かかってしまい、本業が疎かになってしまうケースが見受けられます。

    

実は報告書は、コツを掴めば生産性が格段にアップします。

圧倒的な速さで報告書を書きたい方は、以下の記事をご覧下さい。

     

     

      

また生産性アップすべきなのは、仕事だけではありません。

プライベートでも生産性を意識すべきです。

   

プライベートで生産性を意識すると、日常生活に余裕が生まれます。

日常生活に余裕が生まれると、仕事でも余裕が生まれます。

仕事でイライラしている人の多くは、プライベートが原因のことが多いです。

    

ただプライベートで生産性を上げると言っても、「頑張って家事をしろ」という訳ではありません。

プライベートに余裕が生まれるように、時短家電を買うのがおすすめです。

    

資材部員が買うべき時短家電3選

・乾燥機能付きドラム式洗濯機

・食洗機

・お掃除ロボット

     

上記時短家電は、一度買うと手放せなくなります。

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

きっとあなたのプライベートに余裕をもたらしてくれます。

    

    

【課題図書】資材担当者が絶対に読んでおくべき本

本は、最もコスパの良い勉強方法です。

本を読むだけで、新しい知識や頭の良い人の考え方をインストールすることができます。

    

以下の記事では、担当者が読んでおくべき本をまとめましたので、ぜひご覧ください。

      

      

資材調達・購買部員としてのマインド|仕事との向き合い方を解説!

       

この章では、資材部員としてのマインドについて解説していきます。

仕事では、テクニックと同じくらい仕事との向き合い方・マインドが重要です。

   

資材部員として長く働いていても、マインドが欠如しているため成果を出せない人は沢山います。

また会社生活を長く続けるためにも、マインドを理解する必要があります。

      

以下では、資材部員が仕事をする上で必要なマインドを8つ紹介します。

      

【マインド】小さい事にやりがいを持つ、モノづくりに興味を持つ

資材の仕事を長いこと続けていると、発注⇨納期フォローを無限に繰り返すことに飽きてきます。

僕は過去、発注処理画面がテトリスのように見えてしまうくらい飽きたことがあります。

    

どんなに仕事ができる人でも、資材の仕事にいつか飽きます。

資材部員として長期間働くためには、小さいことにやりがいを持つことが大切です。

    

・自社の製品をプライベートで見かけてやる気がでた

・新規案件に参画した

・交渉がうまく進んだ

・社内関係者・取引先から感謝された

・日常業務をほんの少し改善できた

     

また、モノづくりに興味を持つことも大切です。

モノづくりが好きかどうかで、仕事への向き合い方が決定的に変わります。

    

【モノづくりが嫌いな人】面倒な話は止めてくれよ。

【モノづくりが好きな人】新しい案件の話を聞くと楽しい

     

これはマインドの話です。

そのため、モノづくりを意識的に好きになるのは難しいです。

それでも、ほんの少しずつでも良いので、モノづくりに関わることを楽しんでほしいです。

    

モノづくりが好きになる方法については、以下の記事をご覧下さい。

     

      

【マインド】買ってあげる立場から、買わせて頂く立場へ

資材部員が調達先を選定する時は、数ある取引先の中から相見積を取り最安値を選択しています。

この場合、資材部員は「取引先を選ぶ立場」にありました。

   

しかし一部の業界では、業界の寡占化が進み取引先の数が少なくなってきています。

こうなると資材部門には、選ぶ選択肢がなくなります。

    

むしろ需要過多の状態では、取引先が販売先を選ぶ状態になりつつあります。

「販売先が有利な市況」では、優秀とされる資材部員の定義も変わってきます。

    

・過去は、取引先の利益を搾り取る資材部員が優秀

・今は、取引先とのwin-winを実践できる資材部員が優秀

     

たまに、この流れを理解していない資材部員がいます。

そういう資材部員は、いざという時に取引先からソッポを向かれてしまいます。

     

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

    

【買わせて頂く?】資材調達・購買部員の立場が変わってきている
資材調達・購買部員の立場が下がっていることに気づいていますか?この記事では調達環境が悪化し資材部員の立場が下がっていることを説明しています。最新の調達環境が知りたい方はこの記事をご覧下さい。

      

【マインド】安く買うのではなく適性な価格で買う

資材部員の役目は「できる限り安くモノを買うことだ!」という考えがあります。

しかし、それは間違いです。

資材の役目は「調達品を適正な価格で買うこと」です。

     

一見、安ければ安いほど良い気がしますが、何故ダメなのでしょう。

     

・価格が安くなると品質が落ちる

・取引先のサポートも落ちる傾向にある

・将来の値上げ・生産中止リスクの増加

・下請法違反のリスク

     

確かに資材部員は、安い部材を探しています。

しかし、安ければ何でも良い訳ではありません。

「QCDSのバランスを取る」ことが大切です。

    

詳しい内容は、以下の記事にをご覧下さい。

     

       

【マインド】敏感さと鈍感さを併せ持つ

資材部員として10年以上働いてきた経験で得た、一種の境地があります。

それは「仕事をする上では、敏感さと鈍感さを併せ持つことが大切」ということです。

    

敏感と鈍感という矛盾する感覚が、何故必要なのでしょうか。

    

資材部員は、問題発生時の初動を早くする必要があります。

特に納期問題では、初動が全てと言っても過言ではありません。

     

また、問い合わせ対応などもスピードが求められます。

初動を早くするためには、物事の変化に気がつく敏感さが求められます。

    

一方で資材部員は、周りからのプレッシャーがきつい部門です。

プレッシャーを真に受けてしまうと、精神的に参ってしまいます。

できる限りのことをしたら、「あとは知らん」という心構えも必要です。

     

つまり、物事に敏感に対処して、やることをやったらあとは鈍感になることが大切です。

   

多くの資材部員がこの両立が出来ずに、精神的に病んでしまったり、同じミスを何度も繰り返します。

「敏感さと鈍感さを両立させる」ということを意識して仕事をしましょう。

    

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

      

     

【マインド】取引先と良好な関係を作る

資材部門は、取引先と一緒に仕事をします。

価格交渉、納期調整、問い合わせなど、取引先無しでは仕事が成り立ちません。

     

でもその取引先と関係が悪かったら、仕事がしずらいですよね。

円滑な仕事を進めるためにも、取引先とは良好な関係を作ることが大切です。

     

お願いと指示を使い分ける

資材部門が取引先に依頼する時は、必ず「お願いなのか、指示なのか」を明確にする必要があります。

    

【お願い】取引先が必ずしも資材部員の依頼を履行する義務が無い

【指示】取引先が、資材の依頼を履行する義務がある

    

この違いを理解しないと、取引先との交渉がうまくいきません。

例えば、取引先のミスにも関わらずへりくだってお願いばかりしていると、取引先に舐められます。

またお願いすべき時に指示していると、取引先が離れていきます。

     

依頼する前に、「お願いか指示か」を必ず明確にしましょう。

    

詳しい内容は、以下の記事をご覧下さい。

     

     

非合理的な考えをする取引先への対応方法

取引先と良好な関係を築くために必要なのが「非合理的な取引先」との付き合い方です。

取引先が全員「有能&対応が良い」訳ではありません。

    

取引先にも非合理的な考えをする人は沢山います。

合理的な考えが通じない人とも資材部員は、付き合っていく必要があります。

    

非合理的な人とうまく付き合うには、コツがいります。

以下の記事でそのコツを解説しているので、やりにくい取引先と出会った時はぜひ実践してみて下さい。

   

      

取引先に厳しいことを言う時に気をつけるべき3つの事

取引先に厳しいことを言う時は、勢いに任せてはいけません。

必ず以下3つのポイントを自問してからにしましょう。

     

・感情的になっていないか?

・自分に厳しいことを言う資格があるか?

・相手からのカウンターを想定する

     

誤った言い方で厳しい事をいうと、取引先との関係性が崩れる可能性があります。

「怒り」という感情は、取引先にこちらの切迫度を伝えるために使う手段に過ぎません。

     

勢いに任せて厳しいことを言ってしまうと、後々後悔する可能性があります。

自分の感情をコントロールして、適切に厳しく接しましょう。

     

       

【マインド】社内関係者と対等な立場で仕事をする

資材部門は自分一人では何も出来ない存在です。

いくら設計者に安価な部材を提案しても、採用されない可能性があります。

そのため、関係者と連携して仕事をしていく必要があります。

    

一方で資材部門は関係者との知識格差により、社内関係者の下請業務に甘んじやすいです。

   

資材部員として成果を出し、やりがいを得るためには、社内関係者とは対等な立場で仕事をする必要があります。

そのためには、会社のルール、製品知識に精通する必要があります。

    

社内関係者と対等な立場で仕事ができると、仕事が楽しくなります。

    

・自分の提案に設計者が耳を傾けてくれる

・新規機種開発に一緒に取り組める

     

社内関係者と対等に仕事をするためには、仕事を覚えて周りから認められる事が必要です。

以下の記事で、社内関係者と対等に仕事をするための5つのステップを解説しているので、ご覧下さい。

    

     

【マインド】上司との付き合い方を覚える【上司マネジメント】

資材部員は全員サラリーマンです。

どこかの組織に所属し、上司の指示により業務に取り組みます。

    

そのため資材部員は、上司との関係性を意識して仕事をする必要があります。

いくら仕事ができる人でも、上司との関係性が悪化すると、成果も出ませんし精神的に辛くなります。

   

僕自身、何人もの上司の下で仕事をしてきました。

尊敬できる上司もいれば、最悪な上司もいました。

   

僕たちは上司を選べません。

ですが上司との関係性を向上する方法は、自分で学んで実践していくことは可能です。

   

上司マネジメントは、資材部員は必須スキルなので、ぜひ実践してみて下さい。

      

上司マネジメントはサラリーマンの必須スキル!【上司ガチャを攻略】
上司マネージメントできていますか?この記事ではサラリーマンに必須のスキルである上司マネジメントについて開設しています。上司と反りが合わない、上司が苦手という方はこの記事をご覧下さい。

       

【マインド】資材の仕事が嫌になった時の対応法

資材の仕事をしていると、いつか仕事が嫌になるときがあります。

     

・納期調整が嫌

・関係者から理不尽なことばかり言われる

・資材の仕事がつまらない

・なぜか理由が分からないけど嫌になった

    

こうなった時、そのまま放置していると仕事が嫌いになります。

そして、その状態を長いこと続けていると、病んでしまうリスクがあります。

    

仕事が嫌になった時の対策は、以下の3つです。

   

・成長して、仕事の中にやりがいを見出す

・仕事以外でのやりがいを見つける

・環境を変える(異動、転勤、転職)

    

資材部員として成長する方法は、既に記載済みです。

それ以外の方法については、以下の記事に書いていますので、ご覧下さい。

    

     

     

資材調達・購買の仕事は理不尽な事ばかり!【理不尽との向き合い方】
資材調達、購買の仕事は理不尽なことばかりで疲弊していませんか?この記事では、理不尽な出来事への対処法を解説しています。理不尽なことで嫌になってしまった人はこの記事をご覧下さい。

       

     

職業としての資材調達・購買部門について(就職、転職、未来を語る)

未来

     

この章では、職業としての資材部門について解説していきます。

就職、転職、資材の未来など、資材部門で長く働く上で必須の知識をご紹介します。

     

【就職】資材調達・購買部門に入りたい人

製造業は、日本を代表する業種です。

そのため製造業に入りたいと思う文系の方も多いと思います。(僕もそうでした)

   

資材部門の一番の特徴は「文系なのにモノづくりに関われる」ことです。

ここの理由を全面に押し出せば、面接者も納得してくれると思います。

(僕自身、この理由で面接に合格しました)

     

僕の資材部員の実体験を踏まえた「適切な志望動機」を以下の記事にまとめましたので、ぜひご覧下さい。

     

     

資材部門は、設計者へ部品選定するなど技術的な知識も必要になります。

そのため「文系でも資材に入れるの?やっていけるの?」という疑問を持つ方もいます。

そういう疑問が有る方は、以下の記事をご覧下さい。(結論全く問題無しです!)

     

      

【転職】資材部門の転職事情について

昔は終身雇用制度で、一度入った会社を勤め上げるのが一般的でした。

しかし現在は会社の寿命が短くなっており、転職するのが当たり前になりました。

        

転職先として資材部門を検討する人も多いと思います。

そんな方向けに以下の記事を書いていますので、ご覧下さい。

    

     

        

       

【課題】資材調達・購買部門の課題とは?

資材調達の仕事をする人は、自分が働く職種の課題を知っておくべきです。

資材の仕事は、決してバラ色の職種ではありません。

むしろ今後は、どんどん環境が厳しくなっていくことが予想されています。

    

自分が働く職種にはどんな課題があるのかを把握しましょう。

そして、自分にできる対策を今から講じましょう。

     

以下の記事では、資材部門の課題を6つ挙げていますので、ご覧下さい。

資材で働く人達は、一度は感じたことがある課題だと思います。

      

         

【予想】資材調達・購買部門に未来はあるのか?【結論:かなり厳しい】

先程の課題を踏まえて、僕は「資材調達という職種の先行きはかなり厳しい」と思っています。

     

特に「AIによる資材業務の代替」「製造業の海外移転」により、資材職種の需要は20年後にはかなり落ちると思います。

   

今50代の資材部員は、何とか逃げ切れるかもしれません。

しかし30代の人たちは、逃げ切るのは不可能だと思った方が良いです。

     

・40代になると、リストラされやすい(黒字でもリストラされる)

・40代は転職先が見つかりにくい

・そもそも会社の10年後の業績は誰にも分からない

     

こうなると40才以降は、土下座してでも会社にすがりつくしかありません。

10年後にリストラさらないためにも、僕たち資材部員は以下の3つの対策を講じる必要があります。

     

・資材業務で生産性を徹底的に上げる

・AIを管理する側に回る(資材知識✕プログラミング)

・資材以外の収入源を得る(副業・投資)

  

これが結論です。

恐らく10年後にこの記事を読み直しても、そのまま通じると思います。

    

資材業務で生産性を徹底的に上げる理由は、最低限どこでも働ける力を身につけるためです。

仕事を避けたり、ダラダラ残業する人には、働き口がなくなります。

     

そして資材部員として付加価値になるのは、AIを管理できる能力です。

AIを使う人にも、資材の知識が必要です。

その時に、資材とプログラミング両方の知識を持っている人が求められます。

AIを管理する側に残れれば、高い給料を貰い続けることが可能です。

    

最後に副業・投資は、会社の依存度を減らすツールです。

40代以降は、資材部門の転職の需要が激減します。

そうなると、どんなに給料が減っても、どんなに辛い仕打ちにあっても今の会社にしがみつくしかありません。

    

10年後会社が潰れても良いように、パワハラ上司に辞表を叩きつけられるように、副業と投資をしましょう。

    

副業は、初期投資の金額を抑えればリスク低いです。

10年後振り返って、副業やって後悔する人は絶対にゼロです。

やっていない人は、今この場で始めましょう。

(以下の3つは僕も実際にやって収入を得ている副業・投資です)

     

<クラウドワークスは、最初の副業にオススメです(登録は無料です)>

   

<副業でブロクを始めたい人は、こちらの記事をご覧下さい>

     

<投資の始め方>

      

以下の記事にも生き残り戦略をまとめました。

     

【Tips】資材調達・購買部門に関する豆知識、良くある質問

    

最後の章では、資材に関する豆知識などを紹介していきます。

Twitter( Corosuke blog)にご質問頂ければ、時間のある範囲で記事として回答させて頂きます。

     

資材部門のノルマ・目標について

営業部門の売上ノルマは分かりやすいですが、資材部員のノルマはイメージが浮かばないと思います。

以下の記事で、資材部門のノルマ・目標を解説しています。

    

       

資材部門の出世について【社長になれるの?】

どうせサラリーマンをするなら、社長を目指したい人もいるかもしれません。

そういう方向けに「資材畑の人は社長になれるの?」という疑問を解説しています。

     

     

資材部門と購買部門に違いはあるの?

会社によって調達業務を行う部署は「資材」「調達」「購買」の3種類の呼び名があります。

    

資材の経験が無い人は「資材・調達・購買」で仕事が違うの?と思ってしまうかもしれません。

そういった疑問に以下の記事で回答しています。

    

      

資材部門は接待を受けるのか?

資材部門は取引先に接待されるイメージがあるかもしれません。

資材部門の接待事情について、以下の記事で解説しています。

     

資材調達/購買部に接待はあるのかを現役資材部員が詳しく解説
資材調達・購買部門に接待はあるのかを知りたいですか?この記事では資材歴10年の著者が実体験に基づき資材部と接待について詳しく解説していきます。接待はありますが、皆さんのイメージする接待とは異なります。資材部の接待について知りたい方はこの記事をご覧下さい。

     

【資材部門の評価基準】上司から評価されるにはどうしたら良いの?

資材部員は、定性的な基準で評価されがちです。

そのため頑張ったつもりでも、実は評価が低いという事が起こりえます。

    

「上司はどういう基準で評価しているのか?どうやって評価を上げていけば良いのか?」

       

こういう疑問がある方は、以下の記事をご覧ください。

        

       

       

まとめ:僕はこれからも資材調達の仕事を続けていきます!

         

僕が資材調達の仕事を始めて10年以上が経ちました。

資材の仕事を通じてやりがいを得ることもできています。

今のところ、資材の仕事を辞めるつもりはありません。

    

しかし5年後はどうなっているか誰にも分かりません。

辞める理由で一番ありえそうなのが、パワハラ上司に出会った時だと思います笑。

   

それまでは、目の前の仕事に一生懸命取り組んでいきたいと思います!

    

またTwitter( Corosuke blog)もやっています。

資材部員の方は良かったらフォローして下さい!

    

最後まで読んでくれてありがとうございました!

     

コメント

  1. たも より:

    やめる理由がパワハラ上司というのは、やはり仕事を続ける上で最も大事なのは人間関係ということですね。僕も人間関係に恵まれたところへ行きたい・・・・

    • コロスケ Corosuke より:

      たもさん、いつもありがとうございます!

      僕は過去ひどい上司に出会って、辞める寸前のところまで行きました・・・
      上司、職場の環境は、自分では決められないのが、辛いところです。

      • たも より:

        ひどい状況から自分の仕事に誇りを持ってブログを書けるまで回復できたこと羨ましい限りです
        僕は転職できず、部署異動もできずですから・・・